バーチャルオフィスツアーとは？メリットや事例、おすすめツールを紹介！

バーチャルオフィスツアー（VR会社見学）とは？

バーチャルオフィスツアーとは、物理的な距離を超えて企業の雰囲気をリアルに伝えることができる手法です。現地に行かずにオフィスの雰囲気を体感できるのが大きな特徴です。ここでは、バーチャルオフィスツアーの概要を説明します。

バーチャルオフィスツアーの概要

バーチャルオフィスツアーは、360度カメラやVR技術を活用して実現されます。

ユーザーは、インターネット経由で360度カメラで撮影されたバーチャルオフィス内を自由に見学できます。映像内にはホットスポットと呼ばれるポイントが設定されており、クリックすることで詳細な情報や説明が表示されます。これにより、求職者はオフィスの雰囲気や働く環境をリアルに体感でき、企業の魅力を効果的に伝えることができます。

バーチャルオフィスツアーの仕組み

バーチャルオフィスツアーは、360度カメラを使って企業のオフィス内部を撮影します。

一般的に、この映像は専用のソフトウェアで編集され、インタラクティブなコンテンツとして仕上げられます。求職者はパソコンやスマートフォンを通じて、このコンテンツにアクセスし、オフィス内を自由にバーチャル空間を回遊することができます。

また、バーチャルツアー内の特定の場所に、クリックやタップで情報を表示できるホットスポット機能を活用することで、重要な設備や特徴の説明が可能です。たとえば、オフィスツアーで会議室のドアにホットスポットを設定し、求職者がそのホットスポットをクリックすると会議室の詳細情報や写真、動画などが表示されます。この機能を使うことで、自分の興味のある場所について詳しい情報を簡単に得ることができ、実際にその場所を訪れたかのような体験ができます。

これにより、求職者は物理的な訪問をせずに企業の魅力を体感でき、採用活動の強化と効率化を実現できます。

採用分野におけるバーチャルオフィスツアーのメリット

バーチャルオフィスツアーは、採用分野において多くのメリットがあります。ここでは、求職者への魅力的なプレゼンテーション、コスト削減、時間短縮のメリットについて説明します。

求職者への魅力的なプレゼンテーション

オフィスの雰囲気を伝える効果

バーチャルオフィスツアーを通じて、求職者にオフィスの雰囲気をリアルに伝えることができます。

たとえば、オフィス内のデザインやレイアウト、社員の働く様子を360度映像で見せることで、企業文化や職場環境を具体的にイメージさせることが可能です。特に、クリエイティブなオフィスやユニークな設備を持つ企業にとっては、これらをアピールする絶好の機会となるでしょう。求職者は、自分がその企業で働く雰囲気をリアルに感じ取ることができます。

リアルな職場環境を体感

バーチャルオフィスツアーは、求職者に対して実際の職場環境を体感させる効果があります。

求職者は、自宅にいながらにしてオフィス内を自由に歩き回り、設備や働く様子を確認できます。これにより、求職者は自分がその企業で働くイメージを具体的に持つことができ、応募意欲を高めることができます。

コストと時間の削減

企業と求職者双方の利便性向上

バーチャルオフィスツアーは、企業と求職者の双方にとってコストと時間の大幅な削減を実現します。

企業は、対面での会社見学会を開催するための準備や運営にかかる費用や時間を削減でき、求職者は移動や宿泊の手間を省くことができます。これにより、より多くの求職者が気軽に会社見学をおこなえるようになり、企業と求職者のマッチング機会の増加が期待できます。

遠隔地の求職者にも対応可能

バーチャルオフィスツアーは、特に遠隔地に住んでいる求職者にとって大きな利点があります。

物理的な距離が障害となることなく、求職者は自宅からオフィスを体感を確認できるため、地理的な制約を受けずに求職者にアプローチができます。これにより、企業は広範囲なエリアから優秀な人材を獲得するチャンスが増えるなど、母集団形成に大きく寄与するでしょう。

母集団生成を詳しく知りたい方は、「【新卒・中途別】母集団形成は採用マーケティングがキモ！手法12選も紹介」の記事を参考にしてください。

採用目的のバーチャルオフィスツアー活用シーン

バーチャルオフィスツアーは、大規模な採用イベントや説明会、内定フォローなど効果的に活用できます。ここでは、それらの活用シーンを紹介します。

大規模な採用イベントや説明会

バーチャルオフィスツアーは、大規模な採用イベントや説明会でも有効なツールです。

物理的なスペースや時間に制約されず、多数の求職者に対して一斉にオフィス見学を提供できます。求職者は自分のペースで見学を進めることができ、企業側も個別対応にかかる負担を軽減できます。さらに、オンラインで求職者からの質問にリアルタイムで答えるなど、インタラクティブなバーチャルオフィスツアーの実施が可能になります。

会社説明会について詳しく知りたい方は、「【事例付き】会社説明会の質は資料で決まる！パワポ・スライドの作り方」の記事を参考にしてください。

動機付けや内定フォロー

バーチャルオフィスツアーは、動機付けや内定フォローの一環としても効果的です。

実際に働く環境や設備を仮想空間で内定者に見せることで、入社意欲を高めることができます。また、内定後にオフィスの見学をおこなうことで、入社前の不安を軽減し、スムーズな入社プロセスを支援します。特に、遠方からの内定者にとっては、実際の訪問が難しい場合に有効な手段です。

内定フォローについて詳しく知りたい方は、「内定者フォローは何をやるべき？重要性や事例・便利なツールを紹介」の記事を参考にしてください。

オンボーディングの一環として

バーチャルオフィスツアーは、オンボーディングプロセスの一環としても活用できます。

入社前に新入社員が、オフィスのレイアウトや社員とのコミュニケーション方法など、職場環境を体感することで、働くイメージを具体化できます。これにより、新入社員の不安を軽減し、早期に職場になじませることが可能です。

オンボーディングについて詳しく知りたい方は、「オンボーディングの意味は？メリット、企業での事例を紹介」の記事を参考にしてください。

公式サイトや求人サイトの発信素材として

バーチャルオフィスツアーは、公式サイトや求人サイトの発信素材としても強力なツールです。

仮想空間で社内を自由に見学し、職場の雰囲気を視覚的に体感できることから、求職者は企業文化やワークライフバランスを具体的にイメージしやすくなります。公式サイトや求人サイトでこのツアーを発信することで、求職者の興味を惹きつけ、応募意欲を向上させる効果が期待できます。

求人サイトについて詳しく知りたい方は、「求人サイトとは？利用すべき企業の特徴や有料・無料のおすすめを紹介【比較表あり】」の記事を参考にしてください。

採用活動におけるバーチャルオフィスツアー事例

活用事例を知ることで、バーチャルオフィスツアーの導入や運用のヒントを得ることができます。ここでは、バーチャルオフィスツアーを活用している企業の事例を紹介します。

JCB Virtual Office Tour

JCBは、求職者が仮想空間でJCBの社内を周遊し、実際に来社しているような体感ができるようにバーチャルオフィスツアーを導入しています。オフィスを自由に回り、出会った社員の自己紹介が写真付きで表示されるなど、実際に来社しているような体験ができる工夫がされています。プライベートな情報も紹介されており、ワークライフバランスをイメージしやすいことも大きな特徴でしょう。

（※参考）株式会社ジェーシービー：「JCB Virtual Office Tour」

サイボウズバーチャルオフィスツアー

サイボウズは、バーチャルオフィスツアーを活用し、クリエイティブで魅力的なオフィスデザインや最新のオフィス環境をアピールしています。サイボウズのバーチャルオフィスツアーは、VR技術を用いた回遊型ではなく、YouTubeでの動画公開型となっており、各フロアを移動しながら解説が加えられています。

（※参考）サイボウズ株式会社：「【サイボウズ】バーチャルオフィスツアー ※2023年1月24日時点」

EY新日本有限責任監査法人バーチャルオフィスツアー

EY新日本有限責任監査法人は、バーチャルオフィスツアーを導入し、求職者に対して執務室などオフィスの詳細な情報を提供しています。バーチャルオフィスツアーを通じて、求職者は洗練された魅力的なオフィスをリアルに体感でき、働くイメージを具現化できます。採用サイトで動画と静止画を公開し、求職者にわかりやすく見せています。なお、バーチャルオフィスツアーの動画は採用サイトに設置しているほか、YouTubeにも公開されています。

（※参考）EY新日本有限責任監査法人：「オフィスツアー｜法人案内｜EY新日本有限責任監査法人定期採用サイト」

バーチャルオフィスツアーおすすめツール・サービス

バーチャルオフィスツアーを実現するためのおすすめツールやサービスを紹介します。これらのサービスやツールを活用することで、企業は手軽にバーチャルオフィスツアーを導入し、求職者に対して魅力的な会社見学を提供できます。

YouTube（Google LLC）

多くの企業がYouTubeを活用してバーチャルオフィスツアーを実施しています。

一般的には、撮影されたオフィス内部の映像をYouTubeに公開し、求職者が手軽に見学できるようにしています。映像では、各部署の紹介や社員のインタビューなど、企業文化や職場の雰囲気を具体的に感じることができるほか、ライブ配信機能によるリアルタイムのオフィスツアーも実施可能です。既存のYouTubeコンテンツと組み合わせられるメリットもあります。

（※運営会社）Google LLC：「YouTube」

バチャナビ（株式会社DINAMICA）

バチャナビは、株式会社DINAMICAが提供するバーチャルオフィスツアーのサービスです。

バチャナビを利用することで、企業は360度カメラを使用した高品質なオフィスツアーを簡単に作成し、求職者に提供することができます。同社が提供するバーチャルオフィスツアー作成アプリ「Tours」を活用すれば、企業は、バーチャルオフィスツアーを無料から始めることが可能です。「写真撮影してToursにアップロード」「ドラックアンドドロップでツアーを作成」「採用サイトに埋め込む」「URLを共有」の簡単なステップで、バーチャルオフィスツアーを導入できます。

（※参考）株式会社DINAMICA：「バチャナビ」「バチャナビ – Tours」

VRtips（株式会社リプロネクスト）

VRtipsは、株式会社リプロネクストが提供するバーチャルオフィスツアーの制作サービスです。

このVRtipsは、主に専用カメラで360度スキャンした空間の3Dモデルを作成できるプラットフォーム「Matterport」を活用し、サービスを展開しています。高画質で空間を記録し、さまざまな角度から空間をとらえることができるため、求職者によりリアルな体感を提供できます。動画や写真、リンクを掲載でき、ウェブサイトへの埋め込みも簡単にできるため、企業は手軽にバーチャルオフィスツアーを魅力的に展開できます。

（※参考）株式会社リプロネクスト：「VRtips」