会社説明会資料の作り方【サンプル付き】
会社説明会のスライドは、適切な情報を選び、業界の説明から選考に関する細かい連絡まで、自然な流れで理解できるよう構成します。以下の要領で情報を整理してみてください。
説明会資料に盛り込む内容を選定する
まずは、説明会のプレゼンテーション内で紹介する内容を選びます。
自社が属している業界の概要や業務説明につながる市場のトレンド、会社概要、事業領域、募集職種の仕事内容、説明会後の選考の流れなど、「企業理解」と「採用選考の連絡」を中心にピックアップしましょう。
現場の声や紹介する事業に関するこぼれ話など、親しみやすさを持たせるエピソードは発表者用のメモ(スピーカーノート)に盛り込みます。募集職種の説明などのように、必須事項と同じレベルで扱う必要はありません。
スライド以外の資料との重複をチェック
プレゼンで紹介する項目を挙げたら、会社案内や採用パンフレットなど当日配布する資料との重複がないかを確認します。紙の資料の記載内容と同じ情報を読み上げるだけでは、せっかく対面でコミュニケーションを取れる説明会の時間を活用しきれません。スライドには要点のみ記載し、詳細を確認したい参加者のために適宜パンフレットのページ数を案内するなど、情報のすみ分けを工夫しましょう。
マクロ→ミクロの視点で構成する
スライドに記載する情報の粒度は、大きいものから小さいものでまとめましょう。例えば、最初に業界や市場などの「前提情報」、次に会社の立ち位置や事業概要、その後部署や職種ごとの仕事内容、といった具合です。
これを粒度の小さい情報から先に紹介してしまったり、程度がバラついていたりすると、説明の中で「そもそもこの業界は……」などと流れが逆戻りしてしまいます。内容がきちんと整理されていないプレゼンは、聞き手にとってなかなかに理解しにくいものです。スライドの順番を考えるときは、話題の粒度を意識しましょう。
会社説明会資料の作成ポイント
ここからは、説明会資料を作成するときに知っているかどうかでクオリティに差が出るポイントを紹介します。
説明会資料の好例として、当社のクライアントである「株式会社スリール様」が実際に使用したスライドの一部をお見せします。ぜひ参考にしてみてください。
1スライド1テーマを徹底する
1つのスライドに盛り込むテーマは必ず1つにし、2つ以上の話題を混在させないようにします。手元で読む文書と異なり、スライドではあまり多くの情報を盛り込むと、非常に読みにくくなってしまいます。話題の推移とページめくりを連動させることで、聞き手に情報をインプットしてもらいやすくなります。
文字数は極力減らして見える大きさに
会場の広さやスクリーンの大きさにもよりますが、スライドの文字が小さすぎると、後方の座席に座っている人が内容を読めなくなってしまう懸念があります。なるべく文字を大きくするために、情報をすべて書き連ねるのではなく、話題の骨子や強調したい点の記載に絞り込みましょう。スライドが見えにくい、読めない状態では、聞き手の関心や集中力を大幅に下げてしまいます。
ページ数は「総時間」と「1枚に使う時間」から設定する
スライドのページ数は「説明に使える総時間」と「1枚のスライドに使う時間」から考えましょう。このとき、1枚のスライドに使う時間を1~3分程度で考えると、全体のページ数を設定しやすいです。例えば、説明の時間がトータル30分で、1枚のスライドに1.5分使うとすれば、20枚が目安となります。もちろん、スライドのページ数設定にルールはありません。次から次へと高速でページをめくったり、スライド1枚に対して情報を詰め込んだりする方法もあります。ただし、「参加者が十分に理解できるか」というポイントを忘れてはいけません。
アニメーションを多用しない
スライドを作成するときについ使いたくなるアニメーションですが、やりすぎには注意が必要です。何度もアニメーションが入ると動きに慣れて強調の意味が薄れたり、人によっては動きの方を注視してしまったりと、あまり良い影響がありません。文章を順番に表示するようなシンプルなものは問題ありませんが、大きな動きを伴う派手な印象を与えるものは、ここぞという時だけ使うよう心がけましょう。
【NGポイント】つまらない説明会の特徴
最後に、参加者の志望度を下げてしまうような、望ましくないパターンをまとめました。
- 登壇者の印象が悪く、不安を与えてしまう
親しみやすさを出そうと言葉遣いがカジュアルになりすぎたり、質疑応答などの対応が雑だったりすると、会社の印象が悪くなってしまいます。また、新入社員や人事部以外の社員などプレゼンに慣れていない人の場合、過度に緊張しておどおどしてしまうと、「この会社は大丈夫なのか?」と感じさせてしまう懸念があります。
- 内容が「独りよがり」
自社をアピールしたいあまり、応募側の立場を考慮せず社史や事業の優位性ばかりを延々と述べていては、参加者の関心は低下してしまいます。自社の強みは、働く環境やキャリアステップ、仕事の楽しさをイメージしてもらえるようなプレゼンをすることで、自然とアピールできるようにしましょう。
- 資料を読み上げるだけになっている
スライドや動画をうまく活用できておらず、企業パンフレットを読み上げるような内容では、参加者が退屈に感じてしまいます。学生にとって会社説明会は社員と直接コミュニケーションがとれる貴重な場です。多くの参加者がパンフレットやホームページの記載内容よりも密度が濃く、実感を伴った情報を求めて来ています。ただの音読にならないよう、プレゼンの構成を工夫して臨みましょう。
まとめ
会社説明会の内容は、参加者の志望度に大きく影響を与えます。用いる資料、プレゼンテーションの構成をしっかり検討して、自社で働くイメージを持ってもらえるよう工夫しましょう。
内定者研修への参加を義務とする場合、内定者にも賃金が発生します。また、形式上「任意」としていても、研修内容が配属や業務に直結し不参加によって不利益が生じる場合は、参加が義務であると見なされ、賃金を支払う必要があります。
とはいえ実際に資料を作成してみて、「説明は足りているはずなのにいまいち面白くない……」と新たな悩みが出てくる経験をされた方も多いはず。そんな歯がゆさを解決するには、説明会での司会・トークを見直してみてはいかがでしょうか。
「面接や説明会で、学生(求職者)を惹きつけるトークができない場合の対処法。」では、説明会で参加者にメッセージを届けるためのポイントと、志望度を高められない原因を解説していますので、併せてご覧ください。
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