【例文・件名付き】スカウトメールの返信率を上げる5つのポイント COLUMN

公開日:2019.12.05

更新日:2022.12.13

【例文・件名付き】スカウトメールの返信率を上げる5つのポイント

狙った人材に直接アプローチできるため注目が集まっているスカウトメール。ターゲットとの1対1のコミュニケーションとして取り入れたいものですが、現実には返信率の低さに悩む採用担当者は少なくありません。

今回は、スカウトメールの返信率を上げるポイントを例文とともに解説します。

目次

スカウトメールとは?

スカウトメールとは、企業が求職者に対してメールで直接アプローチする採用手法です。少子高齢化による働き手不足が懸念されるなかで、自社が求める人材や優秀な人材に直接アプローチできるため注目されています。

スカウトメールの種類

スカウトメールは、対象者範囲やアプローチ方法によって、いくつか種類があります。そのため、状況に合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。ここでは、スカウトメールの種類を説明します。

特定の個人に送るメール

企業が個別の内容で、求職者に個別送信する「一対一」のスカウトメールです。ダイレクトリクルーティングの場合、細かい条件で対象を絞り込むことができ、条件が一致したターゲットを抽出することが可能です。個別にメッセージを作成するため、公開できない情報を条件が一致する求職者のみに伝えるなど特別感を演出できます。ただし、メッセージを個別に作成するため、手間が多いデメリットがあります。

不特定多数に送るメール

企業が同一内容で、不特定多数の求職者に一斉送信する「一対多」のスカウトメールです。一定の配信条件で絞り込んだ集団に対して送信するため、一対一のスカウトメールと比べて大幅に手間を省けますただし、どの求職者にも同じメッセージで届くため、魅力のない件名や、画一的な内容のスカウトメールは、読まれない可能性が極めて高いでしょう。

スカウトメールのメリット

求人広告のように応募を待つのではなく、求職者に向けて「攻め」のアプローチを仕掛けられるスカウトメール。ここでは、企業がスカウトメールを活用するメリットを紹介します。

応募を増加させることができる

広告型の求人サイトの場合、求職者から応募を待つだけで企業からのアプローチはできません。しかし、スカウトメールなら、企業側からスカウトメールによってアプローチすることができ、応募を増加させることが可能です。

たとえば、医療機関や建築関係などの専門職は、人手不足のため応募が集まりにくいです。他にも、BtoB企業など知名度が低い企業や職種は、求人広告を出しても検索されない可能性が高く、応募がないこともあるでしょう。スカウトメールを活用すれば、人材募集していることをターゲットにアピールできるため、応募件数増加につながります。

短期間で人材を集めたい

社員の退職により欠員が出てしまい、すぐに人材を獲得したい状況のときもスカウトメールは有効です。

広告型の求人サイトでは、ターゲットからの応募があるまで待つしかありません。しかし、スカウトメールは、条件に当てはまる人材に直接アプローチできます。そのため、スカウトメールで当てはまる人材に企業側からアプローチすれば、素早く選考につなげることが可能です。

特別感を出すことができる

一斉配信型のダイレクトメールは、求職者に読まれない可能性が高いほか、内容面についても、一律の内容なため、求職者が興味を持って読んでくれない可能性が高いでしょう。

しかし、条件が一致したターゲットに、一対一のスカウトメールをすることで、特別感を打ち出すことができます。

「〇〇の経験をもった/〇〇を専門とするあなただけにご案内」というように、条件が一致していることを訴求することで、特別感を演出できます。また、一般公開していない情報をお知らせすることも、応募増加の効果を高められるでしょう。一対多でなく、一対一のコミュニケーションでアプローチすることがポイントです。

返信率UP!スカウトメールの例文

まずは、ターゲットから返信してもらいやすくなるスカウトメール例文を紹介します。件名も返信率アップにつながる重要な要素ですので、併せてチェックしてみてください。

新卒(未経験者)向け

新卒採用や未経験者採用でスカウトメールを実施するときの例文を紹介します。

◆ターゲット像

  • 大学3年生(男性)/就活中
  • 経済学部で行動経済学を専攻しており、勉強を役立てられる仕事を希望
  • 「サービス」よりも「モノ」を扱いたい
  • 安定志向で、教育制度の充実度を重視
  • 飲料メーカー業界に興味があり、ビジネスコンテスト参加経験がある

◆件名

経済の知識を生かして、株式会社〇〇飲料(東証プライム上場)でマーケティングに取り組みませんか?

◆本文

A様

はじめまして。株式会社〇〇飲料 人事部の△△と申します。

A様のご経歴を拝見したところ、大学で消費者行動について勉強されており、当社のマーケティング事業で活躍していただけると感じ、ご連絡いたしました。

昨年参加されたビジネスコンテストの事業計画書では、消費者のニッチなニーズをいかに取り上げ訴求するかの考察があり、先日立ち上げたプロジェクトにマッチすると考えております。

─────────────────────

■入社後の流れ

3ヵ月間の全社研修のあと、配属後は指導担当の先輩社員と一緒に業務に取り組んでいただきます。A様には、新商品開発プロジェクトに入っていただき、マーケティング部企画開発課の先輩社員たちと一緒に、ペットボトル飲料の売り上げを促進するための仕掛けを作ってほしいと思っています。

入社年、3年後、5年後と段階的な研修を行っていますので、順調にスキルアップできる環境が整っています。毎年の社内公募で、ビジネスのアイデアを形にするチャンスもあります!

■東証プライム上場の安定企業! 株式会社〇〇飲料について

当社はお客様の生活にうるおいを与えることをモットーに、10年連続売上増、緑茶飲料ではシェアNo.1を獲得しています。堅実かつ大胆な挑戦に取り組む社風です。

より詳しくは、当社採用サイトをご覧ください。

─────────────────────

まずはお互いに理解を深めたく、説明会にご参加いただけますと幸いです。
このページから参加申込ができますので、お気軽にお越しください。

→プレエントリーはこちら
→説明会参加はこちら

また、選考や就職活動について不安がございましたら、このメールや説明会で遠慮なくご質問ください。
A様のご参加を心よりお待ちしております!

(署名)

中途(経験者)向け

ここでは、20代の若手人材に対してスカウトメールを実施するときの例文を紹介します。

◆ターゲット像

  • 20代(女性)/転職を検討中
  • アパレル会社の販売職として就業中
  • 3年以上の店長経験あり
  • ファッションが好きで、業界、勤務地は変えたくない
  • 店長経験を活かし、正社員としてエリアマネージャーなどのキャリアアップを図りたい

◆件名

店長歴3年以上のB様へ|エリアマネージャーとしてご活躍しませんか【大阪/正社員】

◆本文

B様

はじめまして。
〇〇ファッショングループ 株式会社〇〇ファッションの△△と申します。
B様のプロフィールを拝見し、エリアマネージャー候補(正社員)として当社でご活躍いただきたく、ご連絡いたしました。

ファッション激戦区である大阪中心部で店長を3年以上ご経験されており、徹底した在庫管理による売上向上を達成、アルバイトも含めた人材育成に尽力された点に、大変感銘を受けております。

ぜひ、弊社で店長・エリアマネージャーとして、B様のリーダーシップを発揮していただけないでしょうか。

─────────────────────

■B様にお願いしたい業務■

入社後はまず、〇〇店の店長として販売・マネジメント業務全般を担っていただきたく考えております。当社では店舗ごとの目標達成のため独自の予算も計上しており、その活用は競合調査やスタッフの交流促進など、店長の裁量にお任せしております。

ゆくゆくはエリアマネージャーとして大阪エリアの売上管理や、スタッフの全体教育などをお願いしたいと考えております。

■求人情報■

ポジション:〇〇ファッション 〇〇店 店長(エリアマネージャー補)
雇用形態:正社員
勤務時間:シフト制
待遇:月給◯万円~◯万円 ※能力、経験により優遇いたします
福利厚生:社保完備、社員割引など
キャリアステップ:勤続5年をめどに、エリアマネージャー就任を目指していただきます

→求人情報詳細はこちら
→会社情報はこちら

─────────────────────

キャリアステップや仕事内容など、より詳しくお伝えいたしたく、最寄りの店舗にてカジュアルな面談を設定できればと存じます。まずはご都合のよい日を複数ご提示いただけますと幸いです。

御多忙中恐れ入りますが、ご連絡をお待ちしております。

(署名)

マネジメント、専門職向け

中途採用でも、経験豊富でマネジメントできる人材や専門的な知識や技術を持っている人材に対して送るスカウトメールの例文を紹介します。

◆ターゲット像

  • 40代
  • 不動産業で、仲介や収益物件売買を経験あり
  • 営業職でマネジメント経験必須、20~30代の部下を対象に十数人のマネジメント経験が理想
  • 市場のトレンドである中古住宅・リノベーション事業に関心がある
  • 仕事選びにおいて重視するのは、企業の将来性、給与、役職

◆件名

不動産業のマネージャー層を求めています【営業部の管理職経験があるC様へ】

◆本文

C様

はじめまして。
住宅〇〇株式会社 人事部の△△と申します。

当社では中古住宅販売の事業拡大にともない、マネージャーとしてご活躍いただける方を求めています。C様のご経歴を拝見したところ、巨額の物件を扱う収益物件事業にて、営業・マネジメント・後進の指導を兼務され、同時に過去最高の契約数を達成という素晴らしい実績をお持ちであり、ぜひ当社の事業を牽引いただきたく、ご連絡差し上げました。

─────────────────────

◆C様にお願いしたい業務◆

中古住宅販売事業部のリノベーションチームにて、営業管理職としてC様の売り上げ管理、部下の育成などマネジメントに従事いただきたく思います。
将来的には、事業部のマネージャーとして、事業戦略の立案・推進いただくことも視野に入れております。

◆企業紹介◆

当社はリノベーション事業のパイオニアとして、〇〇〇〇年からの創業以来、中古住宅に付加価値を与えるサービスをワンストップで提供してまいりました。新築・戸建て住宅の供給が頭打ちになるなか、ストック住宅市場は〇〇年から〇〇年にかけてで3倍の規模に成長しており、当社の売上も順調に増加しております。
事業内容について詳しくは「当社ホームページ」もご覧ください。

◆待遇について◆

当社のマネージャー層の平均年収は800万円となっております。年齢やご経験、前職の給与を考慮し、当社規定により優遇いたします。

─────────────────────

興味をお持ちいただけましたら、こちらのメールにご返信ください。
選考においては、通常3回の面接を、2回(管理職・役員面接)にて実施いたします。

どうぞよろしくお願いいたします。

(署名)

◆ターゲット像

  • 30代/理学博士
  • ポスドクから大学附属の研究センターの研究員になった
  • 研究を続けたいが、アカデミックな研究所では任期付職員の求人がほとんどで将来が不安
  • 学生時代は化学と数学を中心に学んでおり、ビジネスにも興味がある

◆件名

金属材料の専門家D様へ|燃料電池触媒業界No.1シェアの化学メーカーで、研究とキャリアを両立しませんか?

◆本文

D様

はじめまして。
株式会社〇〇化学 採用担当の△△と申します。

当社は燃料電池触媒の研究開発・生産で国内シェアトップを誇る化学メーカーです。

このたびは生産体制強化にともなう開発促進のため、金属材料の専門家であるD様のお力を当社で発揮いただきたくご連絡いたしました。D様のプロフィールや論文を拝読し、当社の開発事業に、D様の金属材料の知見を大いに発揮いただけると判断しております。

─────────────────────

◆業務内容◆

研究開発部門金属材料センターにて、研究職として特殊合金、触媒の研究に取り組んでいただきます。当社は〇〇化学グループ企業であり、グループ会社内の設備・素材の活用や最先端の共同研究に取り組むことができます。

また、全社一丸となるために研究職・ビジネス職問わず事業の健全性を追求しており、統計や経済学も学ばれたことのあるD様には、即戦力としてスキルを発揮いただけると存じます。

◆待遇・福利厚生◆

当社は子育てをサポートする企業に与えられる厚生労働省の「くるみんマーク」を取得しており、育児、介護などさまざまな事情を抱える社員が働き続けられるよう、柔軟な勤務体制を導入しています。

財形貯蓄制度、各種祝金、カフェ割引プランなどのほか、研究職の方には、前年度の実績や知的財産権の出願・権利化に応じた報奨金支給を行っております。

当社について、詳しくは「コーポレートサイト」をご覧ください。

─────────────────────

まずはキャリアのイメージや研究内容など、すり合わせの場を設けたく存じます。当社カフェテリアにて、金属材料センター所長〇〇と、私△△でご対応いたします。
お電話(00-0000-000)またはこちらのメールに直接ご返信ください。

ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

(署名)

【NG例】無視されがちなスカウトメールとは?

ターゲットが読み飛ばしてしまうスカウトメールにも共通点があります。NGポイントを例文と併せて紹介します。

こんな件名は嫌われる

求職者に嫌われてしまう件名には、「不信感を抱くワード」や「一斉送信メールだと思われるワード」が含まれています。

【急募】就活中のみなさんへ

「急募」「大量募集中」といった会社都合が強い印象があるワードはNG。人手が足りないブラック企業かもしれないという疑いを持たれる懸念があります。

要開封! 中途採用のご案内(株式会社〇〇)

「要開封」「採用のご案内」といった誰にでも使えるワードは、求職者に一斉送信メールと思われてしまうため、避けるのが無難です。

読まれない本文に共通する傾向

はじめまして。

株式会社インターネット〇〇 採用担当です。

 

【1】弊社は、「いつでも快適なオンライン環境を」というコーポレートスローガンのもと、IT系ソリューションを自社開発・運用しています。提供しているサービスは、「abcクラウド」や「クラウドツールonline」など多種多様です。最近リリースした「大容量ストレージ」は、携帯大手や官公庁のお客様を中心に導入いただいています。

 

このたびは人員拡充のため、弊社で働いてくださる方を募集しています。【2】「人の役に立ちたい」と思っている方には、おすすめです。一緒に、弊社のIT系ソリューションの売り上げを促進していきませんか?

 

【2】お客様とのやり取りも直接できるので、あなたが開発したソリューションの感想も聞くことも可能です!モチベーションアップにつながること、間違いなしです。

 

【2】昨年の有休取得率は61%と、プライベートとの両立がしやすい環境が整っています。勤務地は、〇〇駅から徒歩3分。アクセスの良い場所に会社があるため、通勤がしやすいと評判です。社員食堂もあるため、毎日栄養バランスの整った昼食を取ることも可能です。社員食堂は若手社員の利用が多く、近い年代同士で他愛のない会話を楽しむことができるのではないでしょうか。

 

【3】弊社で働きたいと思っていただけた方は、ぜひこちらの応募フォームにて応募をしていただけると、幸いです。お会いできること、大変楽しみにしております。

上記の例文では、企業紹介が長く一方的であり、訴求ポイントが不明確です。また、一斉送信していると取れる文言が入っている点もNGです。これらが、NGとなる理由を説明します。

【1】企業紹介が長く、知りたい情報にたどり着かない

企業紹介が長いほど知りたい情報にたどり着かず、ターゲットが途中で離脱する可能性が高まります。

求職者が知りたいのは、具体的な待遇や個別の業務内容です。一方このメールでは、「いつでも快適なオンライン環境を」というコーポレートスローガンや「abcクラウド」「クラウドツールonline」などのサービス名を紹介する内容となっています。これらの情報は求職者にとって自分の働く姿がイメージしにくい一方的な情報になり得ます

【2】訴求ポイントが不明確

この悪い例のメールでは、訴求点が不明確なため、送信相手の心に響く内容になっていません。具体的なターゲットが設定されていないため、会社の良さをだらだらと述べた内容になっており、訴求点が不明確です。「有休取得率の高さ」や「アクセスの良さ」なども、他社との差別化ができていない「ありきたりな内容」になっています。

【3】一斉送信されたことが一目瞭然な内容

一斉送信されたと一目瞭然な内容になっているため、「誰でもいいから人手が欲しいだけなのでは」と企業に対する印象が悪くなってしまいます。このメールでは、「あなたが」「弊社で働きたいと思っていただけた方は」と記載されていて、送信相手の名前や送信理由、送信相手のどの部分を評価しているのか書かれていません。

また、人手が足りていない、未経験者歓迎といった表現は、誰でもいいから採用したいという印象を求職者に与えかねません。ただし、職種的にハードルが高く、応募率が悪いと考えられる募集については、「未経験歓迎」とすることで応募率を高めることができるので、状況に応じて判断しましょう。

返信率を上げるスカウトメール作成の5つのポイント

スカウトメールを作成するときは、「事前準備をする」「魅力的な件名にする」「応募者に寄り添った内容にする」「スカウトした理由を一文入れる」「特別感があるか確認する」の5つを抑えてください。職種やターゲット問わず、スカウトメールで重要になるポイントを解説します。

【1】効果的なスカウトメールの準備

効果的なスカウトメール作成のためには、曖昧で訴求点がぼやけたメールにならないよう、事前の検討が必要です。

目的とターゲットを絞る

まずスカウトメールを送信する目的と、送りたい相手を絞ります。

スカウトメールは知名度向上や応募の増加、タレントプール構築のための接触など多様な状況で使える方法です。しかし、目的を1つに定めておかないとメール本文で「ターゲットに何をしてほしいのか」が完結できず、一貫性が失われてしまいます。

また、設定したターゲット像に基づいて送信相手を決めておくことが重要です。ターゲット像を明確化しておかないと、スキルや価値観が合わないなど、求職者の心に響かない的外れなメールになります。

スカウトメールのゴールを決める

次にスカウトメールを通して、ターゲットに起こしてほしいアクションを決めます。たとえば「面談に来てもらう」「会社説明会に参加してもらう」「応募してもらう」などが挙げられます。スカウトメール初心者の方は、まず「返信してもらう」というミニマムゴールを設定し、目的に合った内容でまとめてみるとスカウトメールを作成しやすくなります。

【2】魅力が伝わる件名を書く

魅力が伝わる件名を書くと、開封率に直結します。求職者がメール画面を開いたときに最初に目に入るのは、「件名」です。いかに求職者の目に留まるワードを置くか、限られた文字数のなかで自社の魅力を伝え、求職者の心を動かすかが重要になります。

長すぎず、重要な情報は前のほうに書く

重要な情報は前のほうに書いておくと、ユーザーの目に留まりやすく、開封率が上がりやすくなります。

件名は25~40文字程度がおすすめです。長い件名はメール画面によっては、途中で省略されるため、メールの用件がわかりにくくなります。一方で短すぎると、自社の訴求ポイントや採用したいという熱意などが伝わらず、印象が薄くなってしまいます。

相手の名前やスキルを盛り込む

「自分宛てに来たメールだ」とターゲットに思ってもらえるよう、「店長歴3年以上のB様へ|エリアマネージャーとしてご活躍しませんか【大阪/正社員】」「不動産業のマネージャー層を求めています【営業部門の管理職経験があるC様へ】」など、送信相手の名前やスキル、経験などを件名に盛り込んでください。

なお、求人媒体のシステムによっては、スカウトメールのひな形を登録でき、求職者の名前は、変数を指定しておくことで自動的に名前を挿入できるものもあります。ぜひ、こうした機能も活用しましょう。

訴求点を絞り込む

開封率を上げる策として、「自社の訴求ポイント」を含んだ件名にする方法も効果的です。新卒ならば「安定している会社」、20代の中途採用ならば「仕事内容」などと、会社を選ぶ軸はターゲットによって異なります。ターゲットのニーズと、自社の特徴を比較し、最も合致したポイントを訴求点として件名に含めてください。

【3】本文は相手に寄り添った内容にする

開封されたとしても、本文で好印象を与えられなければ返信には至りません。返信率を上げるには相手に寄り添った内容になっているかが大切です。

冒頭で相手だけに送ったことを示す

ターゲットにだけメール送信したことを伝えるため、まず送信相手の名前を明記します。その後、経歴を読んで魅力的に感じた経験や能力を記載するなど、送信理由を説明します。

さらに、求職者の経験・スキルが自社でどう活かせるかまで言及できると、説得力がぐっと増します。

自社のアピールを簡潔にする

自社のアピール文は、簡潔にまとめます。文字数は限られているため、企業理念のような抽象的な部分は盛り込まず、ターゲットが求めているであろう自社の特長のアピールに注力します。強調したい部分はカッコを使ったり、太字や箇条書きにして見やすく区切ったりすると効果的です。

紹介文の直後に企業ホームページや採用サイトのURLを記載すれば、アクセスしてもらいやすくなります。

【4】スカウトした理由を一文入れる

スカウトメールを受け取った求職者は、まず、なぜ自分がスカウトされたかに注目します。そして、スカウトした企業がどのように自分を評価してくれているか、自分のスキルや能力がその企業で活かせるかを判断します。

そのため、なぜ、対象者にスカウトメールを送付したかの一文を入れることが重要です。例文に示したように、「当社の開発事業に、D様の金属材料の知見を大いに発揮いただけると判断しております」など、対象者をどのように評価しているかの文面を入れると効果的です。

なお、スカウト返信率は一般的に10~20%といわれており、10通の返信を得るには、50~100通のスカウトメールを送る必要があります。そのため、スカウトメールのひな形に、スカウト理由の一文を入れるエリアを作っておき、そこにスカウト理由を挿入するといった工夫をすることをおすすめします。

【5】特別感があるか確認する

求職者は、スカウトメールを数百通受けることが一般的です。毎日のように、一斉送信されたスカウトメールを受信することもあり、読みもせず削除することも多くあります。そのため、特別感があるスカウトメールになっているか確認しましょう。

前述のとおり、特別感の演出はスカウトメールにおいて欠かせません。自身で見直すことはもちろん、採用に関わる従業員や属性が近い従業員にメールを見てもらい、特別感が演出できているかを確認することをおすすめします。

まとめ

スカウトメールは、企業自ら求職者に対して、メールで直接アプローチする採用手法です。スカウトメールが一方的な内容や不特定多数に送信していそうな内容だと、求職者から無視されてしまいます。返信率が上がるスカウトメール文にするには、ターゲットに寄り添い、訴求点を絞って効果的にアピールすることが大切です。

一方でスカウトメールの返信率は、一般的に10~20%、低い場合には5%程度のように、効果をあげるには多くのスカウトメールを送信する必要があります。募集人数が多いほど、その労力は膨大です。そのため、本記事で説明したように、スカウトメールのひな形を活用することが成功のポイントです。

自社の魅力をきちんと整理して発信し、他社にはない唯一無二のカラーを打ち出すと、ターゲットに効果的です。「自社の魅力を『過小評価』していませんか?」では、訴求点に困ったときの解決策を紹介していますので、ぜひご覧ください。

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