【採用面接官マニュアル】流れ・質問例・精度を上げるコツを解説 COLUMN

公開日:2020.12.17

更新日:2021.08.31

【採用面接官マニュアル】流れ・質問例・精度を上げるコツを解説

採用担当者になったものの、「採用面接をどのような流れで進めるべきか自信がない」「何を質問すれば良いのか分からない」と、採用面接について悩みを抱えている方がいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、採用面接時に意識すべきポイントや面接の基本的な流れ、質問例を解説します。最後に採用面接の精度を上げるコツも紹介しているので、採用面接の基本を理解したい方はぜひご覧ください。

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目次

採用面接時に意識すべき3ポイント

採用面接では、いかに自社に合った人材を見極められるかが肝になります。面接時間は限られているため、要点をきちんと押さえることが欠かせません。採用面接で重要なことは、「応募者の見極め」と「自社への入社動機の形成」。ここでは、これらを達成するために押さえておきたいポイントを3つ紹介します。

話を深堀りする

採用面接で話を深堀りすれば、書類だけでは分からない応募者の人柄や思考特性などを知ることができます。これらは、自社の雰囲気に馴染めそうか、良好な人間関係を構築できそうかを判断する基準になります。書類に書かれているエピソードに対して「なぜそのような行動を取ったか」「その取り組みを通してどのように感じたか」などと聞くと良いでしょう。

話しやすい雰囲気をつくる

話しやすい雰囲気をつくると、質問に対して本音で答えてくれるかもしれません。応募者の本音を引き出すことができれば、求める人材か見極めるために有効な情報をより多く集めやすくなります。面接官から自己開示してみたり、応募者の話すスピードやトーンに合わせたりと、応募者が話しやすいと感じる場作りを心掛けましょう。

入社動機を形成する

他社にはない自社ならではの魅力を伝えれば、入社意欲の向上が期待できます。また、採用面接で聞き出した情報を踏まえて、「本人の個性が生かせる部署」や「本人の希望を踏まえたキャリアプラン」などを提案すれば、自社で働くモチベーションが上がる可能性が高まります。

採用面接の基本的な流れ

面接をスムーズに進めるには、採用面接の基本的な流れを押さえることが大切です。滞りなく面接が進めば、質問できる量が増え、応募者の本質を見抜きやすくなるかもしれません。ここでは、採用面接の基本的な流れについて、順を追って説明します。

挨拶・自己紹介

まず、笑顔で挨拶をし、自身の所属部署と名前を伝えましょう。その他、志望動機や担当している業務内容などを丁寧に話すと面接官の人柄が伝わりやすくなり、応募者の警戒心を和らげることができます。

アイスブレイク

アイスブレイクを行うことで、話しやすい場の空気をつくりましょう。アイスブレイクの話題としては、合否に直接関係のない「出身大学の話」「天気の話」「当日の来社方法」などが一般的です。いきなり他社の選考状況を聞くと、「なんて答えればよいのだろう」と気持ちが焦る可能性があります。応募者に質問する際は、「実は〇〇大学のOBなんですが、◯◯教授はまだいらっしゃいますか?」などと、簡単に答えられるものがおすすめです。

会社説明

企業理解の促進や入社意欲の向上のため、会社概要や採用職種について説明することも大切です。募集要項に掲載している情報はもちろん、自社の強みや社風、社内の雰囲気なども伝えると効果的です。

質問

履歴書に記載されている内容を踏まえた基本的な質問や、応募者の人柄を知るための一歩踏み込んだ質問などをします。応募者が質問に答えているときは相槌を打ったり、表情豊かにリアクションをとったりすると、「ちゃんと聞いてくれている」と自社に良い印象を持ってもらいやすくなるのでおすすめです。

応募者からの質問

採用担当者側から質問するだけでなく、応募者から質問する「逆質問タイム」も設けましょう。入社前までに、自社に対する不安や疑問を少しでも多く解消できるよう、面接官は応募者からもらった質問には真摯に向き合うことが重要です。

また逆質問は、自社に対する興味関心度や仕事に対する意欲を把握する材料にもなるため、応募者からの質問内容は忘れずにメモしましょう。「入社までにさらに学んでおくべきことはありますか?」「私と同世代の社員にはどんなスキルを持った人がいますか?」などは入社後のことを見据えての質問なので、興味関心が高いと判断できます。

今後の流れの説明

最後にもう一度疑問や不安点がないかを確認し、逆質問をしてくれたことに対して「お疲れさまでした」と声をかけた後、合否連絡の予定や方法、今後のスケジュールなどを伝えます。応募者が退出する際は、笑顔で見送ることを忘れずにしてください。

求める人材を見抜く質問20選!タブーな質問も

ここでは、求める人材を見抜くのに効果的な質問を20項目紹介します。以下、目的別に質問内容をまとめました。

求める人材を見抜く質問20選

上記の表で紹介した通り、目的によって質問内容は変わります。面接官は「何を聞きたいのか」を頭に入れながら、目的に合った問いを投げかけましょう。以下、質問の意図を説明します。

人間性・志向性を知る質問

人間性を知る質問は応募者の人柄を把握できるため、応募者が社風にマッチしそうか、社員と良好な関係性を構築できそうかを判断する材料になります。新卒採用では経験やスキルよりもポテンシャルが重視されるため、人間性を見極める質問は特に聞いておきたい項目になります。

志向性を知る質問は応募者の考えや仕事観を確認できます。入社後の配属先を決める材料になるでしょう。

1.ご自分の長所や強み、短所や課題点を教えて下さい。
客観的に自己分析できているかが分かる質問です。「短所」「課題点」を聞くと、自身の弱点と向き合えるか、弱点に対して改善する「誠実さ」があるのかを見ることができます。

2.仕事や性格について、周りからどのような評価を受けることが多いですか?
応募者によっては自身を過大・過小評価しているかもしれません。他者からの評価を聞くと、客観的に見た応募者の姿を見ることができます。

3.立場や価値観の異なる人と物事に取り組むときに大事にしていることはありますか?
他者と協働して仕事を進めるためには、「柔軟性」「傾聴力」「伝える力」などが必要になります。この質問をすることで、立場や価値観の異なる人と円滑に仕事をするために必要な「考え方」が備わっているかを見極めることができます。

4.これまで最も苦労した経験は?それをどのように解決しましたか?
困難な状況を乗り越えるために、粘り強く努力できるかが確かめられる質問です。なお、この質問は「人間性」だけでなく、「問題解決能力」も測ることができます。

5.5年後はどのような仕事をしていたいですか?
この質問に対して具体的な答えが返ってきた場合、キャリアプランが明確であるといえるため、成長意欲がある人と判断できます。

 

経験・スキルを知る質問

「経験・スキル」を知る質問は、入社後の活躍が期待できる人材か判断する指標になります。中途採用面接では即戦力となるかも重要な採用基準になるので、忘れずに確認しましょう。

6.これまでに担当してきた業務を教えてください。
自社の業務を問題なくこなせるかを判断するための質問です。上記に挙げた質問は粒度が比較的大きいため、この質問をした後に必要な能力を具体的に提示することで、スキルレベルを確認することも大切です。

7.業務において得意なこと、苦手なことは何ですか?
自社で生かせるスキルや経験を把握するための質問です。得意・不得意の内容によって、応募者に合う職種や仕事内容が変わるため、なぜ得意・苦手なのかを丁寧に聞きましょう。苦手な業務でも、努力次第で得意に変わるかもしれません。苦手な業務にチャレンジする意欲があるのかどうかもあわせて確認すれば、入社後のキャリアプランが立てやすくなり、長期的視点で合否を決められます。

8.この職種で特に重要な要素は何だと思いますか?
仕事内容の理解度を把握するための質問です。応募者が話す内容が的を得ていれば、企業や職種、業種などに関するインプットを熱心に行っていると捉えることができます。入社後も熱意を持って一生懸命働いてくれるかもしれません。

9.リーダーとして企画や業務に取り組んだことはありますか?
リーダーシップを発揮できる素質があるかを知ることができる質問です。このとき、リーダー経験の有無を聞くのではなく、チームに働きかけて成果を出したことなどがあるかを聞き出すことが大切です。

10.これから学びたいこと、身につけたいスキルを教えてください。
スキルを伸ばすために必要な具体的な方法が明らかになっているか、実際に行動しているかが分かる質問です。成長意欲を重視する企業にとっては、質問しておきたい項目です。

コミュニケーション能力を知る質問

仕事を円滑に進めるために必要不可欠なコミュニケーション能力。「伝えたいことを分かりやすく伝える力」を把握するため、あえて以下のような応募者が自由に話せる質問をしましょう。

11.1分で自己紹介を行ってください。
12.上司や先輩と円滑にコミュニケーションをとるために心掛けていることは?
13.これまでの人生で達成感を覚えたエピソードを聞かせてください。
14.チームで成果を上げた経験はありますか?そのときのあなたの役割は?

志望度を知る質問

自社への入社意欲を測ることができる質問です。志望度が低い場合、内定辞退の可能性が高まるので要注意です。

15.当社に興味を持った理由と、当社で実現したいことを聞かせてください。
自社に興味を持った理由が企業理念とマッチしていればしているほど、企業理解が深いと判断できます。また、自社で実現したいことが具体的であれば、自社で働く姿を明確にイメージしている=入社意欲が高いといえるでしょう。

16.就職先(転職先)を選ぶ上で何を重視していますか?
企業選びの軸を聞く質問です。企業選びの軸が明確かつ、自社の理念とマッチしていた場合、志望度が高いといえそうです。

カルチャーマッチを確認するための質問

企業文化と応募者の価値観がマッチしているか確認する質問です。企業文化への適応性が低いと、入社してもすぐに離職の道を選ぶ可能性があるので注意しましょう。

17.当社の企業理念をどのように感じましたか?
企業理念への共感度合いが把握できる質問です。このとき、応募者の考えの根拠となるエピソードも聞きましょう。誰もが納得できるエピソードを応募者自身の言葉で語った場合、企業理念に心から共感していると判断できます。

18.「こういう会社や環境で働きたい」という理想はありますか?
応募者の理想と自社の実際の環境が一致しているかを確認できる質問です。あまりにも一致していなかった場合、一度、自社のリアルな職場環境を説明した上で応募者の反応をうかがうと良いでしょう。

ストレス耐性を知る質問

ストレスを感じる場面やストレスへの対処法を聞くと、仕事の適性度やストレスへのセルフマネジメント力を把握できます。ストレスの感じ方はそれぞれですが、ストレスに対してどう向き合っているのかを聞く質問は、ストレス社会と呼ばれる現代社会において欠かせない質問かもしれません。

19.ストレスを感じるときはどんなときですか?
仕事の適性を見極める質問です。極端な例にはなりますが、例えば「初対面の方とのコミュニケーションにストレスを感じる」と答えた方が営業職を希望した場合、ストレスを常に受けながら業務を行うことになります。ストレスを受け続けると体調を崩す恐れがあるため、企業側で考慮できない部分がないか考えた上で、応募者の希望と実際の業務内容を丁寧にすり合わせましょう。

20.休みはどのように過ごしていますか?何をしているときが一番楽しいですか?
オンとオフを切り替えることができるかを確かめる質問です。自分に合うストレス解消法を理解している場合、セルフマネジメントできる人材といえることができます。ストレス耐性の低さは体調不良による休職や退職につながりかねないため、ストレス耐性を見極める質問は大切です。

【補足】面接で聞いてはいけないタブーな質問

「応募者の出身地」「両親の職業」といった本人に責任のないことや、「宗教」「支持政党」などの本来自由であるべきことについて聞くのは差別につながる恐れがあるので質問してはいけません。また、「結婚」や「出産」などに関する質問は男女雇用機会均等法の趣旨に違反するため、控えてください。

面接の精度を上げる方法

面接の精度を上げる方法として、「面接評価シートの活用」と「面接官の質の向上」が挙げられます。ここでは、それぞれの方法について紹介します。

面接評価シートを活用する

面接評価シートとは、面接の評価項目と評価基準を一覧にしたものです。面接評価シートを使うと、応募者を客観的かつ公平に評価できるので、自社に合う人材か見極めるのに役立ちます。また、面接評価シートに所見欄を設けることで、定量評価できない部分も評価することが可能です。所見欄には、応募者の何がどのように良かったのか、どのような点が気になったのかを具体的に記載しましょう。

面接評価シート

面接評価シートの詳しい作り方については「【サンプル付】面接評価シートで面接の精度を高めよう!」で紹介していますので、気になる方は参考に面接評価シートを作成してみてください。

面接官トレーニングを行う

面接官トレーニングは、応募者の情報を聞き出す力や学生に自社の魅力を伝える力といった面接官に求められるスキルを身に付けるためのものです。面接官の印象は志望順位や企業のイメージに影響するため、面接を担当する社員のスキルアップは欠かせません。

面接官トレーニングについて気になる方は「「面接官トレーニング」で採用増加?効果や身に付けるべきスキルとは」をご覧ください。

まとめ

本記事では面接官としての基礎知識やノウハウをご紹介しました。採用サロンでは、これらを一部まとめた資料「初心者でも安心!面接マニュアル現場で使える質問集付き」もご用意しています。ご興味のある方はぜひご活用ください。

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監修/中森規仁(中小企業診断士)

コピーライター、人事(採用担当)を経て、株式会社クイックに入社。ディレクターとして、求人広告や採用企画(採用プランニング・採用ツールのご提案)に携わる傍ら、経営戦略にひもづいた人材採用・活用のコンサルティング業務にも従事。2018年より本メディアの編集・執筆も兼任。

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