正社員求人の作り方 基本から応募者を増やす方法まで解説 COLUMN

2018.12.27

2022.02.18

正社員求人の作り方 基本から応募者を増やす方法まで解説

多くの企業が行っているであろう、正社員求人。
しかし、せっかく求人を出しても、本来求めている人材からの応募がなかったり、応募自体が少なかったりという場合もあるでしょう。

今回は、正社員求人の基本から応募者を増やすコツまで紹介していきます。

目次

正社員求人で必ず通るべき4ステップ

まずは正社員の求人を行う際に必須となる4つのステップについて解説していきます。

【1】採用ターゲットの設定

正社員の求人を行う上でまず行うべきなのは、採用ターゲットを具体的に設定することです。そうすることで、自社が求める人材からの応募が期待できるだけでなく、ターゲット以外の人材からの応募を避けられるため、効率的な採用活動につながります。以下のように、求人に至った背景を細かく明示していくことで、採用ターゲットが具体化していきます。

・なぜ今回の求人を行うのか?
例)→年内で退職予定の社員がいるため

・何人採用したいのか?
例)→退職予定の2名分

・いつまでに採用したいのか?
例)→退職予定の社員が退職する1カ月前まで

・どんな経験や資格がある人物を求めているのか?
例)→2~3年程度の法人営業経験がある人物

・どんなイメージや性格の人物を求めているのか?
例)→真面目で堅実な取引先が多いので、それに合った対応ができる人物

・現在、どんな仕事をしている人物を求めているのか?
例)→法人向けの営業職

この場合の採用ターゲットは「退職予定の社員が退職する1カ月前までに入社可能で、2~3年程度の法人営業経験があって現在も営業職として働いている、真面目で落ち着いた印象のある人物2名」となります。

【2】項目の設計

正社員求人の際には、採用ターゲットに伝えたい情報をいくつかの項目に分けて、わかりやすく伝える必要があります。必須項目は、「仕事内容」「応募条件」「待遇」「応募方法」「会社概要」です。それに加えて、採用ターゲットが知りたいであろう情報を追加します。例えば、採用ターゲットと同世代の社員の様子、未経験可の求人であれば研修制度や未経験から入社した社員のインタビュー、経験者優遇の求人であれば自社の今後のビジョンや昇進の具体的なステップなどです。

【3】素材の制作・収集

より採用ターゲットの興味を惹く求人にするためには、写真などの素材も重要です。同世代・同じ性別の社員が働く様子などの写真があると、採用ターゲットがその企業で働く自分をイメージしやすくなったり、その企業に親しみを持つようになったりします。また、独自のオフィスレイアウトや社内行事などの自社の特色を写真でアピールすると、社風に合った人物からの応募が期待できます。

【4】わかりやすい文章の作成

求人情報は、採用ターゲットがしっかりと理解できるようなわかりやすい文章にすることが大切です。多くの人が接した経験のある販売職などの仕事内容は理解しやすい傾向にありますが、一般的にあまりなじみのない専門的な業種・職種などの仕事内容を文章化した場合、採用ターゲットにとっては理解が難しいこともあります。その結果、採用ターゲットがその会社で働くイメージが持てず、応募までに至らないというケースも。

例えば営業職の求人を行う場合、「仕事内容:○○のルート営業」で終わらせるのではなく、取り扱う商材や一日の仕事の流れなども紹介し、その仕事がイメージしやすい文章を具体的にわかりやすく綴るようにしましょう。

正社員求人で押さえるべき求人媒体の使い方

ここでは、求人のツールとして多くの企業が利用している求人媒体について解説していきます。

求人媒体選びの3ポイント

求人媒体にはさまざまな種類がありますが、選ぶ際には以下のポイントを確認しましょう。

【1】価格

求人媒体の価格が採用予算に見合っているかどうかを確認しましょう。価格が安ければいいというわけではなく、その媒体の知名度や集客力とのバランスを見る必要もあります。例えば採用決定数・登録会員数がNo.1の中途採用サイトリクナビNEXTのプランの一例は以下の通りです。

通常企画の場合

プラン 全国
期間 2週間、4週間
価格 18万円~180万円

※年間回数券による割引あり

【2】母集団

母集団とは、その媒体の登録者数のことです。母集団が多ければ多いほど、自社の求人が多くの人の目に触れる可能性があります。ただ、母集団が多くても、その中に採用ターゲットがいなければ採用活動は成功しません。母集団と合わせて、媒体の特色や登録者の傾向などをチェックしましょう。

【3】機能

各求人媒体で採用ターゲットへのスカウトメール機能や原稿修正などを行う管理画面の仕様は違います。自社の採用ターゲットにはどんなアプローチが効果的なのか、そして原稿修正などは広告会社に任せるのか、それとも自社の担当者が行うのかによっても、必要となる機能は異なるでしょう。自社の採用活動の流れやマンパワーに合わせて、必要な機能とそうでない機能を使い分けましょう

採用媒体別求人広告の特徴

採用媒体は大きく分けてWebと紙があり、それぞれに特徴があります。

Web媒体は20~30代向け

昨今では、転職・就職活動の際にネットで求人を探すのがポピュラーになっています。その傾向は特に20~30代に強いため、Webの求人媒体はそうした層に対する即効性が高いといわれています。

Web媒体には無料のものと有料のものがあり、無料のWeb媒体は企業の担当者が一から求人広告を作り、修正などがあればその都度行う必要がありますが、有料のWeb媒体は広告作成や応募管理などを広告会社に任せることもでき、採用担当者は手間を減らせます。

料金についても、採用が決まった時点で料金が発生する成果報酬型、広告掲載した時点で料金が発生する掲載課金型など、さまざまなケースが用意されています。予算や採用予定人数に合わせて自社にあったプランを選びましょう。

求人情報誌・折込チラシは40代以上向け

20~30代がネットで求人を検索することが増えている一方で、40代以上の世代は求人情報誌や折込チラシなどの紙媒体を活用することが多いです。特に大都市部ではその傾向が強いとされています。ただ、Web媒体の求人案件数が少ない地方や郊外では、紙媒体でも20~30代からの応募が見込めます。料金は広告スペースによって変わりますが、基本的に掲載課金型なので、採用に至らなかった場合でもコストがかかります。

正社員求人への応募者を増やす方法

続いて、正社員の求人を出しても応募者が少ない、または来ない場合の対策を紹介します。

採用サイトをしっかり作り込む

採用サイトを閲覧する人々は、求人広告やポータルサイトなどから流入してきたケースが多いです。よって、企業に対してある程度の興味や関心を持っており、求人広告の募集要項にマッチしている可能性が高いといえます。そのため、これらの採用ターゲットにさらなるアプローチができるように、採用サイトをしっかりと作り込む必要があるのです。
採用サイトでは、基本的な求人情報に加えて、求人広告では伝えきれなかった自社の魅力を掲載したり、動画コンテンツを取り入れたりすることで、採用ターゲットへのアピールが行えます。
採用サイトの作り方について詳しくは→採用サイトの作り方 採用担当者向けに基礎からコツまで解説

他社に比べての強みを訴求する

採用ターゲットは、さまざまな企業の求人を見比べながら、どの企業に応募するかを決めています。そのため、応募数が少ない場合は他社に比べて見劣りする部分がある可能性も考えられます。職種や勤務地が同じ求人を洗い出して、自社と何が違うのかを確認しましょう。その上で、自社ならではの魅力やメリットを訴求します。

求人募集のポイント3つ

応募者を増やすための求人募集のポイントは以下の通りです。

何よりも「わかりやすさ」を重視

求人情報は、わかりやすい内容でないと最後まで読み進めてもらうことができず、応募に至りません。どんな企業がどんな人材を募集しているのかをわかりやすく表現しましょう。特に、職種名やキャッチコピー、アイキャッチ画像など採用ターゲットの目に止まりやすい部分はインパクトとわかりやすさを重視し、詳細まで読んでもらえるような工夫が必要です。

良いことだけではなく課題も伝える

応募者を増やしたいと思うあまり、求人情報で自社のメリットや魅力ばかりを挙げてしまうと、現実味がなくなるので逆効果です。また、ポジティブなイメージばかりが先行してしまうと、入社後のギャップを生む可能性が高まり、早期離職の原因となることもあります。もちろん、自社ならではの強みや働く上での楽しさを伝えることは重要ですが、今後の課題やそれに対する取り組みなども紹介し、自社の実態を忠実に伝えるようにしましょう。

求人情報拡散のための工夫をする

求人への応募者を増やすためには、ただ求人媒体に情報を掲載すればいいというわけではなく、求人広告へのアクセス数を増やす工夫が必要です。具体的には、自社のメディアやSNSで求人情報を拡散したり、バナー広告やメール広告を活用したりするなどの方法があります。Web媒体の機能としてスカウトメールが利用できる場合はそちらも使いましょう。

まとめ

正社員の求人を行う際には、さまざまな下準備が必要です。採用ターゲットからの応募を少しでも増やすために、求人媒体の使い方や自社の見せ方などを工夫していきましょう。

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コピーライター、人事(採用担当)を経て、大手人材会社でディレクターとして、クリエイティブ企画や経営戦略にひもづいた人材採用・活用のコンサルティング業務などに従事。現在はIT企業勤務の傍ら、マーケティング・人材採用の領域を専門に中小企業支援を行っている。

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