採用サイトの作り方 採用担当者向けに基礎からコツまで解説 COLUMN

公開日:2018.10.31

更新日:2022.09.09

採用サイトの作り方 採用担当者向けに基礎からコツまで解説

自社にとって最適な人材を採用する際、採用サイトが大きな力を発揮します。しかし、これまでに制作した経験がない場合、どのように作ればよいのか迷ってしまう方が多いはず。
そこで今回は、採用担当者に向けた採用サイトの作り方について、基礎からコツまでわかりやすく解説していきます。

目次

そもそも採用サイトとは?

そもそも採用サイトとは?

はじめに、採用サイトとはどんなもので、何の目的があるのかについて理解しておきましょう。
これらを理解しておくことが、採用サイト制作の第一歩といえます。

採用サイトは欲しい人材と出会うためのツール

採用サイトとは、求人広告やポータルサイトなどから企業に対して興味を持った転職活動中や就職活動中の人たちに対して、採用に関する詳細な情報を提供するため企業が自社で運営するWebサイトです。

企業の採用サイトを見る人たちは、興味を持ったうえでさらに詳しい情報を知ろうとしています。つまり、企業が欲しい人材と出会うためのツールとも言い換えられるでしょう。

就活・転職サイトや企業サイトとの違いは?

自社で運営している採用サイトと、第三者が運営している就活・転職サイト(タウンワークやリクナビなど)では同じ求人情報を掲載するにしても大きな違いがあります。
就活・転職サイトの場合、掲載する情報についてテンプレートが用意され、また掲載できる文字数に制限がある場合がほとんどです。これでは、募集情報をまとめて掲載することはできても、十分に伝えたいことを書ききれないという場合も多いでしょう。
一方、採用サイトの場合は、表現方法や字数に制限はなく、表現方法も自由です。そのため、仕事内容や募集要件など伝えたいことを余すことなく掲載することが可能です。

また、採用サイトは企業サイトとも違う役割を持っています。

企業サイトは、その企業の概要や事業について知りたい人に情報を届けるためにあります。すなわち、求職者に魅力付けを行ったりその会社で働きたいと思わせたりするにはまた別のサイト=採用サイトを準備する必要があるのです。そのため、企業サイトと採用サイトではそれぞれの目的に合わせてサイト作りを推進する必要があります。

採用サイトの目的や役割

採用サイトを作る際、目的が明確化されていないと効果的なサイト設計ができません。ここでは効果的に設計するための採用サイトの目的や役割を解説します。

ターゲットへの訴求と採用ミスマッチの低減

採用サイトを作成するには、まず自社の採用ターゲットを明確化する必要があります。
なぜならどのような人材が欲しいかによって、採用サイトのデザインや訴求する内容が変わるからです。

採用ターゲットに訴求する内容は仕事内容に加えて、求める人材像や自社のカルチャーなど、入社後に活躍できるイメージが対象になります。
こうした情報をターゲットに訴求することで、採用ミスマッチを低減することも可能です。

採用ブランディングの確立

自社が求める人材を獲得する手段のひとつとして、採用ブランディングがあります。

採用ブランディングは自社の魅力や強みを発信していくことで、自社のイメージを向上させる戦略です。採用ブランディングが確立されれば、自社の採用に関する認知度が向上し、結果的には採用活動の効率化・最適化をすることが可能です。

採用ブランディングを確立させるためには、一般に次のような手順で行います。

  • 採用市場における自社のポジショニング
  • 自社のポリシー/採用ターゲットの明確化
  • 採用ターゲットを踏まえたコンセプト立案
  • 採用ターゲットにリーチしやすい媒体選定
  • 運用

まず、自社の採用市場におけるポジショニングをすることから始めます。採用における競合他社に対して、どのように戦うかを自社のポジションを踏まえて検討します。

明確化した採用ターゲットを踏まえて、採用ターゲットへのアプローチ方法や、リーチしやすい媒体を選定することも重要です。近年、採用活動でもSNSの活用が活発化していますが、ターゲットがより多く利用する媒体選定をすることもポイントになります。

採用ブランディングの確立は一長一短ではできません。一連の採用ブランディングのPDCAサイクルを回していき、改善を繰り返しながら地道に対応していく必要があります。

採用サイトに対するニーズ・対応

求職者は、興味を持った企業についてより詳しい情報を仕入れようとします。その際、採用サイトは大きな効果を発揮することを示す統計があります。

株式会社ONEが行なった『企業の「採用サイト」に関する意識調査』によると、採用サイトの情報は就職・転職活動において重要」だと回答した求職者は全体(540名)の83.9%

また、「採用サイトがある企業とない企業で印象は違いますか?」という質問に対して、全体の62.4%の方が「採用サイトがある企業のほうがポジティブに感じる」と回答しています。

これらのことから、求職者は求人媒体や求人広告で興味を持った企業についてさらに深く知るために採用サイトを訪問しており、採用サイトの存在が企業イメージの向上にもつながることがデータから読み取れます。

なんでも「検索」する時代であることを意識するべき

このような傾向には、時代背景も関係しています。「ググる」という言葉があるように、わからないことがあったらスマートフォンなどを使って検索する習慣が浸透しています。つまり、求人サイトなどで興味を持った企業について検索する人は非常に多いと認識しておいた方がいいでしょう。

このような時代に、採用サイトがあるのとないのとでは、採用活動の結果に雲泥の差が生まれてしまうかもしれません。

会社の魅力・ビジョンの伝達

会社の本当の魅力や、方向性を示すビジョンについて深く伝えることができるのも、採用サイトの強みであるといえます。これらの要素は、求職者の共感を得るためには欠かすことができないものだからです。

また、共感を得ることができれば、ミスマッチを減らす効果も期待できるため、入社後の離職率の低下も望めます。

Web特性を活かした応募数増加

採用サイトでは表現方法が自由ですので、Webの特性を生かした求職者へのアプローチが可能となります。

例えば動画を使えば、社内の様子や仕事風景をわかりやすく伝えることができます。また、SNSとの連携やリスティング広告の活用により、求人広告以外の手段でも求職者に情報を届けることが可能です。

採用サイトがあるからこそ、企業側からもアプローチができるという点も、制作すべき理由の一つといえるでしょう。

求職者が採用サイトで知りたい情報ランキング

採用サイトにおける意識調査結果概要

採用サイトに関する意識調査によると、求職者が企業研究に用いる媒体は、「企業ホームページ」が84.8%と最も高い割合です。次いで「企業が運営する自社採用に関するサイト」が50.4%、「企業について書かれている口コミ情報」が46.7%を占めています。

採用サイトの重要性については、「重要な情報だと感じる」が83.9%と大半の求職者が重要な情報ととらえていることがわかります。また、採用サイトがある企業とない企業における印象については、「採用サイトがある企業のほうがポジティブに感じる」と答えた求職者は62.4%と半数以上の求職者が好意的に見ています。

引用:株式会社ONE「企業の「採用サイト」に関する意識調査を公開

総じて、採用サイトは企業研究に重要な役割を果たしており、採用サイトの重要性を再認識できる結果になっています。

知っておくべき、採用サイトで知りたい情報

採用サイトを作るには、求職者がどのような情報を見たいかを把握することが重要です。
採用サイトで知りたい情報の統計は次のとおりです

企業の「採用サイト」に関する意識調査

引用:株式会社ONE「企業の「採用サイト」に関する意識調査を公開

統計では、「仕事内容」が他の項目と比較して圧倒的に注目されていることがわかります。次いで、「企業情報」「福利厚生」「具体的な働き方」「募集要項」と続いています。

この統計を踏まえて、仕事内容やそれ以降に続く項目も記載することで、求職者のニーズに沿った採用サイトの作成が可能です。

採用サイト制作のポイント5つ

採用サイト制作のポイント5つ

採用サイトの必要性について理解できたところで、実際に採用サイトを制作する上で意識すべき5つのポイントについて解説していきたいと思います。

これらのポイントを押さえることで、より効果的な採用サイトを制作できます。

獲得したい人材の要件を明確にする

まずは、どのような人材を獲得したいのかを明確にすることから始めましょう。単にコミュニケーション力のある人材などとするのではなく、堂々と人前でプレゼンできる人材、人の話をきちんと聞ける人材など具体的に定義することが重要です。

どんな人材が必要なのかわかれば、採用サイトのコンセプトや、制作すべきコンテンツも明確になります。

採用サイトのコンセプトを設定する

獲得したい人材の人物像が明確になったら、採用サイト全体のコンセプトを設定しましょう。コンセプトとは、サイト制作において軸になる考え方のことです。サイトを通して閲覧者に何を伝え、どのように感じてほしいのかを突き詰めていく必要があります。

自社の魅力について徹底的に洗い出すことで、設定すべきコンセプトが明確になってきますので、じっくり考えましょう。

求職者目線に立ったコンテンツを意識する

コンセプトまで設定できたら、採用サイトに掲載するコンテンツについて考えていきます。

コンテンツとはサイトに掲載される情報そのものを指し、文章、写真、動画、イラストなどがそれにあたります。

ここで重要なことは、求職者の目線に立ったコンテンツを制作するということです。求職者が何を知りたがっているのかを考え、適切なコンテンツを作ることが欲しい人材の獲得につながります。

デザインを戦略的に設計する

採用サイトのデザインを戦略的に設計することもポイントの一つです。意識すべき点は、シンプルでわかりやすいデザインにするということです。わかりにくいデザインのサイトでは、せっかくサイトを訪問してくれた求職者が離れてしまう可能性があります。
できるだけいらない内容を削ぎ落して、詳しく伝えるところは情報量を増やすなど、メリハリをつけることが大切です。

採用サイトのデザインについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ユニークなデザインの採用サイトも数多く紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

2022年採用サイトのデザイン21選|印象に残るポイントを解説

サイトの制作会社をパートナーとして扱う

採用サイトを制作するためには、サイトの制作会社に依頼する必要が出てきます。

しかし、制作会社に依頼する場合、サイトのコンセプトやターゲットが明確でないと、サイトを制作できません。つまり、表現したいことは自分たちでしっかりと考え、制作会社はそれを形にしてくれるパートナーとして扱うくらいのスタンスが大切です。

決して制作会社に丸投げをしてはいけません。丸投げをして完成した採用サイトはほとんど意味をなさないと考えましょう。

採用サイトに掲載すべきコンテンツ8つ

ここからは、採用サイトに掲載すべき8つのコンテンツについて具体的に説明していきます。

あくまでも、最低これくらいは掲載するべきだ、という8つのコンテンツですので、これより増えても問題はありません。ただし、コンテンツを掲載しすぎてわかりにくくなってしまっては意味がありませんので、そのコンテンツは本当に必要かを常に考えるようにしてください。

【1】募集要項

求人の募集要項は、新卒・中途採用を問わずに必要なコンテンツです。
以下に列挙するような就業に関する条件について記載しましょう。

  • 募集条件
  • 募集している職種
  • 給与
  • 休日
  • 勤務時間
  • 保険
  • 福利厚生
  • 採用実績

【2】選考プロセス

求人に応募してから、面接、採用に至るまでの選考プロセスについても記載しておきましょう。どのように選考が進んでいくのか、応募してからどれくらいで内定が出て、いつ頃入社できるのかというのは求職者にとって知っておきたい情報です。流れが分かりやすいよう、図にして示すのが一般的です。

【3】代表メッセージ/インタビュー

企業が採用に対してどれくらいの情熱をもっているのか、会社経営についてどのようなビジョンを持っているのかを伝えるために有効な方法が、代表によるメッセージやインタビューを掲載することです。

会社の代表が自分の言葉で語る思いやビジョンに共感を得た求職者は、入社意欲をさらに強めてくれる可能性が高くなります。

【4】社員メッセージ/インタビュー

実際に企業で働いている社員のメッセージやインタビューを掲載することで、求職者が企業に対するイメージを掴みやすくなります。複数の職種で求人募集をしている場合は、それぞれの職種で働いている社員の言葉を掲載するといいでしょう。

【5】キャリアパス

企業におけるキャリアパスについても掲載しておくべきでしょう。
自分がどのように成長でき、どのようなキャリアを描くことができるのかというのは、新卒・中途採用に関わらず、全ての求職者において企業選びの重要な要素の一つであるといえます。

【6】研修/福利厚生

募集要項以外に、研修制度や福利厚生について詳しく述べるページを設けると良いでしょう。どのような教育を受けられるのか、福利厚生は整っているのか、という点を求職者は非常に気にしています。

【7】会社概要

会社概要についても必ず記載しておきましょう。自社サイトに掲載しているものと同様の内容でかまいませんが、企業の規模感や具体的な事業内容などを客観的に理解してもらうために必要な基本情報ですので、忘れないようにしてください。

【8】差別化コンテンツ

これまで説明した7つのコンテンツに加えて、他社との差別化を図るためのコンテンツを掲載しましょう。
例えば、社員のデータやリアルな声、これまでに手掛けてきた案件、オフィス内の様子などを伝えることで、他社にはない魅力を伝えることができます。
採用サイトを持っている企業は、上記のコンテンツについて網羅している場合がほとんどです。そのなかから自社を選んでもらうためには、明確に差別化できるコンテンツが必要不可欠になります。

【9】仕事内容、具体的な働き方

「知っておくべき、採用サイトで知りたい情報ランキング」の見出しで説明したとおり、求職者が最も知りたい項目は「仕事内容」です。「具体的な働き方」も上位にランクしているように、これらの項目は求職者にとって重要な情報です。

仕事内容の説明で専門用語や社内用語が使われていることがありますが、可能な限り、求職者が理解できる言葉で作成してください。専門用語を使う必要がある場合は、必ず補足説明をしましょう。

具体的な働き方は、働くイメージを求職者にもってもらうために必要な項目です。単に説明文書を書くだけではわかりづらいこともあります。先輩社員インタビューなどの形式で掲載することで、求職者は具体的な働き方をイメージしやすいこともあります。具体的なイメージをしやすい形式で、画像や動画などを活用することもおすすめです。

採用サイトの表現方法は多様化している

採用サイトはWeb上に掲載されるからこそ、さまざまな表現方法で求職者に向けてアプローチすることが可能になっています。
多様化する表現方法や活用方法についてご紹介します。

SNSとの連携

採用サイトとSNSを連携させるのは、昨今の採用活動で押さえるべきトレンドです。例えば、企業のSNSアカウントを採用サイトに埋め込む、採用サイトのコンテンツ追加情報を企業のSNSアカウントで拡散するなどの施策を行うと良いでしょう。

スマートフォンの普及は、検索の習慣化だけではなく、SNSによるコミュニケーションが普及し定着するきっかけともなりました。SNSを活用した採用活動は求職者とのエンゲージメント強化の効果があり、競合他社に差をつける要素となります。このメリットを十分に生かすためにも、採用サイトとSNSで相互に宣伝しあうことは重要だといえるでしょう。

動画コンテンツ・Web説明会

多くの採用サイトで、動画を使ったコンテンツが掲載されています。

動画コンテンツは情報量が多く、文章だけでは伝わりきらない部分を明確にわかりやすく伝えることができるというメリットがあるため、採用サイトにおいては積極的に活用していくべきです。

また、動画を使ったWeb説明会を開くことも可能となりました。これまで、企業説明会を開催する場合、求職者に会場まで足を運んでもらう必要があり、遠方に住んでいる人は費用や時間の関係で、参加したくてもできないケースがありました。インターネット上で説明会を行うことで、物質的な距離に関わらず参加できる求職者は確実に増加しました。また、最近ではテレビ電話を使って面接を行う企業も増えています。

まとめ

採用サイトの作り方について、基礎からコツまで解説いたしました。

自ら情報を仕入れることが習慣になっている現代においては、企業が採用サイトを制作することは必要不可欠といえます。採用サイトのポイントやコツをしっかり踏まえておけば、求職者が求める情報を提供でき、欲しい人材との距離をグッと近づけることができます。企業の未来へつながる採用ができるように、採用サイトの制作はしっかり行いましょう。

採用コンサルティングを行なっているクイックでは、そのノウハウを基に採用サイト制作を行なっております。

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コピーライター、人事(採用担当)を経て、大手人材会社でディレクターとして、クリエイティブ企画や経営戦略にひもづいた人材採用・活用のコンサルティング業務などに従事。現在はIT企業勤務の傍ら、マーケティング・人材採用の領域を専門に中小企業支援を行っている。

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