採用サイトの効果を高めるコンテンツと作成時のポイント、事例を紹介 COLUMN

公開日:2018.11.27

更新日:2023.01.23

採用サイトの効果を高めるコンテンツと作成時のポイント、事例を紹介

近年、コーポレートサイトとは別に、独立した採用サイトを制作する企業が増えています。採用サイトを重視する求職者も増加しており、ますます、採用サイトの重要性が増してきています。

本記事では、採用サイトの必要性やコンテンツの種類のほか、作るときのポイント、参考にしたい他社の採用サイト事例を紹介します。

なお、採用サイト事例は、どのような点が優れているか、どのような企業に向いているかといったポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
※本記事は、あくまで表現手法のバリエーションに言及するもので、個別の表現について批評するものではないことをご承知おきください。

目次

採用サイトとは?

採用サイトとは、求職者に自社の求人に関する情報をアピールするために設置された、独立したWebサイトを指します。

求人の基本情報となる「募集要項」のほか、「企業理念」「事業内容」などの企業情報、興味を惹くための「先輩社員紹介」「自社の魅力」など、求人情報を魅力的にアピールする必須のツールです。

求職者が欲しい情報をわかりやすく訴求するため、幅広い層を対象としたコーポレートサイトとは別に、採用サイトを設けている企業も多くあります。

自社の採用ブランディングを確立するために、採用サイトを立ち上げるケースも少なくありません。

採用サイトの必要性

コーポレートサイトがあるのにも拘らず、採用サイトを別途設ける必要性を感じない人事担当者もいるのではないでしょうか?

ここでは、なぜ採用サイトが必要かを見ていきます。

企業紹介の冊子代わりになる

2023年卒採用ホームページに関する調査によると、採用サイトについて「かなり目を通した」と答える学生が約7割という結果がでているように、高い頻度で閲覧されていることがわかります。

また、同調査では、採用サイトをよく閲覧したコンテンツとして、エントリー・本選考応募時は「事業内容、実績」(71.8%)が最も多く、次いで「待遇、福利厚生、ワークライフバランス」(67.6%)の結果となっています。内定承諾時は、「待遇、福利厚生、ワークライフバランス」(70.1%)と突出して多い結果です。

このような求職者が欲しい情報を採用サイトに開示すれば、企業紹介のアピールツールとして、有効活用することが可能です。

(※参考)株式会社ディスコ:「2023 年卒 採用ホームページに関する調査

採用サイトから情報収集する求職者を確保できる

採用活動において、母集団を形成することは重要です。

そのためには、ナビサイトだけに頼るのではなく、自社の採用サイトからの流入経路を設置することも有効です。手段として、採用サイトを立ち上げてエントリーフォームを設置することで、採用チャネルを増やすことができます。

ナビサイトとは違い、自社に興味をもった求職者と直接接点を持つことができるので、設置することをおすすめします。ただし、BtoB企業や認知度の低い企業は、効果がすぐに現れない可能性があることに留意が必要です。

オリジナルのコンテンツを展開できる

コーポレートサイトは、ステークホルダー向けに多くの情報を開示しているため、採用情報に多くのスペースを割けないことが大半です。また、ナビサイトでは、決められた項目の範囲でしか開示できないなどの制約もあります。

採用サイトであれば、採用に特化したコンテンツを求職者のニーズに合わせて訴求することが可能で、採用サイトオリジナルのコンテンツを展開できます。

採用後のミスマッチ低下につながる

オリジナルのコンテンツを展開できる利点を活かし、自社の社風や風土などのコンテンツを充実させることで、求職者が自社で働くイメージをつけやすくなります。

そして重要なのが価値観の共有です。ビジョンやミッションなど、解りやすい言葉で価値観を訴求することで、自社の求める人材像に合った求職者を集めることが可能になります。

こうしたコンテンツを採用サイトで充実させることで、採用ミスマッチの低下につながります。

採用サイトのコンテンツ種類

ここまで採用サイトの必要性を説明してきましたが、次に、採用サイトに必要なコンテンツの種類を紹介します。

募集要項

一つ目は、募集要項です。

募集要項は、求人情報でもっとも重要な項目の一つです。この内容は、応募条件や給与・社会保険などの待遇、勤務時間や職種、労働内容などの勤務条件を示すものであり、求職者の誰もが必ず目を通すものです。

なお、職業安定法では、求人票や募集要項において、次の労働条件を明示することが定められています。

  • 業務内容
  • 契約期間
  • 試用期間
  • 就業場所
  • 就業時間
  • 休憩時間
  • 休日
  • 時間外労働
  • 賃金
  • 加入保険
  • 募集者の氏名又は名称

開示漏れのないように、必ず明示してください。

(※参考)厚生労働省:「労働者を募集する企業の皆様へ~労働者の募集や求人申込みの制度が変わります~

自社のビジョン、ミッション

二つ目は、自社のビジョン、ミッションです。

ビジョン、ミッションは、自社のあるべき姿を描いたものであり、自社の価値観を訴求する重要な項目です。いくら優秀な人材でも、自社の価値観に合わないと活躍人材として成長することは難しいでしょう。

自社が将来、どのような姿になりたいのか、解りやすい言葉でビジョン、ミッションを訴求してください。こうすることで、自社の価値観に共感できる求職者を集めることが可能になります。

事業紹介

三つ目は、事業内容の紹介です。

コーポレートサイトでも事業内容の説明をしていることが一般的なため、採用サイトでは不要と考えるケースがあるかもしれません。

しかし、コーポレートサイトの事業内容紹介は、新卒などの求職者には解りにくいことが多くあります。特に、業界構造が複雑なBtoB企業では、この傾向が顕著です。

事業内容について、業界構造や自社の立ち位置のほか、社会にどのように寄与しているかなどを解りやすく説明しましょう。

代表者メッセージ

四つ目は、代表者メッセージです。

自社の方向性や価値観を伝えるという意味では、ビジョン、ミッションと同一のカテゴリです。しかし、代表者の言葉として伝えるため、よりメッセージが求職者に伝わりやすい側面があります。

抽象的な内容に留めず、どのような人とどのような未来を築いていきたいのか、具体的なメッセージを発することで、これに共感する求職者を集めることができるでしょう。自社に入社することで、どのように成長していけるかをイメージできる内容にすることも重要なポイントです。

職種紹介

五つ目は、職種紹介です。
職種の内容は、求職者が重視する項目のひとつであり、募集要項に掲載する項目だけでは説明しきれない内容を記載することが重要です。

たとえば、「営業職」であっても、新規開拓、あるいはルートセールスかによっても職種内容は大きく異なります。また、BtoBかBtoCの違いでも、営業方法は全く違います。この例の場合、単に「営業職」という表記だけでなく、自社の営業職のスタイルや営業方法など職種内容を詳しく紹介することで、求職者は働くイメージを具体化しやすくなります。

職種内容を詳しく紹介していないと、「こんなはずではなかった」「聞いていない」など、採用ミスマッチを引き起こし、早期離職につながる恐れがあります。

こうしたミスマッチを防ぐため、自社が募集する職種が何を求めるポジションなのか、具体的に紹介することが重要です。

社員紹介

六つ目は、社員紹介です。

募集職種を対象に、先輩社員の社員紹介を行うと効果的です。先輩社員が「なぜ自社に入社したか」「どのように仕事をしているか」など、先輩社員の言葉で発することで、求職者は働くイメージをより具現化することができます。

先輩社員が入社後にどのような職種を経験し、今、どのようなポジションで働いているかなどを説明することで、「どのように成長しているか」を訴求することも効果的です。

よくある質問

七つ目は、よくある質問です。
会社説明会や面接でよくある質問をまとめておくことで、求職者の疑問を解消し、よりエントリーしやすくすることが可能です。質問を減らすことができますので、人事担当者の負担を軽減する効果もあります。

近年の傾向として、ワークライフバランスを重視する求職者が増えていますので、「勤務地」「異動の有無」「勤務時間」「休日や残業時間」など、ワークライフバランスに関する項目は、まとめておくことをおすすめします。特に製造業など、夜勤や交替勤務がある場合、ミスマッチを避けるために詳しく説明することが望まれます。

また、女性活躍などのダイバーシティ関連や、SDGsの取り組みも注目されていますので、これらの自社の取り組み状況をもまとめておきましょう。

採用サイトのコンテンツを作るときのポイント

採用サイトは、単に情報を詰め込むだけでは、求職者に注目してもらえません。求職者のニーズに合った採用サイトを作成するために、ここでは、採用サイトのコンテンツを作るときのポイントを紹介します。

採用ターゲットを明確にする

一つ目は、採用ターゲットを明確にすることです。

やみくもに、あらゆる層を対象にするのではなく、採用ターゲットを定めて、ターゲットニーズに合わせた打ち出し方をすることが重要です。そのためには、自社が求める人材像を「人材要件」として整理し、採用ターゲットを明確にする必要があります。

この人材要件は、スキル・経験面と人物面に分けて設定します。スキル・経験面では、優先順位を「MUST(必要条件)」「WANT(十分条件)」「NEGATIVE(不要)」に分類して定義します。人物面は、求める人物像を設計するために「ペルソナ設計」をおこないます。このペルソナ設定は、自社で高業績をあげる社員などを参考に、仕事の価値観や特性などのキャラクターを設定するものです。

このように人材要件を設定し、採用ターゲットを明確にしましょう。

人材要件の設定を詳しく知りたい方は、「人材要件の定義や作り方・フレームワーク、条件の優先順位付け・ペルソナ設定のコツ」の記事をご参考ください。

求職者ニーズに合った情報を掲載する

二つ目は、求職者ニーズに合った情報を掲載することです。

採用サイトのゴールは応募してもらうことですが、求職者は膨大な求人情報を閲覧するため、欲しい情報がなければ採用サイトからすぐに離脱します。この離脱を防ぐためには、求職者ニーズに合った情報をもれなく掲載することが重要です。

求職者は、「いま何を知りたいのか」「何を重視しているか」など、各就活ナビ業者が作成する調査結果などを参考に、就職・転職のトレンドを押さえて、ニーズに合った情報を掲載しましょう。なお、株式会社リクルートの研究機関「就職みらい研究所」では、毎年、就職白書を発行しており、有益な調査結果を公表しているため、ぜひ参考にしてください。

(※参考)株式会社リクルート・就職みらい研究所:「就職白書

採用サイトの方向性を決める

三つ目は、採用サイトの方向性を決めることです。

採用サイトの役割や方向性を定めず、単に人材募集に必要な情報を掲載するといった運用では、採用サイトの効果を十分に発揮することはできません。

採用サイトの効果を高めるうえで重要なポイントは、「あるべき姿、目指す方向性を明示する」「自社の価値観を訴求する」「事業の本質を理解してもらう」の三点です。この三点を軸に、ターゲットニーズに合わせた採用サイトの方向性を決めて、コンテンツ作成に取り組んでください。

参考にしたい他社の採用サイト事例

ここでは、参考にしたい他社の採用サイト事例として、次のとおり紹介いたします。

  • デザイン(見せ方)が参考になる新卒採用サイト
  • 映像を活用した、会社の魅力が伝わるコンテンツ
  • 他社と差別化する事例

順を追って見ていきます。

デザイン(見せ方)が参考になる新卒採用サイト

ここでは、デザインが参考になる新卒サイトを紹介していきます。

ファーストビュー全面にメッセージを掲載

株式会社インテック

株式会社インテック RECRUITING 2019

トップページ全面にメッセージを掲載することで、内容の信憑性や重要性がより学生に伝わりやすくなります。

また、「子ども心を忘れない」という想いが赤ちゃんの画像からも伝わってきます。

このように、メッセージを強調することで、印象を強く訴求できる効果は絶大です。採用ブランディングでも、大きな効果が見込めるでしょう。

切り抜いた写真を使った、雑誌のようなスタイル

稲畑産業株式会社

稲畑産業株式会社

インタビューページで、社員さんの全身写真が掲載されています。
比較的、よく見かけるスタイルだと思います。

大人向けファッション誌のようなトーンで、スマートに見えますね。

全身のコーディネートが写るため、人選や服装指導が大変になるかもしれませんが、上手く撮影できれば印象アップにつながる見せ方です。

社員さんのポートレートを使用して、品良くシンプルに

ライオン株式会社

ライオン株式会社

社員さんのポートレートを大きく配置したインタビュー記事。
シンプルながら読みやすい作りになっています。
多くの採用サイトで取り入れやすいデザインです。

縦書きで、メッセージを強調したデザイン

旭化成株式会社の採用サイトファーストビュー

旭化成株式会社

メインのキャッチコピーが縦書きの採用サイトです。
Webサイトでは横書きがデフォルトのため、縦書きは珍しく目をひきます。

学生に向けて、メッセージを強くアピールしたいときに有効です。

デザインに合ったキャッチフレーズにすることが重要なポイントになります。縦書きがイメージに合っているか、留意することが必要でしょう。

動画を活用したトップページデザイン

本田技研工業株式会社

本田技研工業株式会社

ファーストビューに動画を設置したデザインです。
比較的、よく見るタイプのデザインだと思います。

ただ、このタイプのサイトは、スマートフォンで見た場合、通信容量の関係で、動画を静止画に置き換えて表示している場合もあります。

学生の多くがスマートフォンでサイトを閲覧することを考慮すると、こだわりがある企業向けの表現手法、と言えるかもしれません。

こちらの採用サイト(伊藤忠商事株式会社)も、一部動画が使われていますが、スマートフォンで見たときとPCで見たときの落差が少ない作りになっています。

映像を活用した、会社の魅力が伝わるコンテンツ

つぎに、映像を活用した、会社の魅力が伝わるコンテンツを紹介していきます。

プロフェッショナルな仕事風景で魅了する

ヤマハ株式会社

ヤマハ株式会社

仕事風景を見せる王道の手法です。
海外の広告会社との打ち合わせ風景(英語)など、プロフェッショナルな仕事ぶりが伝わります。

絵になるタイプの業種や職種だと特に有効です。
モノづくり系の企業の工場や研究所など、非日常の風景が見せられる企業にも向いている手法です。

 

社員の1日

リンナイ株式会社

リンナイ株式会社

社員さんの等身大の充実した1日が描かれていて好感が持てます。
仕事の内容も伝わりやすいです。

写真とテキストで1日の流れを表現したコンテンツは多く見かけますが、予備知識のない学生には、このように映像で見せてあげた方が分かりやすいですね。

社員さんに1日密着して動画を撮影するとなると、お取引先の協力なども取り付ける必要があり手間はかかってしまいますが、取り組む価値があるコンテンツです。

事業説明を、情報バラエティ番組風に演出

三菱電機株式会社

三菱電機株式会社

事業について先輩や役員が語ったり、企業視点で説明したりしたテキストはよく見かけますが、映像化するとさらに伝わりやすくなる好例がこちら。

堅苦しい内容ではなく、馴染みのある情報バラエティ番組風の作りで、頭にスッと情報が入ってきます。

 

オリジナルドラマを公開

株式会社中西製作所 新卒採用ムービー

株式会社中西製作所 新卒採用ムービー

この新卒採用ムービーは、同社のYouTubeチャンネルで公開しているドラマ仕立ての動画です。業務用厨房機器の製造販売を行う同社の入社3年目の営業担当社員が、課題を乗り超え、信頼関係を築きながら大きな案件を成功させるストーリーが描かれています。

人との信頼関係の厚さで目頭が熱くなるシーンもあり、こうした関係に共感を持てる求職者に響く動画になっています。

制作するには、TVドラマのように脚本や台本の制作のほか、撮影クルーや役者の手配、動画編集など、ドラマ制作のプロに依頼をすることが不可欠です。数分の短いドラマでも、撮影は1日がかりとなることも多く、費用も高額になることに留意が必要でしょう。

顧客の声をつかって、仕事の価値を表現する

地方銀行ならではの、お客様と行員とのアットホームな関係を動画で描いた作品。

顧客の生の声を動画で届けることで、自社で発するメッセージよりもユーザーの信頼性を高めることができる有効な手段のひとつです。

前提として、顧客に協力を得られる信用力や関係性あっての手法です。

他社と差別化する事例

ここでは、他社と差別化する事例を見ていきます。

社員の個人SNSアカウントを公表

三井住友海上火災保険株式会社 採用チーム公式アカウント
三井住友海上火災保険株式会社 採用チーム公式アカウント

Instagramによる「ビジュアル訴求」で、SNS採用を成功させた事例のひとつです。

新卒採用の公式アカウントで、社員の働く姿や、プライベートなどを発信しています。働き方や休日の過ごし方をイメージしやすく、ワークライフバランスを重視する近年のニーズにあったコンテンツです。

職場の雰囲気なども発信するなど、求職者に社風を伝わりやすくしているほか、SNSの「いいね」によって、注目を集めやすくしていることもポイントです。

インフォグラフィックを取り入れているコンテンツ(数字で見る〇〇)

株式会社マネーフォワード
株式会社マネーフォワード 採用サイト

数字を並べるだけでなく、視覚的に解りやすいインフォグラフィック(※)を用いているため、興味を惹くデザインになっていることが特長です。

グラフなどの画像に動きをつけるなど、求職者に飽きさせず、直感的に読み進めやすくしていることもポイントです。社員アンケート結果をSNS風に表現するなど、慣れ親しんだビジュアルにしているなどの工夫も見られます。

(※)インフォグラフィックとは、わかりづらい情報をイラストや図でわかりやすく表現すること。情報を簡潔にまとめているため、伝えたいことを一目で表すことができます。

パンフレットのダウンロード

株式会社ダイフク
株式会社ダイフク採用サイト

※採用サイト最後尾のメニューからダウンロードできます

キャラクターを活用することで、求職者がワクワク読み進められる作りにしています。

見出しもフレンドリーな表現にし、興味を惹きつけやすい構成にしていることもポイントです。自社がどのように社会貢献しているかについて、マンガを用いて解りやすく説明していることにも注目してください。

社員ブログの運用(オウンドメディア)

株式会社ジャスウィル
株式会社ジャスウィル

社内の情報を社員自ら発信し続けることで、社員の人柄や雰囲気といった定性的な情報を訴求できます。

採用サイトでは伝えきれない情報をタイムリーに発信できるツールで、臨場感ある見せ方をすることが可能です。

たとえば、社員の日常や社風、人間関係など、採用ターゲットが欲しい情報を社員ブログで伝えてもらうことも有効でしょう。中途採用の場合は、異業種から転職してきた社員の様子などを見せることもおすすめです。

より手間暇をかけて、本格的にメディアとして運用すると、メルカリの運営する「mercan」のように充実したオウンドメディアとして成長させることが可能です。

高専出身者の専用ページを作る

JX金属株式会社
JX金属株式会社 採用サイト

理系採用に注力する企業は多数ありますが、高等専門学校の学生にフィーチャーしたページを設けている企業は多くありません。

高等専門学校生は、一年次から実習を重ね、高度な専門技術を習得して卒業しますので、企業でもすぐに活用できる専門知識を習得しています。このような高等専門学校生は、学校で習得した知識を活かしたいと考えていることが大半です。

そのため、高等専門学校生が習得した知識を活かせるイメージを持てるように、高等専門学校生出身者の専用ページを作成することは有効な手段でしょう。こうした専用ページによって、高等専門学校生の応募動線を別に作ることで、他社に差別化を図ることが可能です。

若手が活躍するプロジェクトストーリー

キリンホールディングス株式会社
キリンホールディングス株式会社

プロジェクトストーリーは、求職者が将来、どのように自社で成長していけるかをイメージさせることができる有効なコンテンツです。

なかでも意欲の高い求職者に響くのは、現状からの脱皮を描いた挑戦型のストーリーです。こうしたサクセスストーリーを掲載することで、挑戦意欲のある求職者を惹きつけることができるでしょう。

同社では、クラフトビール製造のエピソードを描くことで、歴史ある企業でも、新たな挑戦をし続けている印象を与えていると考えられます。大手ならではの新たなマーケットを切り開く面白み、食文化を作っていく社会的な意義も表現されています。

ビール業界に興味ある求職者にとって、自身がどのように成長していけるかのロールモデルを知ることができる、有効なコンテンツといえます。

仕事の流れ(事業の全体像)を図解する

雪印メグミルク株式会社
雪印メグミルク株式会社

企画から研究・開発を経て、製品が生産されてお客様の手元に届くまで、どのような流れで各部署が役割を果たしていくのかを解りやすく説明しています。

部署毎にごとに事務系・技術系の区分がされており、求職者が見やすい構成になっています。

単に図解しただけではなく、各部署から詳細な説明ページへのリンクが設置され、求職者が理解しやすい作りにしている点がポイントです。

 

チャット機能を用いてその場で質問できる

Peach Aviation 株式会社
Peach Aviation 株式会社

カスタマーサポートのような形式。

Webサイトを訪問した求職者が、チャットで質問できる仕組みになっています。

こちらのサイトでは、チャットボットといわれるツールを導入して、求職者からの質問に自動で対応できる仕組みを採用しております。エントリー母数の多い企業では、問い合わせの対応工数を減らせるため有効な手段でしょう。

また、チャットボットでなくても、LINEアカウントを公開して自由に問合せを受け付けることも考えられますが、負担が大きくならないよう考慮する必要があります。

女性向け採用ページ

株式会社ネクステージ
株式会社ネクステージ採用情報

シンプルに女性を積極的に採用しているということを訴求することで、採用ターゲットの明確化や他社との差別化ができています。

女性活躍が加速化する昨今、女性が活躍しやすい環境の整備状況や女性の活躍度合いなど、女性活躍に関する情報を開示することは必須です。働きやすさの観点で、女性活躍の取り組みは求職者が注目する項目ですので、取り組みとともに、情報開示に取り組んでいきましょう。

人材マネジメントの考え方が見える社員インタビュー

株式会社リクルート
株式会社リクルート 採用情報

同社では、人材マネジメントに関する考え方として、「価値の源泉は人」であるとし、個人・チームがの進化しを続けることを求めることを掲げています。

この人材マネジメントの考え方が見えるよう、インタビュー記事に「挫折→成長」の軌跡がわかる内容を盛り込んでいます。

また、個人・チームの進化も人材マネジメントの考え方に組み込まれており、個人やチームがどのように進化していったかも、興味を惹きつける表現でインタビューページを構成しています。

入社1年から入社37年まで、全年代の社員の声が集合

株式会社インテック
株式会社インテック RECRUITING

若手の声は、少し未来の自分の姿。

ベテランの声は、将来の自分の姿。

将来を不安に思う求職者が増えているなかで、未来に対する安心感や希望を見せられるコンテンツは、プラスに働くのではないでしょうか。

OB・OG訪問の受付ページ

株式会社ウィル
株式会社ウィル

100名以上の社員さんのプロフィールを掲載し、OB・OG訪問を受付られるようにしています。

近年、社員紹介制度といわれるリファラル採用が活発化していますが、リファラル採用に効果的なOB・OG訪問ページを採用サイトに設置することも有効な手段のひとつです。

OB・OG訪問のページを作っておくと、大学訪問時のアピールポイントにもなるのではないでしょうか。

自社サービスを活用した、独自性の高いコンテンツ

株式会社バンダイ
株式会社バンダイ

「自社の提供する商品やサービス×学生(採用)」の切り口で作られたコンテンツ。

玩具メーカーならではのオリジナリティある企画です。

求職者が自分の年齢・性別を選択することで、自身の子ども時代から現在まで、同社の代表的な製品をタイムスリップして見るような感覚で、閲覧できます。懐かしくて見入ってしまう、興味を惹くコンテンツになっています。

他社の採用サイトを参考にする際の注意点

他社の採用サイトを参考にする場合には、自社に合っているものかを必ず検討しましょう。

他社のコンテンツがどれだけ魅力的であっても、自社に合っていないものであれば、思っているような成果を得ることはできません。

自社の採用ターゲットを明確にし、求職者に応募してもらうというゴールを念頭に、採用ターゲットに合わせたコンテンツに絞り込むことが不可欠です。

自社のポリシーの下、「目的に合わせた表現」を適切に「選択する」ことが重要だと覚えておきましょう。

なお、他社を参考にする際には、コンテンツやデザインをそのまま転用してしまうと、著作権に抵触する恐れがあるため、適切な範囲で参考にするようにしましょう。

まとめ

今回は、採用サイトの必要性やコンテンツの種類のほか、作るときのポイント、参考にしたい他社の採用サイト事例について紹介しました。

売り手市場が当面見込まれるなか、他社との競争に打ち勝つには、自社の採用ターゲットを明確にして、効果を高める採用サイトを作りこむことが重要です。

他社の成功事例を豊富に紹介しましたが、本記事を参考に、自社の採用ターゲットに有効な見せ方を検討し、採用サイトの構築を成功に導いてください。

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編集・執筆/中森規仁(中小企業診断士)

コピーライター、人事(採用担当)を経て、大手人材会社でディレクターとして、クリエイティブ企画や経営戦略にひもづいた人材採用・活用のコンサルティング業務などに従事。現在はIT企業勤務の傍ら、マーケティング・人材採用の領域を専門に中小企業支援を行っている。

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