採用成功を左右する採用課題とは?陥りやすい5パターンの解決方法 COLUMN

公開日:2022.10.26

更新日:2022.10.27

採用成功を左右する採用課題とは?陥りやすい5パターンの解決方法

「年々採用状況が厳しくなっているため対策を講じたいが、採用フローのどこに課題があるかわからない」
「毎年同じフローで採用を行っているが、何かを改善すべきではないだろうか……?」

少子高齢化にともない労働人口が不足している近年の日本では、人材の獲得競争が一段と厳しくなっています。これまでと同じ採用選考方法では、うまくいかなくなっている実感をお持ちの採用担当者も少なくないのが現状です。

それに加え、問題を漠然と認識しながらも自社の採用課題が見えず、どこから改善に取り組めばいいのかわからないという企業も多いようです。

今回は採用課題の見つけ方から、陥りやすい課題と解決するためのポイントまで、採用活動の効果を高めるための方法を紹介します。

目次

採用課題とは

採用課題とは、採用活動の効果を低下させ、人材獲得を難しくさせている要因を指します。課題を発見し改善すれば、採用活動での成果が上がりやすくなります。

昨今の採用を取り巻く環境においては、特に課題発見が重要視され、課題に対処できないと大きなデメリットにつながってしまいます。まずはその点について解説していきます。

昨今は採用課題の把握が重要

国内の採用市場は、近年売り手市場が続いています。

新卒採用は、2015年以降1.5倍を超える求人倍率を維持しています。新型コロナウイルス感染拡大の影響でやや減少したものの、バブル崩壊時やリーマンショック時の水準までは落ち込んでおらず、企業の採用難は続いています。

また2022年以降、企業は再び人材採用を活発化させる傾向を見せはじめ、人材の獲得競争はさらに激化することが予想されます。
参考:「ワークス大卒求人倍率調査(2023年卒)」(リクルートワークス研究所)

中途採用においても、有効求人倍率がここ数年は1.0倍を上回る傾向があり、エリアや業界・職種などによっては、採用が非常に難しい状況になっています。
参考:「一般職業紹介状況」(厚生労働省)

つまり、厳しい人材獲得競争が続く昨今では、欲しい人材を採用するために自社の採用課題を発見する重要性が増しています。

採用課題を放置するデメリット

採用担当のミッションは「適正な費用・パワーで、必要な人材を採用する」ことです。現在、ミッション達成ができていないという場合は、採用課題を放置せずに対策する必要があるでしょう。

採用課題を放置しないためには、「振り返り」を行う必要があります。しかし、単に「欲しい人材が採用できなかった」という結果に注目するだけでは、何を改善すべきなのか見えてこないでしょう。課題を特定することで、はじめて改善の動きへとつなげることができます。

通常の業務でも、結果の振り返りを行い、要因特定および改善策の実行を通じて、成果を上げていきます。採用課題を放置することは「振り返り」を行わないことになり、いつまで経っても成果が上がらないことになります。

採用課題の見つけ方

採用活動を改善するためには、まず社の採用課題がどこにあるのかを明確にしておく必要があります。

採用課題は、母集団形成から選考、内定・入社へと至るまでの流れである採用フローに照らして、ボトルネックとなっている部分から判断します。

課題を見つけるためには、採用フローを段階ごとに切り分けて、歩留まりデータを確認することが重要です。フローを可視化し、どの段階が自社にとって改善すべき課題にあたるのかを浮き彫りに します。

採用フローの可視化例

【図1】採用フローの可視化例

上記の例のような採用フローの場合、筆記試験から面接に進む候補者の割合が著しく低くなっています。この場合には、筆記試験通過率の低さが採用課題のひとつとして考えられます。

自社の採用フローを一覧化し、歩留まりデータを確認したうえで、どの段階が採用活動に悪影響を与えているのかチェックしてみましょう。

多くの企業が陥る5パターンの採用課題

採用課題は企業によって異なりますが、多くの企業で陥りがちな5パターンについて紹介します。

応募段階の課題

応募段階の課題は、採用の出発地点に問題があることを意味します。かなり不利な状況で採用活動をスタートせざるを得ない、応募段階の課題現象を紹介します。

【よく聞く課題現象】

  • 人材募集サイトに掲載しても、応募人数が集まらない
  • 採用専用ホームページを立ち上げたが、ほとんど閲覧されていない

採用マーケット全体が厳しい状況のため、「応募が来なくてもしょうがないか」と諦めがちですが、課題を乗り超えている企業ももちろんいます。何も対策をしないと、課題に対応している企業にどんどん後れを取ることになるでしょう。

母集団形成の課題

応募が集まっても、採用したい人材でなければ意味がありません。ここでは、実際に自社に応募してくる母集団に課題があるケースを紹介します。

【よく聞く課題現象】

  • 応募はあっても、自社が求める人材と異なる人が多い
  • 冷やかし的な人が多く、書類選考に無駄な時間を割いてしまった

母集団は求職者との初めての接点となります。この母集団から将来自社で活躍する可能性を秘めた人材を探し出すため、課題がある場合は解決が必須です。

選考時の課題(面接官)

選考時で多いのが、面接段階での課題です。ここでは、面接を担当する面接官に課題があるケースについて紹介します。

【よく聞く課題現象】

  • 面接官によって合格させる人材にバラつきがある
  • 面接官の応対が悪く、SNSに悪い口コミを書き込まれてしまった

忙しい現場社員に面接官を依頼している場合、面接に課題があっても意見しにくいという声も聞かれます。しかし、忙しい社員の時間を使っているからこそ、成果を出すための必要な支援をおこなうべきと考えましょう。

選考時の課題(応募辞退)

応募数は順調だったのに、選考プロセスのどこかで応募者が減ってしまう企業も少なくありません。ここでは、選考段階で辞退されてしまうケースについて紹介します。

【よく聞く課題現象】

  • 応募者にエントリシートの記入をお願いしているが、返信率が低い
  • 内定を出したのに、辞退されてしまった

応募してくれたということは、もともとは自社に興味を持ってくれていたはずです。取りこぼしたくない人材であることに加え、選考段階の後工程で応募者から辞退されるのは、かなりのダメージになってしまいます。

入社後の課題

採用のゴールは、入社した人が本来の能力を発揮し、生き生きと働くことに他なりません。ここでは、入社間もない段階で発生する課題について紹介します。

【よく聞く課題現象】

  • 入社式で元気だった社員が、職場でどんどん覇気がなくなっていった
  • 試用期間中にもかかわらず、本人から辞意の申し出があった

入社後の課題は、採用側と受け入れ側の双方の課題が考えられます。しかし採用担当としては、入社後の活躍まで見据えてフォローをする広い視野を持つようにしましょう。

パターンの採用課題の解決策

前章で紹介した5パターンの採用課題について、効果的な解決策を紹介します。「自社なら何ができるだろうか」を考えながらお読みいただければ幸いです。

応募段階の課題の解決方法

「応募が来ない」という課題に対しては、「人材募集をする媒体の見直し」と「掲載内容の見直し」の対策が考えられます。

例えば、自社ホームページのみの募集では、よほど知名度がある企業でなければ応募数は集まらないでしょう。その場合は、集客力が高い求人媒体などを活用し、まずは自社ホームページへ誘導するルートを確保する必要があります。

仮に求人媒体を活用しても応募が来ない場合は、掲載内容を見直しましょう。必要最小限の情報しか掲載していないと、求職者の目に留まらない可能性があります。

給与などの条件面で自信がない場合は、自社の採用にかける想いや自社理念、事業発展の将来性などの情報で、求職者の興味を引くことが必要です。

また新卒採用の場合、近年はSNSの活用も応募者増加に効果的です。自社の公式アカウントを開設し、自社の社風や働き方などを発信することで、応募者を増やした事例もあります。

母集団形成の課題の解決方法

母集団形成の課題は「求める人物像を見直す」か「発信する情報を見直す」の2点が挙げられます。

求める人物像については、漠然と設定していたり、数年間見直しをしていなかったりすると、効果的な採用活動につながりません。より具体的に設定し、事業変化に応じてアップデートすることをおすすめします。

例えば「前向きな人」という漠然とした人物像では、その人に響きやすい情報を届けられません。「こんな仕事をしてほしいから、このような人物が必要」と仕事に紐づけながら、よりリアルな人物像を設定してください。

発信する情報の見直しは、求める人物像の興味を喚起できるかという点でチェックしてください。

例えば情熱的でチャレンジ精神が高い人材が欲しいにもかかわらず、地味な色味で、淡々と業務の実務情報ばかり掲載しているような採用ホームページでは、見向きもされない可能性があります。

求める人物像を詳細に設定すればこそ、その人に響きやすい情報提供ができるようになります。そうすれば「こういう人を待っていた!」と感じられる人からの応募が増える確率が上がるでしょう。

求める人物像(ペルソナ)の設定方法は当サイトの別の記事で詳しく解説しています。
採用活動を成功させたい採用担当者の方はぜひ参考にしてください。
採用活動におけるペルソナの作り方 メリットや具体例を紹介

選考時の課題(面接官)の解決方法

面接官による評価のバラつきや面接スキルの問題は、面接官に対して必要な支援やトレーニングをおこなうことで解決できます。

評価のバラつきがある場合は、面接で活用できる評価シートを作成してみましょう。「見極めが必要な項目」「質問例」「評価基準」などが一覧化されたシートです。面接に慣れていない現場の社員でも、面接シートを見れば面接でスムーズなコミュニケーションが取れるという点を目的達成の目安としてください。

面接官の態度や会話などに不安がある場合は、面接官トレーニングなどで面接のロールプレイングをおこなうのがおすすめです。準備や実施に少々パワーはかかりますが、実際の面接を想定した訓練になるため、面接官の実践スキル向上が期待できるでしょう。

面接官トレーニングについては、当サイトの以下の記事で詳しく解説しています。面接官のスキルに課題を感じている方や、面接での会話に不安がある方はぜひ参考にしてください。
「面接官トレーニング」で採用増加?効果や身に付けるべきスキルとは

また昨今は「オンライン面接」も主流となっているため、その対策も必要です。オンライン面接では目線の配り方や相手の話の聞き方など、独特の注意ポイントがあります。オンライン面接マニュアルなどを作成して面接官に配布することで、面接の安定感がぐっと増すでしょう。

面接官マニュアルについては、当サイトの別記事で詳しく解説しています。
社内の人材で面接を対応している、面接官を増やす予定がある場合には、ぜひ参考にしてください。
【採用面接官マニュアル】流れ・質問例など即活用できるコツを解説

入社後の課題の解決方法

入社してもすぐに辞めてしまう社員が多い場合、「入社前のギャップの解消」と「入社後のフォロー」の2つの対策を検討してください。

入社前と入社後で会社に対するイメージギャップが生じてしまうと、早期の退職に結びつきやすくなります。採用選考段階で「自社をよく見せたい」「入社してほしい」という思考が働き、会社の実態とは異なるアピールをしてしまっている場合などは注意が必要です。ありのままの自社を誠実にさらけ出し、そこに共感する人材を採用するようにしましょう。

入社後の研修が短かったり、社内のフォロー体制が不十分なケースも早期退職につながりやすくなります。社内で用いられている用語や慣習など、入社者に必要なレクチャーは数多くあります。入社後に不安を感じさせないよう、十分な教育体制を整えましょう。

一方で、配属先の上司やメンターへの対応も忘れてはならないポイントです。人事の責務として、受け入れ先へのトレーニングなど必要な施策を実施するようにしてください。早期退職は、既存社員のモチベーションにも悪影響を及ぼしかねません。入社前と入社後に必要な対策を投じることで、早期退職を防ぐようにしましょう。

早期退職を防ぎ、離職率を下げる方法は以下の記事で詳しく解説しています。なかなか人材が定着せず、事業拡大の課題になっているとお悩みの採用担当の方はぜひ参考にしてください。
自社の離職率は平均より高い?主な原因と離職率を下げる方法

まとめ

採用課題とは採用活動における課題のことで、課題をそのままにしていては採用活動の効果を低下させてしまいます。

今現在、採用がうまくいっていない場合はもちろんのこと、うまくいっている場合でも常に採用課題を見出す意識を持ち、採用活動のブラッシュアップを心がけてください。

しかし採用担当がおこなう業務は長期間・広範囲にわたるため、自社のみでの採用課題の発見や解決に自信がないという方もいらっしゃるかと思います。そのようなときは、採用のプロフェッショナルのサポートを受けるのも一手段です。

クイックの「採活力コンサルティング」では、採用計画の立案~入社に至るまで幅広い支援メニューを用意しています。さらに新入社員の受け入れ側への研修なども用意しているため、入社者が活躍するまで伴走できる体制が整っています。

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