1.介護職採用の実態
超高齢化社会と呼ばれる日本国内において、介護業界に対する需要は増加しています。
総務省統計局によると、2022年の65歳以上の高齢者人口は3,627万人*となっており、総人口に対して29.1%を占めています。
また、内閣府が発表した「高齢化の推移と将来推計」から、高齢化率は今後も増加傾向を示すと推定されています。
(出典:内閣府 令和4年版高齢社会白書*総務省統計局 高齢者の人口)
高齢化社会の進行に伴い、介護職員に対する需要が高まっています。
厚生労働省の発表によると、2019年度の介護職員数が約211万人である中、2025年度には約243万人と、32万人の介護職員の増員が必要であるとされています。
また、業界の人手不足の要因は人口動態だけでなく、その離職率の高さにもあると言われています。
以下のグラフは、厚生労働省が発表している「産業計と介護職員の離職率の比較」を示しています。
(出典:厚生労働省 第145回社会保障審議会介護給付費分科会資料)
介護職員の離職率は一貫して産業計より高い値で推移しており、採用ができたとしてもその後離職してしまう可能性が高いことを示唆しています。
ここから、介護業界での採用活動において、入社後の活躍を見据えた採用活動や入社後のフォローが重要であることが分かります。
このような介護業界に対する需要の増加と離職率の高さにより、介護分野における有効求人倍率は以下のグラフの通り、高止まりを続けています。
(出典:厚生労働省 介護人材確保対策(参考資料))
一般に有効求人倍率が0.8を越えると採用難と言われており、人手不足が叫ばれる現在の日本において、全産業の平均有効求人倍率も1以上と採用難易度の高さがうかがえます。
そんな中、分野においては3.02という数字も見られるほど、特に採用が難しい業界であることが分かります。
そのため、求人を掲載すれば応募が集まるということはなく、
・どのサービスを活用するか
・どのように企業の魅力を打ち出すか
といった採用方法を吟味する必要があります。
2.介護職採用にIndeedが向いている理由
ここまで介護業界での採用実態についてご紹介しましたが、ここからは実際に介護業界での採用を成功させるための手法についてお伝えします。
介護業界での採用活動において活用するサービスは、「Indeed(インディード)」をおすすめします。
理由は、以下の通りです。
2.1.ユーザー数が多い
求職者の方がIndeedに掲載されている原稿にたどり着く方法は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンを経由するものとIndeedから直接検索する場合の2通りあります。
IndeedはSEO対策が非常に強いため、Google上で「●●市 介護」や「介護 求人」と検索すると上位表示されます。
そのため、Google上で求人検索をした求職者にもアプローチすることができ、結果として多くのユーザーがIndeedの原稿を閲覧しています。
また、非登録型のサービスであるため、転職サイトに登録するほどではないが転職を検討している、転職潜在層に対しても求人を届けられることもIndeedのユーザー数が多い要因の1つです。
結果、Indeedの月間訪問者数は他の主要な求人媒体と比較して非常に多くなっています。
以下はIndeedをはじめとする主要な求人サービスの月間訪問者数です。
(参照:Similarweb, 総訪問数, 2023年2月)
表より、毎月2,600万ユーザーからの訪問があり、他の有名媒体と比較して圧倒的な利用者数を誇ることが見て取れます。
また、ただ訪問するだけではなく、1回の訪問で多くのページをより長い時間をかけて見ていることが分かります。
これは、Indeedが、求職者と親和性の高い求人原稿を表示させていることがこのような結果をもたらしていると考えられます。
このように、貴社案件に合致した方からの原稿閲覧を多く獲得できる可能性が高いIndeedは、採用難易度が高い介護業界での採用活動に欠かせないサービスです。
2.2.「キーワード×勤務地」検索
Indeedは「キーワード×勤務地」を検索窓に入力して原稿を検索するため、求職者が自由にキーワードを選定することができます。
そのため、介護業界での検索において、職種名や資格名を具体的に検索したり、介護という抽象度の高いワードで検索することも可能です。
経験者・有資格者募集は「介護福祉士」「ケアマネージャー」「機能訓練指導員」などの職種名訴求が有効ですが、未経験募集では「ケアワーカー」「介護スタッフ」「リハビリインストラクター」などの表現も有効です。
また、「●●駅」、や「●●区」、と求職者が働きたい場所を自由に特定して検索をすることができるため、都市部の求人だけでなく、地方での求人にも強みを持っています。
大手求人メディアの場合、サイト構成が首都圏寄りであったり、地方によっては掲載エリア外の場合もありますが、Indeedでは地方・都市部に依らず掲載効果が期待できます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
参考記事:地方採用を成功させるIndeed活用術
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2.3.クリック課金制
Indeedはクリック課金制という、「原稿がクリック(=閲覧)されてはじめて費用が発生する仕組み」を取り入れています。
有効求人倍率が高い(=求職者に対して採用したい企業の数が多い)介護業界においては、従来の掲載課金型メディアの場合、原稿が閲覧されることもなく掲載終了してしまうことも少なくありません。
Indeedに掲載すれば必ず応募が獲得できるというわけではありませんが、少なくとも原稿が閲覧されてから支払いが発生するため、予算を効果的に活用することが可能です。
また、クリック課金制であるIndeedは、効果に応じて原稿の掲載・非掲載を随時変更することが可能です。
そのため、採用充足したタイミングで有料掲載を停止することにより、費用を抑えて無駄を省くことが可能です。
3.介護職採用採用のIndeed掲載ポイント
3.1.人気の検索キーワードを入れる
前述した通り、Indeedはキーワードを用いて原稿を検索する仕組みとなっています。
そのため、検索されやすいキーワードを原稿内に散りばめることで原稿が上位表示されやすくなります。
Indeedには、「採用市場レポート」機能という、該当の職種の採用難易度や人気検索キーワードなどを確認できる機能があります。
例えば「介護スタッフ」の募集では、次のようなキーワードがクリック数(=閲覧数)上位の人気検索キーワードです。
求職者が検索するキーワードを原稿に盛り込むことによりその原稿の表示回数を増加させることができるため、貴社の募集条件に該当するキーワードは漏れなく記載することがおすすめです。
ただし、応募に繋がらないクリックは無駄クリックと呼ばれ、いたずらに予算を消費してしまいます。
また、人気検索キーワードを踏まえた原稿設計をすることも可能です。
例えば今回の場合、人気検索キーワードとして、「パート」が第2位にランクインし、「夜勤」というキーワードが3つ含まれております。
ここから、働く時間や日数に関する求職者の関心の高さが推察されます。
そのため、勤務時間や休日休暇、またシフトの組み方などの情報を丁寧に記載することで内容の良い原稿となる可能性が高まります。
3.2.求職者が仕事探しんで重視する点を記載する
Indeedは原稿に記載できる文字数に制限がないため、求職者が求める情報を余すことなく記載することが可能です。
介護職への就労を検討している求職者が「仕事を決めるうえで重視している事柄を質問したアンケート結果」を記した2つの表をご紹介します。
※出典:株式会社リクルートジョブズリサーチセンター 介護業界就業検討者の意識レポート①
①介護職を検討したが、他業種に就業した方の回答結果
②介護職に就業した方の回答結果
上記のアンケート結果を踏まえて、株式会社リクルートジョブズリサーチセンターは以下のように分析しています。
①について ※以下、引用
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
他業種就業者の就業時重視点の中で、介護業界が負けているとされる点は「勤務の時間帯のフィット感」「勤務時間の長さのフィット感」「勤務日数のフィット感」「土日休みの多さ」など勤務条件関連、「職種としての魅力」「業務の覚え/こなしやすさ」「業務の身体的負担の少なさ」など仕事内容関連の項目が見受けられる。
特に重視度が高く、かつ介護が負けていると考える方の多い「勤務の時間帯のフィット感」「勤務時間の長さのフィット感」など勤務条件関連は、介護が相対的に選ばれないことを改善するために優先して取り組むとよいだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
②について ※以下、引用
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
介護就業者の就業時重視点の中で、特に介護業界が負けているとされる点は「基本給や時給の高さ」「賞与の有無や額の魅力」などの給与・賞与関連、「勤務の時間帯のフィット感」「年間の休日数の多さ」などの勤務条件関連、「業務の心理的負担の少なさ」「業務の身体的負担の少なさ」などの仕事内容関連の項目が見受けられる。
これらの介護就業者でも重視しているかつ介護業界が他業界に負けていると考えている点であり、それを飲み込んで就業をしているが、他の条件次第では介護に就業していなかった可能性がある。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これらの結果から、介護業への就業を検討している方への求人原稿の記載ポイントが見えてきました。
●業務の身体的負担について
介護職就業、他業種就業に関わらず重視している「業務の身体的負担」の不安を払拭するため、求職者が仕事内容を具体的にイメージできるまで詳細に記載することが大切です。
そのために記載できる内容は以下のような要素が考えられます。
・スタッフと利用者の人数比
・職種ごとのスタッフ人数
・1日の仕事の流れ
・利用者の介護度
他にも夜勤があった次の日に日勤が続くことがないなど、求職者が安心して働ける環境であることをアピールする必要があります。
●業務の心理的負担について
同様に、業務の心理的負担については、以下のような内容を記載することにより安心して働ける環境であることをアピールできます。
・利用者の特徴
・研修内容
・施設長のインタビュー
・理念や施設としての考え方
・同性介護の場合、その旨を記載
・職場の雰囲気を写真で伝える
Indeedは写真を5枚まで添付することができます。
人間関係が伝わる写真や施設の様子が分かる写真など、複数の写真を添付することにより貴社の情報を視覚的に届けることが可能です。
また、まずは職場見学をしていただき職場環境を知ってから選考プロセスに進むことが可能であれば、原稿に記載することで転職意欲低い求職者との接点確保にも繋がります。
●待遇や条件について
給与や働く時間については様々な事情により変更ができない場合が多いでしょう。
その場合でも、正社員募集の場合は手当や賞与を含む年収ベースで記載する、手当や福利厚生については細かく記載する、シフトの組み方や交代の仕方について記載することにより入社後ギャップを避けることが可能です。
また、これらの原稿アピールに加え、直近で転職してきた人にヒアリングすることで貴社の魅力を引き出し、原稿に盛り込むことは非常に効果的です。
他にもIndeed社が提供する以下の記事から求人の書き方について学ぶことができますので、よろしければぜひご覧ください。
・介護士の求人広告の書き方
・介護支援専門員の求人広告の書き方
・介護福祉士の求人広告の書き方
・介護スタッフの求人広告の書き方
4.まとめ
今回の記事では介護職でのIndeed活用についてご紹介しましたが、そもそも自社の魅力はなんなのかを整理すること、応募があった際にできるだけ早く応募者に連絡することなど、介護採用にかかわらず採用において重要な項目を押さえておくことも大切です。
弊社クイックでは、Indeed関連の資料やセミナー開催もしておりますので、
採用にお困りの企業様はぜひ、お問い合わせください。
セミナー情報
あわせて読みたい