【2024年最新版】応募者の心を掴む採用キャッチコピーとは?作成の流れやコツ、事例を解説! COLUMN

2022.10.03

2024.08.06

【2024年最新版】応募者の心を掴む採用キャッチコピーとは?作成の流れやコツ、事例を解説!

「毎年同じ採用キャッチコピーを使いまわしているので、一度リニューアルしたい」
「今どきの学生に響きやすいキャッチコピーが分からず困っている……」

多くの企業が、採用サイトのトップページにインパクトのある「採用キャッチコピー」を載せています。企業の採用サイトに訪れた応募者の興味を一瞬で惹きつけるためには、採用キャッチコピーはとても重要な存在です。

欲しい人材を獲得するという採用サイトの目的はどの企業にも共通していますが、採用キャッチコピーを通じて、自社のイメージをどのように創っていくか企業によってアプローチ方法はさまざまです。

今回は採用キャッチコピーの基本的な目的や作成手順、訴求方法が異なるいくつかの他社事例を紹介します。自社らしさをどのようにキャッチコピーで体現するかの参考にしてみてください。

目次

採用キャッチコピーとは

採用キャッチコピーとは、企業が求職者の心を掴むために用いる簡潔で印象的なフレーズです。このフレーズは、新卒採用サイトや採用ページなど、求職者が最初に目にする場面で非常に重要な役割を果たします。キャッチコピーは、企業の第一印象を左右し、求職者がその企業に対して興味を抱くかどうかを決定する要素です。また、企業の理念やビジョンをシンプルに表現することで、求職者に企業の姿勢や価値観を理解してもらいやすくします。

近年、採用市場は売り手市場が進んでおり、優秀な人材を獲得するためには、他社と差別化を図ることがますます重要となっています。そのため、採用キャッチコピーは、企業の独自性をアピールする手段として欠かせないものとなっています。シンプルでインパクトのあるキャッチコピーは、求職者の記憶に残り、応募へとつながる可能性を高める重要なツールです。

採用キャッチコピーの目的

採用キャッチコピーには大きく以下の3つの目的があります。まず一つ目は「応募者を集める」ことです。次に「採用ブランディングになる」こと、最後に「ミスマッチを防ぐ」ことが挙げられます。それぞれの詳しい内容について解説します。

応募者を集める

魅力的な採用キャッチコピーがあれば、自社の考え方に共感してくれる応募者を集めやすくなります。

応募者が企業の採用サイトをチェックする際、トップページに書かれているキャッチコピーは最初に目に入る文章です。つまりキャッチコピーはユーザーが企業の採用情報を知る上での最初の情報であるため、重要なタッチポイントです。

キャッチコピーが魅力的であれば、サイトを訪れたユーザーが求人詳細や応募条件など他ページの情報に目を通す確率も高まります。結果として応募者を増やし、採用の母集団形成に役立つのです。

採用ブランディングになる

「このキャッチコピー=あの会社」と、キャッチコピーを見るだけで会社を認識できたという経験は誰しもあるかと思います。

キャッチコピーのインパクトというのはそれほど強く、たとえそれまで知らなかった企業であっても、キャッチコピーをきっかけにその企業に前向きなイメージを抱かせる効果もあるのです。つまりキャッチコピーは、自社の独自性や魅力、事業について周知させる「ブランディング」に非常に効果的と言えます。

ブランディングの視点で考えると、採用キャッチコピーは「自社らしさ」が表現されていることが重要です。いかに魅力的なキャッチコピーであっても、自社の企業イメージにマッチしない文章であれば、結果的に応募者の記憶に残りにくくなります。

さらに採用キャッチコピーは採用の応募者だけでなく、取引相手や消費者なども目にすることから、幅広い人々に企業ブランディングを浸透させる手段にもなります。

ミスマッチを防ぐ

キャッチコピーは「自社らしさ」や「自社の大事にしていること」を体現していることに他なりません。従って、キャッチコピーに共感・共鳴した応募者は、自社の風土やカルチャーに馴染みやすくなるため、採用キャッチコピーには採用のミスマッチを防ぐ効果もあると言えます。

例えば変化やスピードを重視するようなキャッチコピーを掲げている企業に、内省型でじっくり考えて行動したいタイプの応募者は興味を持たない確率が高いでしょう。キャッチコピーがない場合、仮にこの応募者がエントリーしたとしても、選考途中でご縁がなくなる可能性が高いと言えます。
採用サイトを見た段階でスクリーニングできれば、結果的に採用効率が上がるというメリットもあるのです。

もちろんスクリーニングの効果だけでなく、より自社に馴染んで活躍できる人材の応募確率を上げることがキャッチコピーの目的であることは言うまでもありません。

採用キャッチコピー作成時の注意点

採用キャッチコピーは応募者の興味を引き、自社の魅力を効果的に伝える重要なツールです。しかし、効果的なキャッチコピーを作成するにはいくつかの注意点があります。ここでは、採用キャッチコピーを作成する際に押さえておくべき重要なポイントについて詳しく解説します。

奇抜なキャッチコピーが必ずしも効果的とは限らない

採用キャッチコピーは、新卒採用をはじめとする採用活動において、企業の魅力を簡潔に伝える重要なツールです。しかし、単に目立つことだけを追求するのは必ずしも効果的ではありません。確かに、インパクトのあるコピーは一瞬で応募者の関心を引く可能性がありますが、それが自社の価値観や企業文化と合致していなければ、ミスマッチを招くリスクがあります。例えば、就活生が採用サイトを訪れた際に、コピーと実際の企業の姿勢にズレがあると、企業への信頼感が損なわれる可能性があります。

むしろ、自社が求める人材像や企業文化を適切に反映させ、マッチ度の高い応募者を引きつけるコピーを目指すべきです。社内アンケートなどを活用し、インパクトと内容の整合性のバランスを慎重に検討することが重要です。このアプローチにより、企業の本質を伝えつつ、効果的な採用活動につながるキャッチコピーを作成できるでしょう。

ブラック企業と誤解されるリスク

採用キャッチコピーは、企業の第一印象を左右する重要な要素です。しかし、応募者を集めようとハードルを下げすぎると、かえって「ブラック企業」と誤解されるリスクがあります。「即時内定」「学歴不問」「誰でも活躍できる」「書類選考なし」「すぐに月収○○万円達成」といったフレーズは、一見魅力的に見えても、求職者に「人材不足で困っている」「働きやすさに問題がある」「採用基準に疑問がある」といったネガティブな印象を与えかねません。

特に新卒採用では、学生が企業の信頼性や将来性を重視するため、ハードルを下げすぎたキャッチコピーは避けるべきです。また、抽象的で曖昧な表現は、応募者に企業の魅力や具体的な価値を伝えにくくなります。そのため、自社の魅力を具体的に伝え、信頼性を高めることで優秀な人材を引きつけることが大切です。「成長をサポートする環境」「挑戦を歓迎する文化」など、企業の価値観やビジョンを明確に示す具体的なメッセージを盛り込むのが効果的です。

このように、採用キャッチコピーは言葉の選び方だけでなく、企業のブランディングや信頼性にも大きく影響します。適切なキャッチコピーを作るには、企業の強みや魅力を把握し、それを効果的に伝えることが求められます。企業理念やビジョンを反映させたコピーは、ミスマッチを防ぎつつ、適切な人材を惹きつける効果があります。

オリジナリティと信頼性を重視した採用キャッチコピーの重要性

採用キャッチコピーを作成する際は、オリジナリティと信頼性の両立が欠かせません。独自性のない企業メッセージは、他社との違いを伝えきれず、求職者の印象に残りにくくなります。また、実際の企業文化や価値観とかけ離れたキャッチコピーは、後にミスマッチを引き起こす恐れがあります。

特に新卒採用では、応募者に誤解を与えることが早期離職につながる可能性があるため注意が必要です。そこで、企業理念やビジョンに基づいたメッセージを発信し、他の採用活動との一貫性を保つことが大切です。例えば、説明会やインターンシップでもキャッチコピーの理念を反映したコンテンツを用意し、応募者の理解を深めるのが効果的です。

自社の強みや魅力を明確に打ち出しつつ、他社のキャッチコピーも参考にしながら、独自の視点や表現を用いることで、求職者に強い印象を与えられます。オリジナリティがありながら、企業の実情や理念を適切に反映したキャッチコピーは、求職者との信頼関係構築の第一歩となり、効果的な人材獲得と長期的な採用ブランディングの基礎となるでしょう。

採用キャッチコピーの作り方

採用キャッチコピーの作成にはステップごとの注意点があり、それをしっかりと抑えることが重要です。
以下では、効果的な採用キャッチコピーを作成するための具体的な流れをご紹介します。
これらのステップに従うことで、応募者の心を掴むキャッチコピーを作り上げることができます。

求める人材像を設定する

キャッチコピーをいきなり作り始めるのではなく、まずは「どんな人に響いて欲しいのか」という求める人材像を設定するようにしましょう。

面接などの選考のために既に求める人材像を設定しているケースでも、キャッチコピーを作る場合はもう少し詳細に描くことをおすすめします。

これはマーケティング用語で「ペルソナ」と言い、ターゲットとなる人材像の日常の生活や行動などまで、かなり細かく描く作業です。求める人材像の経歴やスキルなど基本的な項目に加えて、「家族構成」「趣味」「バイト先」などを想像して設定してみましょう。

求める人材像のペルソナを設定することで、応募者が「仕事に求めるもの」「共感しやすい理念や価値観」「どのようなキーワードで企業を探しているのか」などを想定することができ、より効果的なキャッチコピーを作りやすくなります。

自社の魅力を抽出する

次に自社の魅力を改めて洗い出しましょう。魅力的な採用キャッチコピーを作るには、自社の独自性や他社との差別化ポイントを把握することが重要です。そのために、自社の働き方や事業内容はもちろん、ミッション・ビジョン・バリューなどを再確認してください。

集めた情報の中から、応募者に特に伝えたい自社の強みや核となるメッセージを選び出します。キャッチコピーは簡潔なものになるため、この段階では「技術力」「先進性」といったキーワードを抽出する作業だと考えるとよいでしょう。

例えば、革新的な技術を持つ企業なら「最先端技術を活用したものづくり」や「業界をリードする技術力」を強調できます。福利厚生が充実している場合は、「社員の健康と幸福を重視」や「家族のような温かい職場環境」といった表現が効果的です。また、「5年連続の業績成長」や「顧客満足度No.1」など、具体的な成果を示すことで信頼感を高められます。

さらに、「柔軟な働き方」や「多様なキャリアパス」など、働きやすさやキャリアアップの機会を明確に伝えることも大切です。これらの要素を強調することで、応募者は自身の成長や将来の可能性を具体的にイメージできるでしょう。

競合他社のキャッチコピーを確認する

競合他社のキャッチコピーを確認することは、効果的な採用戦略を立てる上で非常に重要です。この過程では、同業他社だけでなく、幅広い「採用競合」企業の求人ページやサイトを精査します。特に新卒採用市場では、多くの企業が似たようなターゲット層を狙うため、差別化が鍵となります。

確認の際は、キャッチコピーの収集だけでなく、それぞれのコピーから受ける印象や、企業の事業内容、理念、想定しているペルソナなども併せて分析します。これにより、各社が狙う採用ターゲットや、メッセージの意図、そしてその効果を把握できます。また、他社のキャッチコピーに対する自分やチームメンバーの感想をまとめることで、効果的な表現を見極めることができます。

この調査は、自社の採用キャッチコピー作成において貴重な参考資料となります。他社との重複を避け、独自性のある魅力的なコピーを生み出す基盤になるのです。同時に、業界のトレンドや、求職者の心に響くフレーズの傾向も掴めます。競合の成功事例や失敗事例を分析することで、自社の採用キャッチコピーが目指すべき方向性や、避けるべきリスクを明確にすることができるでしょう。

フレーズに落とし込む

自社の魅力抽出でピックアップされたキーワードを使い、キャッチコピーに使用するフレーズに落とし込みます。 単語が「技術」であれば、「技術で世の中をリードする」「日々の生活に欠かせない技術」など、徐々に文章に近づけていくイメージです。

キャッチコピーを1つに絞り込んだり作り込んだりする前に、なるべく多くの人の意見を取り入れることも重要です。社内のさまざまな部署の人間にチェックしてもらうことで、より「自社らしい」表現が磨かれていくでしょう。

キャッチコピーを作るコツ

採用キャッチコピーは、会社の魅力を一瞬で伝える重要なツールです。しかし、効果的なキャッチコピーを作るには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ここでは、魅力的なキャッチコピーを生み出すための具体的な方法をご紹介します。

良いキャッチコピーには、簡潔さとリズム感が欠かせません。また、ターゲットに直接語りかけるような表現も効果的です。さらに、デザインとの調和も重要な要素となります。これらのポイントを踏まえ、以下でそれぞれのコツを詳しく説明していきます。

短く、シンプルにする

キャッチコピーは「短くわかりやすく」がポイントです。

言いたいことを全部詰め込もうとすると、それはただの説明文になってしまいます。キャッチコピーは他者への伝わりやすさも重要です。簡単に記憶できて、かつ印象に残るためにはシンプルさが欠かせません。

例えば、マーケターなら必ず意識するYahoo!ニュースのトピックスは、見出しを15.5文字(15文字と半角スペース1つ)に設定しています。15.5文字というのが一目で内容を把握でき、スマホで見るのにちょうどよい文字数だからです。

15.5文字はひとつの目安ですが、SNSなどで拡散する上でも短いキャッチコピーの方が効果的です。短く、曲解されないシンプルなキャッチコピーを目指しましょう。

リズムを意識する

古くは俳句のような【5・7・5】のリズム、近年ではラップのような韻を踏んだリズムなど、日本語において「リズム」は、メッセージを発信する上で大切です。キャッチコピーを作成する際にも、リズムを意識してみましょう。実際に声に出して読んでみるのもおすすめです。

リズムを作るためには、言葉選びと共に句読点の使い方が非常に重要です。句読点をうまく使うことで、リズムのよい文章を作れます。

「あなたと、コンビに、ファミリーマート」(ファミリーマート)
「今日を愛する。LION」(LION)
「ひとのときを、想う。JT」(JT)

上記のように句読点を使ってリズミカルなキャッチコピーに仕上げる手法は取り入れやすいので、一度試してみてください。

相手に語りかけるようにする

まるで隣にいる友人に気軽に話しかけるように、口語的でわかりやすい採用キャッチコピーを作っている企業は比較的多い傾向にあります。

社会人としての本格的な就業経験がない学生にとって、親しみやすさは重要す。社訓に書いてあるような漢字だらけの長い文章をそのまま採用サイトに掲載しても、学生には響かないでしょう。

親しみやすさを出す1つのパターンとして「疑問形」があります。「一緒に未来を創りませんか?」「どんな社会を実現したいですか?」などと問いかけることで、読み手との距離感はぐっと縮まります。

話しかけられているかのようなキャッチコピーは、人の心にすっと入り込みやすいだけでなく、疑問形のキャッチコピーは、読み手がその答えを自然と探してしまう効果もあります。つまり、単なる閲覧者ではなく「自分なら」と我がごととして捉えてもらう効果が期待でき、印象に残りやすくなるのです。

採用キャッチコピーはデザインの影響を受けやすい

採用キャッチコピーの効果を最大化するためには、デザインも非常に重要です。良いデザインは、キャッチコピーの視覚的インパクトやメッセージの伝達力を高めるからです。視覚的に魅力的なデザインは、応募者の関心を引き、記憶に残りやすくなるでしょう。

例えば、キャッチコピーがポスターやウェブページでどのように配置されているか、色使いやフォントの選び方などがポイントです。明るい色や大きなフォントは注目を集めやすく、また、企業のブランドカラーを使用することで一貫性を持たせることができます。さらに、キャッチコピーとデザインがうまく融合することで、企業の独自のスタイルや雰囲気を効果的に伝えることができるでしょう。

心を掴む他社のコピー事例

他社の成功した採用キャッチコピーを参考にすることで、自社のキャッチコピー作成のヒントを得ることができます。ここでは、企業のミッション、ビジョン、バリューを表現した魅力的な採用キャッチコピーの事例を紹介します。

企業ミッション表現型のコピー例

ミッション(Mission)とは「日々果たすべき使命」です。企業が活動を通じてどのような使命を実現したいのか、それを表現した事例を紹介します。

良品計画

感じ良い暮らしと社会の実現
挑戦の原動力は、「社会や人の役に立つ」

良品計画キャッチコピー

良品計画
https://careers.muji.com/jp/recruit/

「社会や人の役に立つ」のが自らの使命であることをシンプルに表現しているキャッチコピーです。

派手さはないものの、実直さや真摯さが感じられ、まさに「感じ良い暮らし」にフィットした抑制の効いた表現が印象的です。

良品計画の企業理念である“『人と自然とモノの望ましい関係と心豊かな人間社会』を考えた、商品、サービス、店舗、活動を通じて 『感じ良い暮らしと社会』の実現に貢献する。”を、学生に向けてストレートに表現し直しているのも注目ポイントでしょう。

素朴な色合いの社員画像とキャッチコピーの相性も良く、生活のあらゆる場面に自然に馴染みたいという企業理念をデザイン上でも演出しています。

ファーストリテイリング

服を変え、常識を変え、世界を変えていく。

ファーストリテイリングキャッチコピー

ファーストリテイリング
https://www.fastretailing.com/employment/ja/fastretailing/jp/graduate/

誰にとっても身近な「服を変える」という行動から、最後は「世界を変える」とダイナミックに世界観が変わるのが印象的なキャッチコピーです。

一見すると挑戦的なメッセージにも思えますが、トップページのすぐ下に「ファーストリテイリングはどのように世界を変えるのか?」というコンテンツがあり、ファーストリテイリングがどのように使命を果たそうとしているかを丁寧に解説しています。

赤と白でまとめた採用サイトデザインもキャッチコピーとマッチしており、影響力の大きな仕事をしたいと思っている応募者に響きやすそうな作りになっています。

吉本興業

一生、面白い仕事。

吉本興業キャッチコピー

吉本興業ホールディングス
https://recruit.yoshimoto.co.jp/

お笑いで有名な吉本興業らしい、面白さを短い一文に集約させたコピーです。

採用サイトでは一笑、一勝、一翔、一商、一照、一匠、一Showと「ショウ」の文字が変化していき、さまざま仕事の役割、やりがいを込めて表現しています。最後に「一生」へと落ち着くのが最大のメッセージでしょう。

「お笑いに一生携わって働きたい」「一生お笑いを続けたい」という人には刺さりやすいキャッチコピーであるとともに、採用の場面だからこその「一生」という使命の重みも感じられます。

企業ビジョン表現型のコピー例

ビジョン(Vision)とは「実現したい未来」です。企業が活動を通じてどのような未来や社会を創っていきたいかを表現した事例を紹介します。

サカタのタネ

はじめの、一粒。

サカタのタネキャッチコピー

サカタのタネ
https://www.sakataseed-recruit.jp/

手のひらの上に大切そうに置かれた種の横に「はじめの、一粒。」というシンプルなキャッチコピー。企業ビジョンを象徴している好事例です。

“花・野菜の品種開発を通して世界の人々の生活文化向上に貢献する。”というミッションを掲げているサカタのタネですが、命の源である自社の仕事に未来への強い責任を感じさせてくれるコピーです。種=自分たちの仕事が、未来の命への第一歩目であると巧みにアピールされています。

手書き風の書体でキャッチコピーを表現しているのも、地に足が付いた実直な仕事スタイルを彷彿させます。

ヤマトグループ

次の運び方をつくる。

ヤマトグループ
https://yamato-transport-recruit.com/

シンプルでありながら、未来志向の強いメッセージが込められたキャッチコピーです。「次の運び方をつくる。」という表現は、ヤマトグループがこれからの物流業界において新しいスタンダードを創り出すという強い意志を感じさせます。100年以上の歴史を持つ企業として、これまでの経験と知識を活かしながらも、常に革新を追求し続ける姿勢が表れています。

インターネットやAIの進化により、物流の在り方が急速に変わりつつある現代において、ヤマトグループは新しい運び方を模索し、実現するための人材を求めています。採用サイトには「DX」「地方再生」「AI」などのキーワードが並び、これからの物流業界が直面する課題と、それに対するヤマトグループの取り組みが強調されています。

TOPPAN

可能性を絞るには、早すぎる。

TOPPANキャッチコピー

TOPPAN
https://www.toppan.co.jp/recruit/shinsotsu/

ペーパーレスなどの影響で激変する印刷業界は、急速な変革を求められています。その目まぐるしい変革のなかで、自由な発想で新たな価値や未来を創造していくビジョンを体現したキャッチコピーです。

印刷業界という理由でエントリーを迷う学生に向けてのメッセージとも読み取れますし、今後社会に出て行く学生へのエールとも受け取れるキャッチコピーです。

もっと自社のことをよく知ってほしいという想いも感じられるため、さまざまな想像が膨らむキャッチコピーに興味を惹かれて事業内容などを閲覧してもらう効果も高いかもしれません。

企業バリュー表現型のコピー例

バリュー(Value)とは「お客様に提供する価値・強み」です。自社の強みを前面に出したキャッチコピーの事例を紹介します。

ワコール

貫く “らしさ”をちからに

ワコール
https://career.wacoal.co.jp

「貫く “らしさ”をちからに」は、ワコールが掲げるビジョンを象徴するキャッチコピーです。この言葉は、個々の「自分らしさ」を尊重し、それを力に変えるというメッセージを込めています。ワコールは、すべての人が自分らしく輝ける社会を目指し、その実現に向けて取り組んでいます。

SMBC

挑戦者よ、世界を揺らせ

SMBC
https://www.smbc-freshers.com/

「挑戦者よ、世界を揺らせ」というキャッチコピーは、挑戦と革新を企業のコアバリューとして掲げるSMBCの姿勢を象徴しています。既存の枠組みに囚われず、新たな道を切り開く勇気を持つ人材を求める強い意志が込められており、単に適応するのではなく、自らの力で未来を切り拓くリーダーシップを重視していることが伝わります。

このキャッチコピーは、特に挑戦を恐れない若者や、グローバルに活躍することを目指す学生に強く響くものとなっています。金融業界の伝統や安定を超えて、変化を促進し、世界に影響を与えることができる人材を求めているSMBCのダイナミックなビジョンを強調しています。

大成建設

「地図に残る仕事。」とは

大成建設キャッチコピー

大成建設
https://www.taisei.co.jp/saiyo/new/

企業コピーとしても馴染みがある「地図に残る仕事。」を軸にして、採用キャッチコピーにアレンジしている事例です。

採用サイトでは、「地図に残る仕事。」のアンサーとして、「自らの足跡を残すこと」「人々の記憶に残る仕事」「地域住民の生活や社会に貢献すること」などいくつかの文章が切り替わって流れていきます。地図に残る仕事は1つとは限らず、見る人ごとにバリューを作り出してほしいというメッセージが感じられます。

地図に残るような社会的に責任重大で尊い仕事に対し、真摯な姿勢を感じることができます。

5. まとめ

採用キャッチコピーは、母集団形成においても、応募者の記憶に留まり続けるためにも、非常に重要な位置付けです。

採用サイトのみならず、採用選考の全てのタッチポイントで意識すべきコンセプトにもなるため、人事担当者自身も納得できるキャッチコピーを考案することが望まれます。
ただしマーケティング的な要素も求められるため、人事担当者の中には、キャッチコピーが思いつかない!というお困りの声も聞かれます。

そんな方は発想を広げるためにも、もっと他社のキャッチコピーで学んでみるのはいかがでしょうか。弊社では500社の採用キャッチコピーをまとめた資料を無料でダウンロードができます他社のノウハウを活用しながらも、ぜひ自社の採用で役立つ効果的なキャッチコピーを作ってください。

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