ポテンシャル採用とは?メリット・デメリット、大手企業での事例を紹介 COLUMN

公開日:2021.08.25

更新日:2021.08.25

ポテンシャル採用とは?メリット・デメリット、大手企業での事例を紹介

近年、大手企業で導入され始めているポテンシャル採用。耳にしたことはあってもどのような取り組みか分からないという人事担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

この記事では、ポテンシャル採用の意味やメリット・デメリット、大手企業での事例などを紹介します。

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目次

ポテンシャル採用とは?

近年、大手企業が導入して注目を集めているポテンシャル採用。ここではポテンシャル採用の意味や対象年齢について解説します。

応募者の潜在的な能力を重視した採用

ポテンシャル採用とは、応募者の潜在的な能力を重視した採用方法です。主に20代の若手人材を採用するときに用いられています。ポテンシャル採用が注目されている背景には、少子高齢化による若手人材不足があります。企業は、ポテンシャル採用によって対象範囲を広げ、一人でも多くの若手人材を確保しようと取り入れ始めています。

ポテンシャル採用の対象年齢

ポテンシャル採用を実施している企業では対象年齢を30歳までとする傾向があります。ポテンシャル採用では、伸びしろのある20代が対象のメインとなり、能力や熱意に評価できる点があれば30代でも採用するケースがあります。ただし、ポテンシャルが高く、自社にすぐなじめる人材でなければ早期離職の可能性も考えられるため、慎重な選考が必要です。

ポテンシャル採用のメリット・デメリット

ポテンシャル採用によって、経験や知識がない人材を採用するメリット・デメリットについて紹介します。

ポテンシャル採用の3つのメリット

ポテンシャル採用のメリットとしては以下の3つが挙げられます。

【1】優秀な若手人材獲得のチャンスが広がる
【2】新卒採用に比べビジネス基礎研修費が浮く
【3】多様な人材を獲得できる

それぞれのメリットについて解説します。

【1】優秀な若手人材獲得のチャンスが広がる

ポテンシャル採用のメリットは、優秀な若手人材を獲得できる可能性が高まることです。新卒採用やスキル重視の中途採用よりも応募条件が少なく設定されており、より多くの人材からの応募が期待できます。応募者の母数が増えれば、優秀な若手人材や既存社員とタイプが違う人材などと出会える可能性が高まります。また、若手人材が不足している企業では、年齢構成のバランスを整えられます。

【2】新卒採用に比べビジネス基礎研修費が浮く

ポテンシャル採用には、新卒採用に比べてビジネス基礎研修費を抑えられるメリットもあります。ポテンシャル採用への応募者の中には社会人経験があって、メールの書き方や名刺交換など、ビジネスの基礎を身に付けている人材もいます。ビジネス基礎研修が不要になって浮いたコストを戦力化するための実務研修に投資するのも一つの手です。

【3】多様な人材を獲得できる

ポテンシャル採用には、社会人経験のある人材や海外留学をしていた人材、博士号取得者などの多様な人材を獲得できるメリットもあります。さまざまな知識や考え方をもった人材を獲得できれば、多種多様な意見を集められるため今までとは違う切り口から新しいサービスや価値を生み出せる可能性が高まります

ポテンシャル採用の3つのデメリット

ポテンシャル採用のデメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

【1】教育コストが発生する
【2】好条件の企業に転職する可能性がある
【3】選考基準が曖昧になる

それぞれのデメリットについて解説します。

【1】教育コストが発生する

ポテンシャル採用では、ビジネス基礎は身に付いているものの、業務面では教育が必要になるため、スキルや経験を重視した中途採用社員よりも教育コストがかかります。特に、専門的な知識やスキルが必要なエンジニアなどの職種では戦力になるまでにかかる教育コストが高くなる傾向があります。

【2】好条件の企業に転職する可能性がある

20代で転職に踏み切る人材は行動力があり、より魅力的な条件の企業があれば転職してしまう可能性があります。ポテンシャル採用で魅力のある人材の特徴は、能力が高く、成長意欲があることです。入社後にミスマッチだと感じ、より条件の良い企業が見つかれば数か月で早期離職というケースもあり得ます。早期離職を防ぐために、選考時に前職を辞めた理由や志望動機に一貫性があるかを確認し、自社で長く働いてもらえそうかを見極めが必要です

【3】選考基準が曖昧になる

ポテンシャル採用ではキャリア採用に比べて選考基準が曖昧になりやすいです。キャリア採用では応募者の経験や資格などから明確な基準を設定できます。一方、ポテンシャル採用では応募者の人柄や仕事に対する意欲など目に見えない部分を評価しなければならず、曖昧な選考基準になりがちです。選考基準を明確にしていないと、ポテンシャル採用はうまく機能しません。事前に必要としている人材の条件を明確にしてください

ポテンシャル採用を成功させるポイント

ポテンシャル採用を成功させるポイントは、社内で必要な能力や価値観を定義した上で応募者のポテンシャを見極めることです。また、面接以外に適性検査も有効です。ここでは、ポテンシャル採用を成功させるポイントを具体的に解説します。

社内で必要な能力や価値観を定義する

ポテンシャル採用では、入社後のミスマッチや早期離職を防ぐために社内で必要な能力や価値観を定義する必要があります。ミスマッチや早期離職は選考基準が明確に設定されていないときに起こります。

社内で必要な能力や価値観を定義するには、まず社員の声を取り入れながら、社内で必要なスキルや価値観、行動特性などを洗い出します。洗い出した条件は必要条件・希望条件・不要条件の3つに分類して優先順位をつけ、求める人材の条件を確定させます。

このとき条件は「意見を集約する能力がある」や「相手から言葉を引き出すのがうまい」など具体的な言葉にしてください。「コミュニケーション能力が高い」「リーダーシップがある」などの抽象的な言葉にすると、社内で認識のズレが発生しかねません。

応募者のポテンシャルを見極める

ポテンシャル採用では、名前の通り応募者の将来性や可能性といったポテンシャルの見極めが欠かせません。応募者が入社後に活躍するかを見極めるには成長意欲の程度を確認してください。成長意欲があり、既存社員と良好な関係を築ける人材は入社後に短期間で戦力になる期待ができます。

応募者の成長意欲の程度を見極めるには面接時に以下の質問をすると効果的です。質問によって、応募者が自主的に学習をして成長しようとする人材か、業務に対しての関心がどれくらい高いかが分かります。

▼成長意欲があるかを見極めるための質問例
・弊社や業界に対してどのようなイメージを持っていますか?
・仕事以外に恒常的に取り組んでいることはありますか?
・目標達成のためにどのような努力をしましたか?

適性検査を活用する

応募者のポテンシャルを見極めるには適性検査の活用も効果的です。適性検査を活用すると、応募者が希望する職種に適性があるか、採用後にどこに配属すると良さそうかなどの指標にできます。適性検査には、能力検査、学力検査、性格検査、ストレス診断などさまざまな種類があり、各社からリリースされています。適性検査の選び方や使い方について詳しく知りたい方は「採用の専門家が解説!適性検査の選び方【23種類の一覧付き】」をぜひご覧ください。

ポテンシャル採用を実施している大手企業例

ポテンシャル採用を実施している大手企業の事例を紹介します。今回は、ヤフー株式会社、株式会社リクルートホールディングス、株式会社コロプラの3社の導入背景や目的を紹介します。

ヤフー株式会社

ヤフー株式会社では、2016年10月から新卒一括採用を廃止し、30歳以下であれば応募できるポテンシャル採用に切り替えました。第二新卒や既卒の求職者、海外留学生、博士号取得者などがいつでも採用選考を受けられるように通年で実施しています。

ヤフーではポテンシャル採用の導入によって、狙い通りに応募者の幅が広がりました。また、新卒学生が就職活動で失敗したらチャンスがなくなる状況の是正にもつながっています。

株式会社リクルートホールディングス

株式会社リクルートホールディングスでは、2019年4月から国内9社の新卒採用を統合しました。これにより、一部職種では入社時に30歳以下である人材を対象としたポテンシャル採用を導入しています。多様な人材を採用し、採用した人材の適正に合わせて迅速に配置する目的で実施しています。

株式会社コロプラ

株式会社コロプラでは、2021年4月に入社した新卒社員以降は通年のポテンシャル採用に切り替えました。応募時に18歳以上28歳以下であればいつでも応募可能で、入社時期も応募者の希望に合わせて調整します。コロプラが求める人材像に当てはまる多様な人材を獲得するために実施しています。

まとめ

ポテンシャル採用とは、応募者の潜在的な能力を重視した採用方法で、主に20代の若手人材を採用するときに用いられています。ポテンシャル採用には、優秀な若手人材や多様な人材の確保ができるメリットがあります。成功させるためにも、社内で採用基準を明確にして、応募者のポテンシャルを見極める必要があります。

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監修/中森規仁(中小企業診断士)

コピーライター、人事(採用担当)を経て、株式会社クイックに入社。ディレクターとして、求人広告や採用企画(採用プランニング・採用ツールのご提案)に携わる傍ら、経営戦略にひもづいた人材採用・活用のコンサルティング業務にも従事。2018年より本メディアの編集・執筆も兼任。

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