基本情報で比較するリクナビ・マイナビの違い
はじめに、基本情報でリクナビ・マイナビを比較していきます。ここでは、株式会社キャリアマートが公表した2024年3月1日時点における次の速報値のうち、登録学生数・掲載社数を見ていきます。
(※引用)株式会社キャリアマート:「マイナビ2025とリクナビ2025の違い|登録学生数&掲載社数を地域・都道府県別に解析!」
学生の登録者数
2025年卒における学生の登録者数では、リクナビが456,071名に対し、マイナビが575,259名となっています。前年比較では、リクナビが94.7%に対し、マイナビは93.4%の結果です。双方とも、学生の登録者数では微減の結果となっていますが、概ね同水準となっています。
企業の掲載社数
2025年卒における企業の掲載社数で見ると、リクナビが13,280社に対し、マイナビが29,456社となっています。前年比較では、リクナビが71.2%とマイナスに対し、マイナビは104.5%と微増の結果になっています。
ここまで見てきたとおり、学生の登録者数では、リクナビとマイナビに大きな開きはないものの、企業の掲載社数では、マイナビが1万6千社ほど多いことがわかります。他社の求人に埋もれにくいという点では、リクナビは、認知度が低い中小企業に適しているといえるでしょう。
(※引用・参考)株式会社キャリアマート:「マイナビ2025とリクナビ2025の違い|登録学生数&掲載社数を地域・都道府県別に解析!」
特長で見るリクナビ・マイナビの比較
リクナビとマイナビでは、ナビサイトという点では同様のサービスですが、それぞれの強みや運営方針に違いがあります。ここでは、リクナビとマイナビを特長で違いを見ていきます。
リクナビの特長
【1】中小企業に強い
リクナビは、掲載企業の56%以上が従業員規模300名未満の中小企業です。学生の行動履歴や登録情報に基づいたリクナビ独自のレコメンド機能によって、中小企業でも露出を高めることができます。AIが学生の志向を分析して、企業規模を問わず学生にマッチした企業を自動的にレコメンドしてくれるため、知名度が低い企業でもエントリー率を高めることが可能です。
【2】欲しい学生に出会える
リクナビユーザーを対象に、レコメンド機能によって自社にマッチした学生にリーチすることが可能です。学生の行動履歴データを解析し、学生一人ひとりが興味を持ちやすい企業をピックアップ表示させるため、欲しい学生に出会えることが大きなメリットです。
【3】初めての新卒採用でも安心のサポート
リクナビでは、募集から内定承諾、入社後までのサポートをおこなう「リクルーティングアドバイザー」がいます。長年培った新卒採用の下、採用課題の抽出から最適な打ち手をアドバイスするなど、あらゆる採用業務をサポートします。新卒採用が初めての人事担当者でも、安心して採用活動に取り組むことが可能です。
(※参考)株式会社リクルート:「【公式】リクナビのご案内(企業様向け)新卒採用・求人広告ならリクナビ」
マイナビの特長
【1】全国の学校でキャリア支援
「マイナビキャリアサポーター」といわれる社員が、全国の学校へキャリア・就職ガイダンスをおこなうほか、Webコンテンツと併せて、対面とWebの両輪で学生を支援しています。また、大学などの教職員へキャリア支援情報を発信するなど、教育機関へのリレーションを重視していることも大きな特長です。
【2】イベント開催を通じた出会いの場を提供
総出展企業約7,100万社・参加学生約15万人(2023年3月〜5月)を動員した合同企業説明会「マイナビ就職EXPO」を開催しています。全国19都市で対面で実施するとともに、Webでも開催し、学生の志望動機形成を促しています。
【3】大手から中堅・中小と幅広い企業情報を掲載
大手から中堅・中小まで、幅広い規模の企業が掲載されています。また、業種別に見ると、メーカーが38%で最も多く、次いでサービス・インフラが26%、商社が12%の割合で活用。規模・業種問わず、あらゆる企業が掲載されており、学生により多くの選択肢を提供しています。
(※参考)株式会社マイナビ:「【公式】新卒採用の求人広告掲載ならマイナビ」
リクナビ・マイナビのナビサイト機能比較
同じナビサイトといっても、リクナビ・マイナビのそれぞれで違いがあります。ここでは、それぞれのナビサイト機能の違いを説明します。
企業情報・求人情報の掲載比較
企業情報や求人情報の掲載ページでは、それぞれ構成に違いがあります。それぞれの掲載情報を見ていきますが、自社で採用サイトを公開している場合は、ナビサイトでの掲載は最低限にすることもありますので、自社の運用に合わせた選定が必要でしょう。
リクナビのナビサイト構成
リクナビは、ポイントが絞られたシンプルな構成です。写真点数や記載ボリュームも抑えられていますので、簡潔にポイントを伝えることができます。
会社トップ画面では、企業ならではの魅力や先輩社員情報も伝えることができます。採用情報画面は、採用データや福利厚生、職場情報を掲載でき、学生に働くイメージを醸成させることが可能です。人事ブログ・フォトアルバム画面では、自社の魅力をアピールできます。
【基本企画】
(※出典)クイック調べ(2024年2月時点)
マイナビのナビサイト構成
マイナビは、企業情報の掲載項目や写真点数も多く、豊富なコンテンツを作り上げることが可能です。
会社概要画面では、豊富な写真掲載や原稿量で自社の魅力を詳細に伝えることができます。採用データ画面では、募集コースの一覧から各募集コースの紹介画面が設けられていますので、募集コース毎の魅力を伝えやすいでしょう。先輩社員情報の掲載はオプションになっています。
(※出典)クイック調べ(2024年2月時点)
学生における検索方法の違い
学生における検索方法は、いずれもトップページでキーワードを入力・選択できる仕組みになっています。仕組みは、次のとおりです。
【企業の検索】
企業の検索方法は、リクナビとマイナビは同様の仕組みです。
・企業名や業種をフリーワードで検索
【説明会の検索】
説明会の検索方法は、リクナビとマイナビでは開催時期の選択方法が異なります。リクナビは、「開催日」で指定する一方、マイナビは、「開催月」で指定することに違いがあります。ピンポイントで説明会の開催を選びたい学生にとっては、リクナビが使いやすいでしょう。
リクナビ
・「開催日」「業種」「開催地」の3つの項目を選択して検索
(※引用・参考)株式会社リクルート:「【就活ならリクナビ2025】新卒・既卒の就職活動・採用情報サイト」
マイナビ
・「開催月」「業種」「エリア」の3つの項目を選択して検索
(※引用・参考)株式会社マイナビ:「マイナビ2025 – 学生向け就職情報サイト」
DM・スカウトの仕組みで見るリクナビ・マイナビの違い
リクナビとマイナビの双方とも、DM・スカウトメールがありますが、どのような仕組みかを知っておくことが重要です。ここでは、DM・スカウトの違いを解説します。
DMの違い
DMは、採用ターゲットに合わせて学生を絞り込み、一斉配信にて学生にアプローチする仕組みです。リクナビのDMは、「貴社業種来訪学生配信パック」「ターゲット業種来訪学生パック」「学生志望業種追加パック」「エリア配信パック」の4種類のDMパックから1つ選び、効果的にDMを配信することが可能です(2024年2月確認時点)。マイナビのDMは、「希望勤務地」「志望職種・業種」「現住所・休暇中住所」「学校種別」など、学生が登録しているデータで絞り込み、DMを発信する仕組みです(2024年2月確認時点)。
リクナビは、4つのDMパックから選ぶ簡潔な仕組みなため、簡単・効果的にDMを配信したい企業におすすめです。マイナビは、登録情報から複数の登録条件で配信対象を設定できるため、DMターゲットを詳細に設定したい企業に適しているでしょう。
スカウトメールの方法・効果の違い
スカウトメールは、自社の採用ターゲットにマッチした登録学生にアプローチできる機能です。
リクナビは、配信条件の設定を事前におこない、自動配信する仕組みです。他方、マイナビは、都度、配信条件を設定・申し込みのうえで配信します。スカウトメールの運用を自動でおこないたい場合はリクナビ、都度、違う条件できめ細やかにスカウトしたい場合はマイナビが適しているでしょう。
リクナビ・マイナビにおけるオプションの比較
上位表示など、ナビサイトのオプションも比較に重要な要素です。ここでは、リクナビ・マイナビにおけるオプションの違いを解説します。
掲載情報量をアップ
双方とも、掲載情報量をアップするオプションが用意されています。リクナビは、詳細画面のオプションがあり、全学生に見せられる画面と、一部の学生のみに公開できる画面が用意されています。両者を使い分けることで、特別感を醸成できるメリットがあります。マイナビでは、先輩社員インタビューなどの取材画面のほか、先輩を条件別で見つけることができるオプションもあり、先輩社員とのつながりを重視する場合に有効でしょう。
上位表示
上位表示オプションとは、検索結果で自社の企業情報を上位表示させるオプションです。リクナビとマイナビともに、複数の上位表示オプションが用意されています。リクナビは、1週間、4週間、12週間の希望の期間で上位表示させたり、検索結果に動画を表示できるオプションがあります。マイナビでは、基本プランよりも上位表示できたり、スマホやアプリで上位表示できるオプションがあります。
リクナビ・マイナビ合同企業説明会の違い
リクナビとマイナビともに、たくさんの会社に一度で出会える合同企業説明会を開催しています。ここでは、リクナビ・マイナビそれぞれの合同企業説明会の違いを解説します。
リクナビの合同企業説明会の特長
リクナビの合同企業説明会は、近年のWeb志向等からオンラインに特化しています。事前収録型と生配信の双方に対応するほか、合同企業説明会受講後にDM配信できる機能があります。効率的に合同企業説明会の成果を上げたい企業におすすめです。
マイナビの合同企業説明会の特長
マイナビの合同企業説明会は、対面とオンラインの双方に対応しています。大規模から地方開催、専攻毎のイベントなど、豊富なイベントを開催していますので、効率的な採用ターゲットへのアプローチが可能です。対面でも学生と接点を持ちたい企業に適しています。
リクナビ・マイナビの料金比較
ここでは、リクナビ・マイナビそれぞれの料金の違いを説明します。
リクナビの料金
基本企画のプランは、インターンシップ期間のプレサイト、3月以降の本サイトはそれぞれ次の金額となっています(2024年2月調査現在)。その他、オプションに応じて金額が追加されるほか、期間限定のキャンペーンを実施していることもありますので、詳細はお問い合わせください。
- プレサイト:50万円
- 本サイト:120万円
「リクナビ | クイックの採用サロン」では、リクナビの概要や掲載料金・プラン、オプションなどを詳細に掲載していますので、ぜひご参考になさってください。
マイナビの料金
バリュープランでは、プレサイト・本サイトでそれぞれ次の金額となっています(2024年2月調査現在)。その他オプションによっても金額が異なりますので、検討する際は販売会社へお問い合わせください。
- 情報掲載:30万円~
- プレサイト:160万円
- 本サイト:80万円
リクナビ・マイナビどっちがいい?!自社に合った選び方
これまで、リクナビ・マイナビの違いを項目毎に解説してきましたが、ここでは、自社がどちらにすればよいかについて、重視すべき観点から選び方を解説します。
企業規模の観点
認知度の低い中堅・中小企業は、独自のレコメンド機能によって、学生への露出を高めることができるリクナビがおすすめです。企業掲載数が相対的に少ないこともあり、自社が埋もれにくいこともメリットです。認知度の高い大手企業などは、母数の高いマイナビが有効なケースもあるでしょう。
スカウトメール対応の観点
スカウトメールの発信は、リクナビは自動、マイナビは手動となっていますので、自社の状況に合わせて検討すると良いでしょう。リクナビは、条件を事前に設定し自動配信しますので、スカウト対応に人的リソースを割けない場合に有効です。マイナビは、スカウト条件を設定し、都度、配信設定・申し込みを行いますので、ターゲットをきめ細かく設定したい企業におすすめです。
合同企業説明会の観点
リクナビとマイナビでは、合同企業説明会の運営方法に違いがあります。リクナビはオンラインのみ、マイナビは対面とオンラインの双方に対応していますので、自社の方針を踏まえて検討すると良いでしょう。
リクナビの合同企業説明会は、受講後にDMを送信する仕組みがあるなど、オンラインの良さを活かした仕組みになっています。効率よく効果的に、合同企業説明会を運営したい企業におすすめです。マイナビの合同企業説明会は、豊富な対面イベントを開催していますので、学生と多く出会い、効率的な採用ターゲットへのアプローチをおこないたい企業に有効でしょう。
まとめ
本記事では、リクナビ・マイナビの違いについて、基本情報や特長、ナビサイト機能のほか、イベントや料金、どちらが自社に向いているかを解説しました。
両者とも、学生の登録者数はトップレベルで、学生の認知度が高いナビサイトですが、それぞれ特色があります。本記事を参考に、自社の環境や運用、企業規模等を踏まえて、適したナビサイトを選定してください。
弊社クイックでは、中小企業に強いリクナビの代理店です。自社の魅力を引き出しながら、認知度を高めたい企業は、ぜひ「リクナビ | クイックの採用サロン」のサイトをご参考になさってください。
また、新卒採用のマーケット状況についてや学生のインターンシップ参加目的、学生が好むインターンシップの内容、プログラムの企画方法などをまとめたダウンロードコンテンツもあわせてご活用ください。
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