採用イベントとは
売り手市場が加速する近年の採用市場で、ますます重要性が高まる採用イベント。「母集団が確保できない」「自社にマッチした求職者が集まらない」といった悩みを抱える人事担当者も多いのではないでしょうか?
本記事では、人事が知っておきたい採用イベントの種類や特徴、概要を新卒・中途別に徹底的に解説します。
【開催規模別】採用イベントのメリット・デメリット
採用イベントは、開催規模によって特徴が異なります。ここでは、開催規模別に、採用イベントのメリット・デメリットを解説します。
採用イベントのメリット
まずはじめに、採用イベントのメリットを解説します。
大規模採用イベントの場合
大規模の採用イベントの最大のメリットは、一度に多くの求職者と接点を持てることです。多くの企業が出展する大規模採用イベントは、多数の求職者の参加が見込まれるため、母集団形成に高い効果が期待できます。また、求職者は新たな企業の発見を求めて参加することも多いため、認知度の低い企業にとっては求職者との接点を作る場として活用することも可能です。
中小規模採用イベントの場合
中小規模の採用イベントのメリットは、特定の業界や分野を対象としていることが多いため、明確な目的を持った求職者と出会えることです。また、求職者は厳選して企業を回るため、じっくりとコミュニケーションを取れることから、自社のことを深く知ってもらうことが可能なことも大きなメリットです。
採用イベントのデメリット
次に、採用イベントのデメリットを解説します。
大規模採用イベントの場合
認知度の高い企業や人気の業種に求職者が集中するため、認知度の低い企業は、求職者を集めにくいデメリットがあります。多数の企業が出展しているため、求職者を長い時間引き止めることが困難なこともデメリットのひとつです。
中小規模採用イベントの場合
一度に出会える求職者の数に限りがあることから、母集団形成には向いていないデメリットがあります。また、特定の企業に求職者が集中するケースでは、求職者の訪問が極めて少なくなるリスクもあるでしょう。
採用イベントの実施方法(対面/オンライン)
コロナ禍を契機に、オンラインの面接や採用イベントが急速に浸透しています。
ここでは、採用イベントの実施方法として、従来型の対面、オンラインの双方について解説します。
対面で開催
ここでは、対面で開催する採用イベントの特徴、メリット・デメリットを解説します。
【1】対面開催の特徴
対面による開催方法は、貸会議室やイベントホールでおこなわれる従来型の採用イベントです。企業が合同で参画する採用イベントでは、求職者の興味を惹きつけて自社のブースに来てもらえるよう工夫をすることが重要です。
【2】対面開催のメリット
求職者と直接触れ合うことができるため、自社の雰囲気や魅力を伝えやすいメリットがあります。認知度の低い企業でも、ブース装飾の工夫や働くことの魅力をうまく訴求できれば、求職者を惹きつけることが可能です。また、オンラインとは違い、直接声をかけるなど、企業側からアプローチできることも大きなメリットでしょう。そのほか、ノベルティやパンフレットの配布により、自社を印象付けることができることもポイントです。
【3】対面開催のデメリット
対面開催の場合、自社のブースに求職者を惹きつけることができなければ、採用イベント参画の目的を果たすことはできません。そのため、無数ある企業ブースのなかで、目に留まりやすいブースデザインをすることが必要になります。タペストリーやテーブル・チェアカバー、説明パネルなどブース装飾の準備は不可欠です。また、イベント当日の各種資料や運営準備など、イベント運営の労力も発生します。
オンラインで開催
次に、オンラインで開催する採用イベントの特徴、メリット・デメリットを解説します。
【1】オンライン開催の特徴
オンラインによる開催方法は、求職者がパソコンやスマートフォンで接続し、Webミーティングツールを介して実施します。対面開催とは違い、ブース装飾など物理的な準備は不要ですが、オンライン上で求職者を惹きつけるための工夫が重要になります。
【2】オンライン開催のメリット
ブース装飾やパンフレットなどの資料が不要であることから、これらの準備にかかるコストや労力をカットできることがメリットです。加えて、会場費用が発生しないため、合同イベントに参画する場合でも、対面開催より費用が安価になります。また、企業と求職者の双方で、交通費や移動時間を節約できることも大きなメリットでしょう。
【3】オンライン開催のデメリット
オンライン開催の場合、求職者に直接声をかけるなど、企業側からアプローチできないことがデメリットのひとつです。また、求職者に企業の雰囲気が伝わりにくいほか、企業側から求職者の印象をつかみにくいことも挙げられます。そのほか、オンラインの場合は、コミュニケーションが一方通行になりやすいため、チャットなどコミュニケーションツールを活用するなどの工夫も必要でしょう。
【新卒】開催時期別 採用イベントの目的
新卒採用の場合、学生における就活の進捗に合わせた採用イベントをおこなうことが重要です。ここでは、開催時期別の採用イベントの目的を解説します。
6〜8月の就活準備時期(大学3年生)
この時期の新卒向け採用イベントは、大学3年生を対象とした夏・秋開催のインターンシップ情報や業界研究情報の提供がメインです。
就活準備段階の大学3年生向けに、インターンシップの実施企業がプログラムや内容の説明をおこないます。インターンシップを開催しない企業は、業界・仕事研究セミナーといった情報提供をおこなうケースもあります。特に、夏のインターンシップは、学生の夏休みに開催できるため、長い期間のインターンを想定している企業が多いことが特徴です。また、この時期は、多くの企業を知りたい学生ニーズがあることから、母集団を引き上げたい企業に重要な時期といえるでしょう。
10〜翌年2月の就活準備時期(大学3年生)
この時期の新卒向け採用イベントは、大学3年生を対象とした秋・冬開催のインターンシップ情報や業界研究情報の提供が主となります。
夏・秋インターンシップの情報提供内容と大きく変わりませんが、本格的な選考直前ということもあり、業界・仕事研究の内容が多くなることがこの時期の特徴です。なお、2024年卒から解禁された採用直結型インターンシップも後押しし、インターンシップ時期の選考の本格化が見込まれています。こうした背景から、採用イベントでも、インターンシップ時期に選考要素を含めた内容が増えていくでしょう。
3〜5月の就活時期(大学3年生後期〜大学4年生前期)
この時期の新卒向け採用イベントは、大学3年生後期・大学4年生前期を対象に、応募・選考を前提とした合同企業説明会が主となります。
本格的な選考に直結する採用イベントのため、募集内容に関する情報提供が中心です。インターンシップを実施していない企業も多く出展することから、参画企業が多くなることもこの時期の特徴です。
6月以降の就活時期(大学4年生)
この時期の新卒向け採用イベントは、大学4年生を対象に、応募受付中の合同企業説明会が主となります。
大手志向の学生が中堅・中小企業に目を向ける時期でもあり、認知度の低い企業にとっては、自社を知ってもらうために重要な時期です。また、理系学生は早期に就活を終える傾向にあるため、理系学生を採用したい企業は、ラストスパートをかける時期ともいえるでしょう。
なお、この時期は、大学3年生向けの6〜8月の就活準備時期と重なるため、企業にとってはマンパワーが不足しやすい時期です。状況によっては、全てを自社でおこなうのではなく、調査や企画、採用イベント立案について、採用コンサルティングサービスを活用することも有効です。弊社では、採用戦略立案をはじめとした採用コンサルティングサービス「採活力コンサルティング」を展開していますので、参考にしてください。
【新卒・中途別】知っておきたい採用イベントの種類
採用イベントには、目的や実施形態によって多くの種類があります。ここでは、新卒・中途別に採用イベントの種類を紹介します。
新卒の採用イベント種類10選
ここでは、新卒の採用イベントの種類を紹介します。
【1】総合型 合同企業説明会
総合型の合同企業説明会は、新卒では、「リクナビ」や「マイナビ」の合同企業説明会といった全ての職種・業界を対象とした採用イベントです。
参加企業の規模は各様で、数日間に数百の企業を集めて開催することが一般的で、多くの学生と接触できます。ただし、知名度の高い企業に求職者が集まりやすいため、知名度の低い企業は埋もれないように、ブース装飾の工夫や仕事の魅力をうまく訴求することが重要になります。
【2】業界特化型 合同企業説明会
業界特化型の合同企業説明会は、「エンジニア志望者向け」といった特定の業界・職種向けの採用イベントです。
ITや化学、飲食など、特定の業界・職種向けに開催するため、志望度の高い学生にアプローチできるメリットがあります。企業にとっては、エンジニア職の母集団を引き上げたいなど、特定職種の母集団形成に効果的です。
【3】企業規模別型 合同企業説明会
企業規模別型の合同企業説明会は、主に中堅・中小企業に絞った採用イベントが一般的です。
多くの大企業が出展する合同企業説明会では、中堅・中小企業は埋もれてしまうことがありますが、大企業の出展がない中堅・中小企業向けの合同企業説明会であれば、その心配がありません。仕事の裁量度が高い中堅・中小企業を志向する学生と出会えることも大きなメリットでしょう。
【4】属性分類型 合同企業説明会
属性分類型の合同企業説明会は、理系向けや専攻する学部など、特定の属性を対象とした採用イベントです。
新卒採用では、理系向けの「ITエンジニア向け」や「機械・電気専攻向け」といった合同企業説明会が多く見られます。特定の専門分野に特化した学生が集まるため、技術的な説明ができるよう技術・開発職の社員に同行してもらうなどの手配が必要でしょう。
【5】学内型 合同企業説明会
学内型の合同企業説明会は、大学などが主催する採用イベントです。
抽選で申し込むケースや、懇意にしている大学から依頼を受けることもあります。学校訪問を密におこない、信頼関係を構築しておくことで、翌年の開催に声をかけてもらえるほか、優秀な学生の紹介などが期待できるでしょう。参加費用は無料の場合もありますが、一定の費用を支払うケースもあります。
【6】仕事準備型 合同企業説明会
仕事準備型の合同企業説明会は、リクナビ仕事万博といったインターンシップや1day仕事体験を学生が探すことができる採用イベントです。
一般的には、全学年を対象にしているため、母集団形成に効果的です。ただし、この合同企業説明会を実施しただけで満足してしまうのではなく、自社への認知・動機付け・応募に至るまで、しっかりと候補者体験を設計することが重要です。また、会社説明会や面接とは違い、私服OKなどカジュアルな雰囲気で実施することから、学生の本音を引き出しやすいメリットがあります。
【7】個別型 企業説明会
個別型の企業説明会は、企業が個別におこなう採用イベントです。
合同企業説明会のように、複数の企業が集まる採用イベントではないため、時間をかけてじっくりと自社をアピールすることが可能です。また、自社を目的に採用イベントに参加するため、志望度の高い学生が集まるメリットがあります。ただし、認知度の低い企業の場合は、大学訪問の実施やSNSの活用など、学生の集客を効果的におこなうことも必要でしょう。
【8】インターンシップ
インターンシップは、実習や研修プログラムに基づき、学生が就業体験する採用イベントです。
2024年卒以降における採用直結型インターンシップ解禁を背景に、インターンシップの重要性はますます高まっています。しかし、「実施期間5日以上」「実施期間のうち半分以上は、職場の就業体験に充てること」「学部3・4年時の長期休暇などに限ること」などの条件が定められているため、自社の状況に合わせて対応することが重要です。
他方、近年では、学生が参加しやすいことから、1day仕事体験といったオンラインの1day企画も注目されています。
インターンシップについて詳しく知りたい方は、下記記事をご参考ください。
- 2024新卒採用の傾向と対策│インターンシップ設計とタッチポイントの整理が採用成果を分ける
- オンラインインターンシップとは?メリットや実施する際の注意点をわかりやすく解説
- 学生が主役のインターンシップ『STORY WORK』で「正直ここまでとは!」と驚くほどの採用成功
- インターンシップの内容どうする?事例や企画、25卒以降のルールも解説!
【9】オリエンテーション(ミートアップ)
オリエンテーションは、応募前の学生を対象に、社員と交流できる機会としておこなう採用イベントです。
学生を5~10名程度のグループに分けて、先輩社員や採用担当者が対応し、双方向のコミュニケーションを図ることができます。カジュアルな雰囲気でおこなうため、ありのままの企業カルチャーを感じてもらいやすいメリットがあります。このオリエンテーションを通して、気になった学生にアプローチする「ミートアップ」も有効な手段でしょう。
【10】座談会
座談会は、先輩社員数名と学生でおこなう採用イベントです。
学生5~10名程度と先輩社員数名でグループ分けし、座談会形式でコミュニケーションをとることが一般的です。最前線で活躍する先輩社員の生の声を聞かせることで、学生を動機付けられることが大きなメリットです。また、福利厚生や会社生活など、人事には聞きにくい内容をざっくばらんに聞ける環境にすると、より効果的でしょう。
中途の採用イベント種類6選
次に、中途の採用イベントの種類を紹介します。
【1】総合型 合同企業説明会
総合型の合同企業説明会は、中途採用では「リクナビNEXTの転職フェア」や「マイナビ転職フェア」など、新卒と同様、全ての職種・業界を対象とした採用イベントです。
一般的には、20~30代をターゲットにしており、参加者は1〜2ヵ月以内に転職したい意欲の高い高い求職者が多く、即戦力になり得る人材に出会えます。知名度が高い採用イベントのため、多くの求職者と接触できることが大きなメリットでしょう。
【2】業界特化型 合同企業説明会
業界特化型の合同企業説明会は、「IT業界向け」「エンジニア向け」といった特定の業界・職種向けの採用イベントです。
業界や職種で絞った採用イベントのため、自社の採用ターゲットにあった求職者にアプローチできます。また、専門的な人材が集まりやすいため、高度なスキルを持つ人材に出会えることも大きなメリットでしょう。
【3】企業規模別型 合同企業説明会
企業規模別型の合同企業説明会は、主に中堅・中小企業を対象とした採用イベントです。
裁量が高く、幅広い経験を積みたいなど、適度な規模感で働きたい求職者が集まるため、中堅・中小企業にとっても人を集めやすいことが大きなメリットです。自社の企業規模ならではの魅力を訴求することが重要になります。
【4】グローバル領域特化型 合同企業説明会
グローバル領域特化型の合同企業説明会は、外国人、あるいは海外勤務経験者を対象としたグローバル人材向けの採用イベントです。
海外に拠点を持った企業において、海外駐在員候補を採用する場合などに活用できます。海外勤務経験者は、語学力を備えていることはもちろん、責任者として海外赴任していたケースも多く、こうした合同企業説明会はグローバル人材の採用に有効な手段のひとつです。
【5】働き方着目型 合同企業説明会
働き方着目型の合同企業説明会は、UターンやIターン、女性転職など働き方に着目した採用イベントです。
働き方が多様化する昨今、求職者のライフスタイルに応じた働き方をしたい求職者が集まりやすいことが特徴です。また、女性活躍を推進したい企業など、ダイバーシティの実現を掲げる企業にも有効な採用イベントの形態といえます。
【6】オリエンテーション
オリエンテーションは、応募前の求職者を対象に、社員と交流する採用イベントです。
中途採用の場合は、母集団が少ないため、新卒採用とは違って少人数を対象とすることが一般的です。新卒と同様、カジュアルな雰囲気でおこなうため、ありのままの企業カルチャーを感じてもらいやすいこともメリットでしょう。また、中途採用の場合、リファラル採用を通じておこなうケースもあります。
【新卒・中途別】主要採用イベント6選
前章では採用イベントを解説しましたが、ここでは、新卒・中途別に主要な採用イベントを紹介しますので、参考にしてください。
新卒採用イベント主要3選
まずはじめに、新卒採用の主要イベントを紹介します。
その他の新卒採用イベントを詳しく知りたい方は、「新卒採用イベント14選|母集団形成を強化するイベントのタイプは?」の記事をご参考ください。
【1】リクナビ合同企業説明会
リクナビ合同企業説明会は、2大就活サイトのひとつである株式会社リクルートによる合同企業説明会です。
この「リクナビ合同企業説明会」は、学生における企業発見や選考準備を後押しするイベントとして、全国主要都市でおこなわれています。また、インターンシップや1day仕事体験を探せる「仕事万博」は、全学年を対象に開催しています。企業選びの傾向を分析し、志向に合いそうな企業を学生にレコメンドするため、自社にマッチしやすい学生と出会えることもポイントです。
【2】マイナビ就職EXPO/マイナビ就職イベント
もう一方の2大就活サイトである株式会社マイナビによる合同企業説明会は、「マイナビ就職EXPO」と「マイナビ就職イベント」のふたつがあります。「マイナビ就職EXPO」は全国主要都市でおこなわれますが、マイナビ就職イベントは全国47都道府県の各地域で開催されています。
【3】キャリタス就活のイベント
株式会社ディスコが運営するキャリタス就活のイベントでは、「インターンシップ&仕事研究」や「合同企業説明会」を対面とオンラインで実施されています。主要各都市において年間300以上おこなわれており、就活のノウハウから企業発見まで完結できる採用イベントです。
中途採用イベント主要3選
次に、中途採用の主要イベントを紹介します。
【1】リクナビNEXT 転職フェア
リクナビNEXT 転職フェアは、株式会社リクルートが運営するメディア「リクナビNEXT」の転職イベントです。
20~30代の来場者が約9割を占める、若年層の中途採用に最適のイベントです。日本最大級の登録者データベース・利用者数を強みに、全国各地で企業と求職者のマッチングを実現しています。また、転職活動のスタートを支援する「はじめての転職フェア」のほか、「ITエンジニアSE向け」といった特定職種向けの転職イベント、女性をターゲットとした「私の転職フェア」など、求職者のニーズに応じたさまざまな転職フェアを展開しています。
【2】マイナビ転職フェア
マイナビ転職フェアは、株式会社マイナビが運営するメディア「マイナビ転職」の転職イベントです。
スカウト登録者に対するダイレクトリクルーティングを活用し、自社の求める人材に直接アプローチが可能で、参画効果を効率的に上げられます。
【3】転職博
転職博は、株式会社学情が運営するメディア「Re就活」の転職イベントです。
Re就活は20代向けのメディアのため、転職博も比較的若い層が来場します。また、イベントスタッフが自社ブースに求職者を誘導することもおこなっているため、認知度の低い企業でも安心して参画できます。
採用イベントを成功に導くポイント
採用イベントは、やみくもに参画しても効果を上げることはできません。ここでは、人事担当者が知っておきたい採用イベントを成功に導くポイントを解説します。
採用マーケティングの実施
採用マーケティングは、自社のニーズにマッチした人材を確保するため、採用活動にマーケティングのフレームワークを取り入れた活動のことです。この採用マーケティングを取り入れることで、効果的に自社の採用戦略の構築が可能です。
採用イベントの成功には、採用マーケティングが不可欠です。
採用マーケティングをおこなわずに中途半端に採用イベントを実施しても、効果的に求職者を集めることはできません。また、適切に採用ターゲットを定めていないと採用ミスマッチを引き起こす恐れがありますので注意してください。
採用マーケティングは、次の7つのステップで実施します。
- 【STEP1】環境分析-3C分析
- 【STEP2】環境分析- SWOT分析
- 【STEP3】ターゲット設定- ペルソナ
- 【STEP4】キャンディデイト・ジャーニーの設定(カスタマージャーニー)
- 【STEP5】採用チャネル(候補者体験)の設計-採用ファネル
- 【STEP6】コンテンツ企画
- 【STEP7】改善活動
自社を取り巻く採用市場の環境分析結果を踏まえて、「Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)」の4つを軸としたSWOT分析によって採用戦略を検討します。この戦略に基づき、採用ターゲットを設定するほか、カスタマージャーニーによって、「認知→興味→応募→選考・内定→入社」の各段階における自社の課題を抽出し、候補者体験(採用CX)の向上策を設計し、コンテンツ企画をおこないます。
採用マーケティングについて詳しく知りたい方は、「採用マーケティングとは?メリットやフレームワーク、7つの実施ステップを解説」の記事をご参考ください。
求職者を動機付ける候補者体験(採用CX)の設計ポイント
右肩上がりに求職者を動機付けするには、採用マーケティングの下、認知から入社決意までの各段階で、自社にあった候補者体験(採用CX)の設計が重要です。
そのためには、採用市場における競争環境や自社の立ち位置を考慮し、競合他社に打ち勝てる戦略を立てます。この戦略の下、各段階における採用活動上のボトルネックを抽出し、採用イベントを通じた候補者体験を改善・向上させることで、右肩上がりに求職者を動機付けすることが実現できます。
候補者体験(採用CX)を詳しく知りたい方は、「【事例付】採用CX(候補者体験)とは?成功に導く採用戦略構築ポイント」の記事をご参考ください。
効果測定の実施
効果測定をおこなわずに次々と採用イベントに参画しても、効果的な採用イベントの実施はできません。
効果的な採用イベントを運営するためには、採用イベント終了後、「自社ブース訪問の定量分析」「参加者の属性分析」「求める人材像の傾向分析」など、効果測定をおこなうことが重要です。この効果測定によって振り返りをおこない、継続的な改善を図ることが採用イベントを成功に導きます。
採用コンサルティングサービスの活用
採用イベントを成功に導くには、採用マーケティングが不可欠です。しかし、採用マーケティングは、採用市場における自社の内外環境分析の下、採用戦略の構築が必要ですが、自社だけではノウハウがない、あるいはリソース不足なケースもあるでしょう。こうしたケースでは、採用コンサルティングサービスを活用し、問題解決を図ることが効率的です。
採用コンサルティングサービスでは、市場の調査・分析から採用計画の立案、実行支援までワンストップでおこなうものもあり、最適な採用イベントの設計が可能になります。弊社では、採用戦略立案をはじめとした採用コンサルティングサービス「採用コンサルティング」を展開していますので、参考にしてください。
まとめ
本記事では、人事が知っておきたい採用イベントの種類や特徴、概要を新卒・中途別に徹底解説しました。
近年の採用市場は、人材不足が深刻化するなか2024年卒から採用直結型インターンが解禁になるなど、企業にとってますます厳しい環境が見込まれます。
本記事を参考に、ターゲットや戦略にあわせた採用イベントを選択・実施しましょう。
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