リファラル採用のメリット・デメリット、報酬目安、成功のコツについて。 COLUMN

リファラル採用のメリット・デメリット、報酬目安、成功のコツについて。

求人倍率が高止まりする厳しい採用マーケット。
そんな中で、近年、注目を浴びる採用手法が「リファラル」です。

本日はリファラル採用とは何か、という基礎的な部分から、リファラル採用のメリット・デメリット、導入に向けたポイントまでまとめて解説させていただきます。

目次

リファラル採用とは?

「リファラル採用」とは、既存社員からの知人・友人紹介による採用手法のことです。リファラルという言葉には、英語で「紹介」の意味があります。

リクルートワークス研究所の調査資料によると、アメリカでは採用経路の28%をリファラル採用が占めるほど主流の採用手法となっています。
※出典:リクルートワークス研究所|https://www.works-i.com/pdf/r_000297.pdf

縁故・コネ採用との違い

縁故採用やコネ採用は「採用を前提とした推薦」であることが多いです。

一方、リファラル採用では、1次面接が免除されるなど選考の一部を除外されることはあっても、基本的には一般の求職者と同様の選考を課されるものとご理解ください。

リファラル採用が注目される背景

具体的なメリットは下記に別途まとめましたが、端的にお伝えすると、採用マーケットの激化により、既存の採用手法で人材が充足しなくなってきたことが一番の要因です。

また、リファラル採用では、公募に比べて自社にマッチする人材が集まりやすく、効率の良い採用が可能です。
社風やスキル面のミスマッチが起こりにくく、入社後の定着率が高いことも、リファラル採用が注目される要因となっています。

リファラル採用のメリット

ここからは具体的に、リファラル採用のもたらすメリットについてご紹介します。

自社にマッチした人材に出会いやすい

社員の友人には、同業・同職種の人も多いはずです。
その人の仕事ぶりをある程度わかった上で紹介してもらえるため、公募に比べると自社にマッチした人に出会える確率は高くなります。

転職市場に出てこない、優秀な人材と出会える

優秀な人材は、すでに組織の中で能力にふさわしい仕事や処遇を得て、それなりに満足して働いていることが多いものです。
そういった人たちは、求人広告を見ませんし、紹介会社に相談にいったりもしません。

そんな優秀な人材に「食事でもしながらちょっと話だけでも」「オフィスに遊びに来てよ」とソフトにアプローチできるのは、リファラル採用ならではのメリットです。

仮に入社が決まった場合にも、自分がより興味をもてる職場に移る「ポジティブな転職」になるため、その後の活躍・定着につながりやすい傾向があります。

コスト削減

一般的な人材採用には以下のような経費がかかります。

・求人広告の掲載費
・紹介会社に支払う成功報酬
・転職イベントなどの出展費
・多数の候補者を書類選考・面接する担当者の人件費
・戦力化するまでの育成費

リファラル採用では、これらの費用が一切かからない、あるいは費用を抑えることができます。

・(不要)求人広告の掲載費
・(不要)紹介会社に支払う成功報酬
・(不要)転職イベントなどの出展費
・(減る)多数の候補者を書類選考・面接する担当者の人件費
・(減る)戦力化するまでの育成費

紹介してくれた社員に奨励金を出すなど、リファラルならではの費用が発生することも多いですが、広告費や紹介フィーに比べれば微々たる額ですし、奨励金は社員に対する処遇アップの一環と考えることもできます。

リファラル以外の採用力もアップ

リファラル採用を活性化させるためには、社員一人ひとりが自社で働く魅力を語れるようになることが必要です。

リファラル採用への取り組みを通じて、自社の魅力について改めて考える機会を得ることで、採用メッセージが研ぎ澄まされたり、面接官のプレゼン能力が向上したりする効果が期待できます。

リファラル採用のデメリット

企業に多くのメリットをもたらすリファラル採用。
しかし良いことばかりではなく、デメリットも存在します。
具体的には、以下のような観点に留意して取り組む必要があります。

急ぎの採用には向いていない

「欠員が出たので1ヶ月以内にこのポジションの人を採用したい!」
といった緊急性の高い募集に、リファラル採用は不向きです。

リファラル採用は、通年で計画的な採用を行う際に有効な手法です。
100%すべての採用をリファラルに置き換えることは現実的ではありません。

人間関係への配慮が必要

残念ながらご縁がなく不採用になった場合、ふだんの採用以上に真摯な対応を心がけてください。紹介者とそのご友人の人間関係を壊さないことが最重要です。
紹介してくれた社員に対して、どんな点がマッチしなかったために不採用になったか、丁寧にフィードバックを行うのも誠実な方法です。

また、入社後にも注意が必要です。紹介者・被紹介者の人間関係が悪くなった場合、どちらかが退社してしまうリスクがあります。
肩を並べてお酒を飲んでいるときは楽しくても、いっしょに仕事をすると衝突が起こるのは珍しいことではありません。逆に仲が良い場合、どちらかが退社するともう一人もつられて退社してしまうこともありえます。
紹介者以外の社員とも親しい人間関係を築けるように、配属チームを別々にするなど人事面での配慮が求められます。

人材の多様性が、損なわれる場合がある

リファラルで入社した社員は、紹介者に似たタイプの人が多くなりがちです。
そのためリファラル採用を継続していると、社内に似たタイプの人が自然と増えていきます。

既存社員の構成が多様であれば問題ありませんが、新卒比率の高い企業など、もともと似たタイプの人が集まっている組織では、人材の同質化が加速します。

リファラル採用の報酬設定について

紹介者に支払うインセンティブについては、リファラル採用を導入する際に疑問として頻出する話題のため、取り上げておきます。

紹介者にインセンティブは払うべき?

こちらのデータが参考になります。
121社に調査したリファラル採用のインセンティブに関するアンケートデータです。

リファラル採用のインセンティブに関するアンケート
※出典:株式会社リフカム|https://jp.refcome.com/insight/1257

インセンティブ0円の企業が20.7%あります(金銭以外のメリットはある)。
インセンティブ設計自体がない企業の12.4%と合わせると33.1%、約3社に1社は金銭的なインセンティブがないことになります。

このアンケート結果を参考にするのであれば、必ずしもお金を支払う必要はないと言えます。

お金以外のインセンティブとして一般的なのは、たとえば紹介者と被紹介者を豪華なお食事に招待する、紹介実績に応じてチームの飲み会代金に補助を出す、といったものがあります。

インセンティブの金額目安は?

インセンティブについても、さきほどと同様のグラフが参考になります。

リファラル採用のインセンティブに関するアンケート

5000円までの少額から10万円以内、それ以上、と幅広いですが、正社員で要求スキルが高い(採用が困難な職種)ほど金額も高くなる傾向があり、アルバイトなどの非正規雇用であれば数千円から数万円であることが一般的です。

リファラル採用の導入を成功させるコツ

最後に、リファラル採用の導入を成功させるためのコツをお伝えします。

リファラル以外の採用手法も継続すること

デメリットの項目でもお伝えしましたが、リファラル採用は万能ではありません。
急ぎの採用には不向きですし、集まる人材の傾向も偏りがちになります。

既存の採用手法を打ち切って、一気にリファラル採用に切り替えるのではなく、まずは年間の採用計画の一部分をリファラル採用におきかえるか、+αの要素として余裕を持たせておき、徐々にリファラル採用の割合を上げていく運用をお勧めいたします。

導入初期に、期待通りに紹介が集まらない可能性も想定しておくことが望ましいです。

求める人物について周知徹底する

これはミスマッチな人材が紹介されることを防止するためです。
求める人材以外の紹介があると企業にとって非効率ですし、紹介者とそのご友人にも不愉快な思いをさせてしまいます。

リファラル採用を実施する際には、必要なスキルや経験年数、入社後に予定しているポジションなどを明確にし、周知徹底しましょう。
募集要項については、社員全員がいつでも参照できる状態にしておくのがベターです。

社員に「自分ゴト」として動いてもらう

ありがちな失敗例は、「リファラル採用に取り組みたいのでみなさん協力してください」と、腰を低くしてお願いしてしまうこと。
こんなスタンスだと、リファラル採用はなかなか上手くいきません。「めんどうなタスクが増えた」と認識されて終わりです。

しかし「人を採用するための権限をみんなに付与します」「紹介があった求職者については1次面接を免除します」「みんなに仲間集めを任せたい」と呼びかければ、面白がって主体的に動いてくれる人はいるはずです。

初回接点のハードルを下げる

たとえば、いきなり本格的な面接をするのではなく、ランチに来てもらったり、会社見学に来てもらったり。
まずは面接よりも軽い接点を持つところからスタートできると動き出しが良くなります。

ただし紹介数が増えるぶん工数は増えてしまいますから、必ずしもハードルを下げることが最適解であるとは限りません。
どのくらいの反応があるか実施してみて、微調整していく必要があります。

紹介する際の手順をわかりやすく、紹介者に負担ない形にしておく

「どの部署、どのポジションの募集があるんだっけ?」
「紹介するときは誰に声をかければいいんだっけ?」
「履歴書や職歴書はいつ出してもらえばいいのかな?」
「面談の日程調整はこっちでやるのかな?」

こんなふうに疑問が出ると、多くの人は紹介をためらってしまいます。
その典型が「リファラル採用をはじめるので、いい人がいたら紹介してください、以上!」で終わっているパターンです。
これだと社員さんは、紹介しようにもどう行動したら良いかわからないのです。

リファラル採用の一連のフローを書き出して、疑問が出そうな点はあらかじめ明示しておきましょう。日程調整なども、できれば人事側で引き受けることが好ましいです。

みんながイキイキと働ける職場をつくる

実は、リファラル採用成功において、一番大切で、一番難しいのがこれです。
リファラル採用は良い会社でなければ成功しません。当たり前ですね。大切な友人に「いっしょに働こう」と声をかけるわけですから。

大手企業である必要はありません。知名度も必要ありません。
仕事のやりがいを感じられて、人間らしい働き方ができる職場であればリファラル採用は可能です。

リファラル採用を検討されている企業様は、まず、自社の社員さんにインタビューしてみてください。会社のいいところについて。なぜ自社で働いているのか。

求人広告に書いたときには、周りの求人と比較されてしまい、たいしたことがないように見える魅力だとしても、社員さんが実感している等身大の会社の魅力があるとすれば、同じように共感して働いてくれる人はきっといるはずです。

株式会社クイックでは、リファラル採用の導入支援を行っています。
報酬額についてや社内広報のやり方など、貴社に合った進め方をいっしょに考えさせていただきます。お気軽にご相談ください。

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【関連ページ】
リファラル採用の導入・定着サポート

編集・執筆/ナカモリ ノリヒト

コピーライター、求人媒体の管理・運用職を経て、2011年クイックに入社。ディレクター・プランナーとして、求人広告や採用企画(採用プランニング・採用ツールのご提案)、Indeedなどの広告運用に携わっています。2018年より本メディアの編集・執筆も兼任。◎連絡先⇒nakamori-norihito@919.jp

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