採用コストを減らすには?有効な対策とは【新卒・中途・アルバイト】 COLUMN

採用コストを減らすには?有効な対策とは【新卒・中途・アルバイト】

組織の活力のみなもとである人材の採用には、多くの企業が力を入れて取り組まれています。その中で常に大きな課題として採用担当者にのしかかるのが、「採用コスト」の問題です。

経営側からはコスト削減を指示され、現場からは人が足りないと要望があがり、板挟みになってしまう方も多いのではないでしょうか。採用にかける資金やリソースを削ってしまうと人材のミスマッチや早期退職などを引き起こす場合もあり、コスト削減が企業にとって最善の策であるとは限らないのが難しいところです。

今回は、新卒・中途・アルバイト採用におけるコストの相場と、それぞれのターゲットで効果的にコストを削減できるポイントを紹介します。

目次

採用コスト最適化のための基礎講座

まずは近年の採用市場における相場や変化を理解しましょう。自社の採用コストの多寡を知ることで、対策を立てる足がかりになるかもしれません。

採用コストの推移

人手不足、採用難の影響により、採用コストは増加傾向にあります。

リクルートキャリアの「就職白書2019」によると、2019卒採用の費用が前年より増えた企業は49.7%で、企業規模別にみると「300~999人」で54.7%、「5000人以上」で52.3%と半数を上回っています。新卒採用にかける時間が増加した企業は約半数、採用活動に取り組む人数が増えた企業も25.9%と、コスト・マンパワー共に注力していることがうかがえます。

売り手市場で採用コストが上昇

こうした採用競争の激化の背景にあるのが、慢性的な人手不足です。リクルートワークス研究所の「大卒求人倍率調査」によれば、2020卒の大学(院)生の求人倍率は1.83倍で、2010年以降2番めの高水準となっています。

特に中小企業において、不利な傾向が続いています。5000人以上の大規模企業では、求人倍率が0.42倍と「買い手市場」であるのに対し、300人未満の企業では8.62倍という「超売り手市場」の厳しい状況となっています。規模間の倍率差は前年よりわずかに縮小したものの、2018年から18歳人口が減少局面に入っており、中小企業の採用難は継続・深刻化すると考えられます。

多くの企業で人材確保が困難になっているため、採用コストの安易な削減は、競争力の低下につながるおそれがあります。限られた予算で効果的な採用を実現するために、削減/投資すべきポイントを見極める必要があるのです。

採用単価の計算方法と内訳

採用コストを最適化するために、まずは採用1人あたりの費用である「採用単価」を把握しましょう。

採用単価は、「採用コスト総額÷採用した人数」で求めることができます。

例えば以下のような費用がかかり最終的に12人採用した場合、採用単価は
856万円(採用コスト総額)÷12(人数)=約71万円となります。

<採用コスト内訳例>

説明会開催…56万円
会社パンフレット制作…30万円
人件費の合計…390万円
就活サイトの利用料…100万円
求人広告掲載…80万円
自社の採用サイト開設…200万円
合計 856万円

採用単価の相場は新卒73万円、中途85万円

「就職白書2019」によると、2018年度の新卒採用の平均コストは72.6万円、中途採用では84.8万円となっています。

2018年度新卒採用および中途採用1人あたりの平均採用コスト ※参考:リクルートキャリア就職みらい研究所『就職白書2019』「2018年度新卒採用および中途採用1人あたりの平均採用コスト」

採用コストの傾向としては、年齢やスキルが高めである中途採用のコストが、新卒採用より高くなっています。特に1000~4999人の大企業では、資金力があり高額の年収を提示できることから転職サービスの利用料などに影響し、採用単価が110万円近くに達しています。

一方、5000人を超える規模の企業では外資系企業、多国籍企業が含まれるためリファラル採用(外部サービスを利用しない方法)での人材獲得の割合が増えると考えられ、採用単価は平均より低くなっています。

外部コストと内部コスト

採用に関わる費用は、大きく「外部コスト」と「内部コスト」に分けることができます。外部コストは広告掲載料やエージェントの紹介料など、社外サービスを活用するための費用です。内部コストは採用活動に関わる人件費をはじめ、交通費や食費などの項目が含まれます。

採用の振り返りを行う際、個々の項目にだけ注目するのではなく、外部と内部どちらの要因が予算を圧迫しているか確認すると、改善策を検討しやすくなります。

外部コストの例 内部コストの例
・合同説明会の出展費用
・パンフレット制作費(外注した場合)
・エージェントの紹介手数料
・就活/転職サイト利用料
・内定者研修講座やツールの利用料
・採用担当者の人件費
・採用に関わった現場社員の人件費
・自社で用意したノベルティなどの費用
・応募者や社員の交通費
・説明会や面談等で用意した食事代

採用コストの傾向と対策【新卒・中途・アルバイト】

ここでは、採用のパターン別に費用がかかりがちなポイントと、コスト軽減のための対策を紹介します。

新卒の採用コストは説明会費用が多い

新卒採用で特徴的なのは、説明会費用が多く必要になる点です。学生の目に触れることはもちろん重要ですが、説明会に出張する社員の人件費や交通費、配布する資料代も含め、一日で数十万円費やすインパクトはやはり無視できません。

同様に就活サイトや自社の採用サイトなども費用はかかりますが、学生が求人に応募する主要な経路であるため、むやみに倹約することはおすすめできません。興味を持ってくれた学生が応募しようとしたときに、採用サイトが整備されていなかったり、応募フォームが不明瞭だったりすると、意欲を失わせてしまう懸念があるためです。

【対策】自社設備や採用サイトの活用

自社設備や採用サイトのコンテンツを効果的に使うことで、説明会にかかる費用をコンパクトに収めることができます。

  • 自社設備の活用

……会社の立地が悪くない場合に有効。会議室などを説明会会場として使用することで、会場代と社員の交通費をまとめて削減できる。遠方に支社や拠点がある場合も有効な方法。

  • 採用サイトの活用

……動画コンテンツやインタビュー記事などを説明と置き換えることで、説明会の時間を短縮し、諸経費を削減できる。採用サイトが充実していれば、説明会で学生にサイトの閲覧を呼びかけることで、配布する紙資料を減らすことも可能。

中途採用では紹介料にコストがかかる

中途採用では説明会はあまり開催されないものの、即戦力となる人材を採用するために利用するエージェントサービスなどの紹介手数料が大きな割合を占めてきます。紹介手数料は採用する人材の年収の3~4割が相場といわれており、ハイスペックな人材であればあるほど、年収に比例してコストも上がることになります。

成果報酬制をとっているケースも多いため、採用を開始する時点ではコストは大きくありませんが、採用に至った場合単価を上昇させる要因となります。利用回数の上限を設けておくなど、ある程度抑制的な使いこなし方が求められます。

【対策】リファラル採用を活用

採用基準を落とさずに中途採用を行うには、自社の中堅~ベテラン社員の協力を得る「リファラル採用」が効果的です。社風や業務で重要視されるスキルは、現場の社員が一番深く理解しています。信用の面でも、社員を通じて人柄や来歴を確認しやすいメリットがあります。

リファラル採用について詳しくは、「リファラル採用とは?メリット・デメリット、報酬目安、運用のコツを解説」をご覧ください。

アルバイト採用コストの中心は広告料

アルバイトの募集方法として一般的なのが、タウンワークなどの知名度の高い求人媒体の利用です。SNSなど無料の手段もありますが、アルバイト募集を目的としていない媒体では、そもそもユーザーがアルバイト探しを念頭に情報を見ているとは限らないため、効率面で求人媒体に劣る可能性があることを理解しておきましょう。

また、アルバイトの人件費は正社員より抑えられていることから、採用コストをかけすぎると簡単に予算オーバーになってしまう懸念があります。

【対策】費用対効果の高い求人媒体に特化

アルバイトの採用コスト削減でカギとなるのは、効率の悪い方法は早めに停止し、費用対効果の高い求人媒体に集中的に予算を投下することです。

複数の媒体で募集をスタートし、3ヶ月や半年など一定期間後に振り返りを行い、応募数が多かったものやマッチング度が高かった媒体をチェックしましょう。同時に求人情報の文面も複数パターン作っておき、比較することができればより効率を高められます。

最適な求人媒体の洗い出しができたら、応募が低調な媒体は利用をストップするか掲載件数を減らし、その分の費用を優先度の高い媒体に投じることができます。

まとめ

採用コストの削減において重要なのは、削るべき箇所と、採用競争に勝ち抜くために必要な投資を取り違えないことです。コストを可視化して課題を整理することで、翌年以降の採用活動をより良くすることができます。

  • 採用活動にかかる経費を抑える

採用活動においては、重要な応募のルートを維持・強化しつつ、外部コストが膨れ上がっていないか目を光らせることが肝心です。採用サイトやオウンドメディアをとことん活用することで、ペーパーレス化や時間短縮による経費削減を進められます。

  • 内定辞退・早期離職を防ぎ損失を回避

採用活動が完了すると安堵感がありますが、内定辞退や早期離職をされてしまうと、結果的に採用にかけた費用が回収できず、会社としての損失になってしまいます。採用活動の改善と定着率の向上は、地続きの課題だといえるでしょう。

離職率の改善については、「貴社の離職率は平均より高い?下げるための改善方法とは」で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

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