【2025年】採用キャッチコピーとは?目的や作り方、事例まで徹底解説 COLUMN

2022.10.03

2025.06.30

【2025年】採用キャッチコピーとは?目的や作り方、事例まで徹底解説

採用キャッチコピーとは、企業が求める人材に向けて自社の魅力や価値観を端的に伝えるための重要なフレーズです。とくに応募前の段階で企業を知ってもらう入り口となるため、その役割は小さくありません。
この記事では、採用キャッチコピーの定義や目的、注意点から具体的な作り方、そして実例までを解説します。採用キャッチコピーの作成にお困りの企業様はぜひ、ご一読ください。

目次

採用キャッチコピーとは?その目的と役割

まずは採用キャッチコピーの定義や種類、目的について解説します。

採用キャッチコピーとは

採用キャッチコピーとは、企業が求職者の心を掴むために用いる簡潔で印象的なフレーズです。このフレーズは、新卒採用サイトや採用ページなど、求職者が最初に目にする場面で非常に重要な役割を果たします。キャッチコピーは、企業の第一印象を左右し、求職者がその企業に対して興味を抱くかどうかを決定する要素です。また、企業の理念やビジョンをシンプルに表現することで、求職者に企業の姿勢や価値観を理解してもらいやすくします。

近年、採用市場は売り手市場が進んでおり、優秀な人材を獲得するためには、他社と差別化を図ることがますます重要となっています。そのため、採用キャッチコピーは、企業の独自性をアピールする手段として欠かせないものとなっています。シンプルでインパクトのあるキャッチコピーは、求職者の記憶に残り、応募へとつながる可能性を高める重要なツールです。

採用キャッチコピーの種類

採用キャッチコピーは、新卒採用向けか中途採用向けかによって大きくトーンが異なる傾向にあります。新卒では可能性や将来性を強調し、中途では専門スキルや即戦力性を魅力的に伝えるよう工夫されることが多いです。

また、使用媒体によっても表現が変わるケースがあります。たとえばウェブサイトや説明会でのスライド、あるいはSNSの広告など、掲載環境やスペースに応じてキャッチコピーの言葉数や構成をアレンジする必要があります。

採用キャッチコピーの目的

採用キャッチコピーには大きく以下の3つの目的があります。まず一つ目は「応募者を集める」ことです。次に「採用ブランディングになる」こと、最後に「ミスマッチを防ぐ」ことが挙げられます。それぞれの詳しい内容について解説します。

応募者を集める
採用キャッチコピーの1つ目の目的は、求職者の関心を惹きつけて応募を検討してもらうことです。応募者が企業の採用サイトをチェックする際、トップページに書かれているキャッチコピーは最初に目に入る文章です。つまりキャッチコピーはユーザーが企業の採用情報を知る上での最初の情報であるため、重要なタッチポイントです。

キャッチコピーが魅力的であれば、サイトを訪れたユーザーが求人詳細や応募条件など他ページの情報に目を通す確率も高まります。結果として応募者を増やし、採用の母集団形成に役立つのです。

採用ブランディングになる
「このキャッチコピー=あの会社」と、キャッチコピーを見るだけで会社を認識できたという経験は誰しもあるかと思います。キャッチコピーのインパクトというのはそれほど強く、たとえそれまで知らなかった企業であっても、キャッチコピーをきっかけにその企業に前向きなイメージを抱かせる効果もあるのです。つまりキャッチコピーは、自社の独自性や魅力、事業について周知させる「ブランディング」に非常に効果的と言えます。

ブランディングの視点で考えると、採用キャッチコピーは「自社らしさ」が表現されていることが重要です。いかに魅力的なキャッチコピーであっても、自社の企業イメージにマッチしない文章であれば、結果的に応募者の記憶に残りにくくなります。

さらに採用キャッチコピーは採用の応募者だけでなく、取引相手や消費者なども目にすることから、幅広い人々に企業ブランディングを浸透させる手段にもなります。

ミスマッチを防ぐ
キャッチコピーは「自社らしさ」や「自社の大事にしていること」を体現していることに他なりません。従って、キャッチコピーに共感・共鳴した応募者は、自社の風土やカルチャーに馴染みやすくなるため、採用キャッチコピーには採用のミスマッチを防ぐ効果もあると言えます。

例えば変化やスピードを重視するようなキャッチコピーを掲げている企業に、内省型でじっくり考えて行動したいタイプの応募者は興味を持たない確率が高いでしょう。キャッチコピーがない場合、仮にこの応募者がエントリーしたとしても、選考途中でご縁がなくなる可能性が高いと言えます。

採用サイトを見た段階でスクリーニングできれば、結果的に採用効率が上がるというメリットもあるのです。もちろんスクリーニングの効果だけでなく、より自社に馴染んで活躍できる人材の応募確率を上げることがキャッチコピーの目的であることは言うまでもありません。

採用キャッチコピー作成時の注意点

インパクトを求めるあまり、実態と乖離した表現とならないように注意することが重要です。

採用キャッチコピーはあくまで企業の顔となるメッセージです。求職者がキャッチコピーから抱くイメージが実際の会社の文化やお仕事と大きく外れていれば、早期離職やネガティブな印象を与えるリスクがあります。

一方で、あまりにも当たり障りのない表現ばかりでは数ある採用キャッチコピーの中に埋没してしまい、他社との差別化が進まないという問題も生まれます。そのため、企業の実態に即しながら、求職者の興味を喚起する工夫が必要です。

以下に、採用キャッチコピー作成時によくある注意点をご紹介します。

奇抜さだけを追求しない

目を引くために極端な表現を使うのは一つの方法ではありますが、その表現が企業イメージを損なう可能性もあります。例えば過度に挑発的なコピーなどは、一部で話題になるかもしれませんが、現代においては炎上リスクなども高まっているため、注意が必要です。

ブラック企業と誤解されるリスクを避ける

キャッチコピーの表現によっては、ブラック企業ではないかと誤解されてしまう恐れがあります。例えば、応募条件が極端に低かったり、給与や福利厚生があまりにも好条件に見える場合、求職者から疑念を抱かれかねません。その場合、本来は健全な労働環境を提供している企業であっても、イメージダウンにつながり、応募を敬遠されてしまう可能性もあります。魅力的な訴求は必要ですが、過度な表現や実態と乖離した内容になっていないかは注意する必要があります。

ターゲットを明確にする

多くの人に届くメッセージを作成したくなりますが、それでは刺さりづらく、効果的な訴求にはつながりません。むしろ、誰に向けたメッセージなのかを明確にし、そのターゲットに響く内容にすることが重要です。

たとえば新卒採用と中途採用では、重視されるポイントが異なりますし、エンジニア志望と営業志望でも訴求すべき内容は変わってきます。狙いたい人材像に合わせてキャッチコピーのニュアンスを調整することで、より確度の高い訴求が可能になります。

企業文化や価値観を反映させる

キャッチコピーは単に目を引くためのフレーズではなく、自社の企業文化や価値観を的確に伝える重要なメッセージです。企業の理念やビジョンと一致していないキャッチコピーを用いると、求職者に対して誤った印象を与え、入社後のギャップや早期離職につながるリスクがあります。このようなことを防ぐため、キャッチコピーは、企業が大切にしている価値観や働き方のスタンスをわかりやすく反映させ、応募者との認識のズレを未然に防ぐ役割を果たす内容となっていることに注意してください。

採用キャッチコピーの作り方:効果的な5ステップ

ここでは、具体的にどのようにキャッチコピーを生み出し、ブラッシュアップしていくかを5つのステップに分けて解説します。

ステップ1:ペルソナの明確化

まずはどんな人物像を採用したいのか、ペルソナを設定します。年齢やスキルセット、価値観や行動特性などを具体的にイメージすることで、キャッチコピーにどのようなキーワードやトーンを盛り込むべきかが見えてきます。ペルソナを設定することにより、訴求力のあるキャッチコピーを作成するための基盤が出来上がります。

参考:
以下は、ペルソナを設定するためのワークシートです。ご興味のあるご担当者様はぜひ、お問合せください。
ペルソナ設計シート(求める人物像の明確化)ダウンロード | 人材採用・活躍支援のクイックが運営する採用サロン

ステップ2:自社の強みや魅力を洗い出す

企業が競合他社と大きく異なる部分は何か、具体的な魅力は何かをリストアップする工程です。給与や福利厚生だけでなく、企業の文化や学べるスキル、社内制度なども含めて多角的に検討することが大切です。そこから得られるキーワードをもとに、キャッチコピーのヒントを収集することが可能です。

参考:
自社の魅力の見つけ方にお困りの方はぜひ、以下の資料をご利用ください。自社社員に15分程度のアンケートにお答えいただくだけで、自社の魅力を的確に把握することが可能です。
無料ツール「魅力分析サーベイ」 | クイックの採用サロン

ステップ3:競合他社のキャッチコピーを分析する

他社の採用キャッチコピーを研究し、どんな表現が響きやすいか、あるいは何が不足しているかを見極めます。成功している例はどこが優れているのか、逆に印象に残らない例はなぜなのかを理解することが、自社の採用キャッチコピーを洗練させるためのヒントになります。

参考:
2024年度の新卒採用サイトに掲載されているメインキャッチコピーを調査しました。ご興味のある企業様はぜひ、以下のリンクよりダウンロードしてください。
2024年度|新卒採用サイトキャッチコピー集まとめ(500社) | 人材採用・活躍支援のクイックが運営する採用サロン

ステップ4:キャッチコピー案を作成する

ステップ1~3で整理した情報をもとに、具体的なキャッチコピー案を作成します。ここでは、複数のコピー案を出してみるのがポイントです。短くてもインパクトのあるもの、少し長めでストーリー性を持たせるものなど、バリエーションを広げておくと後から比較しやすくなります。その中から、最終的には企業文化をしっかりと反映したフレーズを選定することが大切です。

ステップ5:効果測定と改善

作成した採用キャッチコピーを実際に使ってみたら、応募数や応募者の質、面接時の反応などを継続的に測定します。これらの結果からさらにブラッシュアップし、必要であれば表現やターゲット像を修正しながら最適化を重ねていくことでより自社に適した採用キャッチコピーが完成します。

効果的なキャッチコピーを作成するポイント

ここでは、効果的な採用キャッチコピーを作成するためのポイントをご紹介します。すべての要素を組み込むことよりも、自社の採用キャッチコピーに適した要素を反映させることが大切です。

採用ターゲットに合わせたメッセージであること
キャリア志向の人向けなら仕事の成長性、ワークライフバランス重視なら柔軟な労働環境といったように、ターゲットのニーズを考慮したメッセージを入れることで共感度が高まります。

簡潔で覚えやすい表現であること
採用キャッチコピーが長すぎてしまうと、本当に伝えたい点がボヤけてしまいがちです。短いキャッチコピーは印象に残りやすく、数ある求人情報の中から注目してもらえるきっかけとなり得ます。

漢字・ひらがな・カタカナの比率
漢字・ひらがな・カタカナのバランスを意識することで、可読性と視覚的なリズムが良くなるとされています。キャッチコピーとしてのインパクトを持ちながら、読みやすさと分かりやすさも両立させる工夫の一つです。

口語的な文章にする
書き言葉だけでなく、普段の会話で使うような表現を適度に取り入れると温かみが出ます。あくまでビジネス文書であることを踏まえつつ、硬すぎない表現を使うことで、求職者がより親近感を持ちやすくなります。

疑問形を使用する
キャッチコピーに疑問形を取り入れると、人の注意を引きやすくなるケースがあります。例えば、後述するリクルート社の『「もっと、こうしたい」と思うことは、ありませんか』のキャッチコピーのように問いかけることで応募者は一瞬考え込み、その後の説明を読み進める可能性が高くなります。

採用ブランディングと一貫性を持たせる
自社をアピールするすべての文章やデザインと整合性を取ることで、企業イメージが確立されます。採用ページやSNS、公式サイトなど、あらゆる場面で同じトーン&マナーを表現できていると、求職者にも信頼感が増すといわれています。

【事例集】応募者の心に響く採用キャッチコピー

応募者の心に響く採用キャッチコピーは、企業の個性や方向性が明確に表れます。ここでは、印象的なコピーを掲げる企業事例を紹介します

トヨタ自動車
『目的地は、この道の先にある。』
https://www.toyota-recruit.com/

企業としての長期的なビジョンと挑戦を象徴する表現です。自動車業界にとどまらず、未来志向の技術開発に取り組む姿勢を感じさせます。

野村総合研究所(NRI)
『挑戦が、好きだ。』
https://www.nre-career.com/

知的好奇心や成長意欲を持つ人材に共鳴するコピーです。コンサルティングやシステム開発といった事業における“挑戦”の文化を強調しています。

ソフトバンク
『誰よりも、未来へ Go Beyond The Future』
https://www.softbank.jp/recruit/

スピード感と革新性を打ち出した表現です。通信に限らず、多様なテクノロジー領域で未来を切り拓く姿勢がにじみ出ています。

JTBグループ
『あなたの想いで世界中に感動を。』
https://www.jtbcorp.jp/jp/job_offer/recruit/

「旅」を通して人の心を動かすというJTBの本質的な価値を伝えるコピーです。ホスピタリティ精神を大切にする人材に響きます。

伊藤忠商事
『アオい情熱を待っている』
https://career.itochu.co.jp/student/

「青」と「情熱」の掛け合わせで、若さや挑戦心を表現しています。フロンティア精神を持つ学生に訴求しているキャッチコピーです。

良品計画
『人に、社会に、まっすぐ向き合う』
https://careers.muji.com/jp/recruit

企業理念である“良い品”の提供を体現するコピーです。誠実さや倫理観を重視する企業文化が伝わってきます。

ニトリ
『君の夢は、君を創る。』
https://www.nitori.co.jp/recruit/newgraduate/

個人のキャリア形成を応援するメッセージが込められており、主体的に行動する人材への期待が表れています。

ファミリーマート
『ファミマビト、求ム。その使命の数だけ、挑戦がある。』
https://www.familymart-recruit.jp/

“ファミマビト”という独自の言葉で社員像を提示し、日々の業務を「挑戦」として捉える前向きな姿勢を打ち出しています。

リクルート
『踊れ。どしゃぶりの機会のなかで。Follow YOUR HEART』
(新卒採用)https://www.recruit.co.jp/employment/students/

困難や混沌の中でも自らの意思で行動を起こす人への強いエールであり、自由で挑戦的な社風を感じさせるキャッチコピーとなっています。

『BET ON PASSION 「もっと、こうしたい」と思うことは、ありませんか。』
(中途採用)https://www.recruit.co.jp/employment/mid-career/

現状に満足せず、情熱を持って変化を起こしたい人材に向けたメッセージであり、自律的なキャリア志向を持つ人に響く表現となっています。

LIFULL
『社会課題に挑む。』
https://recruit.lifull.com/

事業を通じて社会課題の解決に貢献するという、明確なミッションドリブン型の採用姿勢を示しています。

Sansan
『ビジネスインフラになる』
https://jp.corp-sansan.com/recruit/

名刺管理を超えた“インフラ”としての価値創出を目指すビジョンを簡潔に表現しています。業務の本質に迫るコピーです。

freee
『スモールビジネスから、もっと社会をおもしろくする。』
https://jobs.freee.co.jp/

中小企業支援を通じて社会全体に好循環を生み出すという理念が込められています。共感を呼ぶ温かみのあるトーンも特徴です。

SMBC(三井住友銀行)
『挑戦者よ、世界を揺らせ』
https://www.smbc-freshers.com/index.html

伝統的な銀行の枠にとらわれず、グローバルに活躍する人材を求める姿勢が明確。大胆さと力強さを兼ね備えた表現です。

まとめ

前述した通り、採用キャッチコピーは企業の魅力や価値観を凝縮し、応募者の心を動かす最初の接点です。自社に適した採用キャッチコピーをつくることで、共感を得られる人材を効果的に集めることができます。本記事が、採用キャッチコピーの作成にお困りの企業様の一助になりましたら幸いです。

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