「岐阜タンメンらしさ」を起点にリファラル比率50%を実現した採用プロジェクト COLUMN

「岐阜タンメンらしさ」を起点にリファラル比率50%を実現した採用プロジェクト

株式会社 岐阜タンメンBBC様
採用戦略コンサルティング事例

岐阜に7店、愛知に10店を構え、東海地区のソウルフードとまでいわれる「岐阜タンメン」。発祥も本社も愛知県でありながら、なぜ「岐阜タンメン」なのか。それは創業期、閉店を考えるほど業績が振るわなかった頃に遡ります。たまたま岐阜市に空きテナントが見つかり出店したところ、気に入って通ってくれるお客様がどんどん増え、1年後には行列のできる大人気店に。その後、岐阜・愛知に続々と店舗を展開することになりますが、苦しい創業期を支えてくれた岐阜の人たちへの感謝と恩返しの思いを込め、屋号を「岐阜タンメン」とされたそうです。

「お客様に美味しいラーメンを食べていただき、お腹も心も満腹になってもらう」。一度お店を訪れれば、その経営理念が社員・アルバイトを問わず全従業員にカルチャーとして浸透していることを肌で感じることができます。

そんな岐阜タンメンがどんな取り組みで「リファラル比率50%以上」という採用力を実現したのか。その軌跡を、採用部の廣井さんとともに振り返ります。

ご依頼前の課題

  • カルチャーにマッチした人材の採用

リファラル率の高い魅力ある組織づくり

株式会社 岐阜タンメンBBC採用部・広報部 課長廣井朗さん

*弊社コンサルタント 福島淳史

クライアント情報

創業2004年9月
資本金500万円
代表代表取締役 嶋津 真樹
従業員754名(内正社員96名、アルバイト660名)※2020年7月時点
本社愛知県一宮市伝法寺5-15-6
店舗岐阜県を中心として東海エリア31店舗

目次

創業15年を迎えカルチャーにマッチする
人材の採用方法を模索中でした。

―プロジェクト開始前はどのような課題をお持ちでしたか?

クイックさんとの出会いは2019年でしたね。2004年の創業からちょうど15年目、店舗数も20にまで増え、中途採用の見直し、新卒採用の検討、組織の強化など、会社としていろんな問題に直面していた頃です。店舗数が増えても理念を薄れさせることなく、逆にもっと共感を深めながら人を採用し育てていくにはどうすればいいか。人事として、よりよい組織づくり、働きやすい環境づくりをどう進めていくか。いつも考えていましたね。

当時は主に求人広告でアルバイト採用を行っていて、私たちのカルチャーにマッチした人材の応募も一定数はありました。でも面接・育成・評価、正社員登用の検討などはすべて、エリアマネージャー・店長・副店長の役目。忙しい現場の負担を減らすためにも、計画的かつ戦略的な採用活動が必要だと思っていました。そこに現場のメンバーを巻き込むことも、大事なポイントに置いていました。

ちょうどそんなとき、クイックさんの「採活力」プロジェクトの存在を知ったんです。採用の全体設計に現場社員を巻き込む。採用と組織開発を同時に実現する。これなら私たちが理想とする採用・育成・組織づくりができそうだと思い、進めていくことを決めました。もちろん採用の全体設計が大切だということは分かっていましたが、恥ずかしながらこれまで少々場当たり的に採用活動をしていたのも事実。そういった意味でも、あらためて全体設計から考えるのは、ちょうどいいタイミングでしたね。

「全社一丸採用」への道のりは、
インナーブランディングから。

―実際の取り組みについて、概要をお教えください。

プロジェクトは、エリアマネージャーや店長を集めての合計3回のワークショップからスタートしました。「ウチにはどんな魅力があるのか」「どんな仲間を正社員として迎え入れたいか」などをみんなでディスカッションし、言語化していきました。クイックのみなさんがファシリテーターとして私たちの社風をしっかり理解して、誰もが楽しみながら参加できるようワークを工夫してくれたので、当日は大盛り上がりでしたね。

特に「ウチの魅力」については、みんなが何となく雰囲気的に思っていたことが、3回のワークショップでの言語化で明確な共通認識となりました。さらにレポートにまとめて可視化することで理解がより深まったり、納得感が高まったりと、全員があらためて企業理念を確認する場になりました。

―自社の強みや魅力を言語化することで、社内にも変化がありましたか?

はい、ありましたね。今回の言語化・可視化ではまず、採用部の私たちが「採用における自社の強みや優位性」を深く理解できたことで、自信を持って採用活動に取り組めるようになりました。参加したエリアマネージャーや店長たちもこのプロセスを通じて、私たちがお客様に提供している価値やこだわり、競合との差異などを再認識しました。経営理念を共有し、会社や仕事への愛着も強くなって、仕事へのモチベーションが明らかに高まりましたね。それがメンバーにも浸透していったようで、このあたりから応募者に占めるリファラル率も上がってきました。

クイックさんとのプロジェクトを通して、社員たちは間違いなくひとまわり大きくなりました。本人たちも当事者意識が高まったこと、自分が成長したことを実感しているはずです。社内で文化がしっかりと醸成されていく。そんなインナーブランディングとしての手応えがありましたね。組織を一枚岩にするためには、採用プロセスの中に社員を巻き込んで一体感を生むことがスピードとして速いことにも、あらためて気づかせてもらいました。

▼岐阜タンメンの採用コンセプト

岐阜タンメンの採用コンセプト

入社後満足を織り込んだ候補者体験設計で
活躍のスピードもアップ。

―インナーブランディングで採用の方向性が決まったわけですね?

そうなんです。「誰に、何を、どのように伝えていくのか」という全体の骨子が決まり、それをしっかり採用プロセスに落とし込むことができました。そして応募者の気持ちが最初の接点からプロセスを追うごとにどう変わっていくのかを考えた「候補者体験」の設計も進めました。

クイックさんと取り組んで本当によかったと思うことのひとつが、入社後満足まで織り込んだ候補者体験を一緒に考えてくれたことですね。「岐阜タンメンらしさ」を採用プロセスで深く理解・共有してもらえると、入社後の満足度も変わります。何より活躍するまでのスピードが違ってきます。「これこそ私が実現したかった採用のカタチだ!」と、声を大にして言いたい気持ちです。

▼岐阜タンメンの候補者体験設計

岐阜タンメンの候補者体験設計

―採用ツールも一新されたのですね?

「採活力」のワークショップで言語化した自社の魅力をもとに、応募から動機づけまでを一貫して行う。そのために採用サイトや動画、説明会資料やパンフレットなどを見直しました。さらに採用広報の場でのコミュニケーション、応募者への口頭での訴求方法なども再検討しました。そんな中、クイックさんは採用設計だけでなく採用実務の面でも、しっかりと伴走してくれました。求人サイトにどんな募集広告を掲載するか、説明会で誰がどんな話をするのが有効かなどを、一緒に考えてくれたんです。

結果、家に持ち帰ったあとも会社の魅力を印象に残せるパンフレットができたり、説明会で店長が会社の魅力を上手に発信できるようになったり…。応募者の心理状況に沿って一貫した流れで候補者体験設計を実現するツールができたことで、これまで以上に理念共感マッチングが進んだと思います。

<会社パンフレット>では…
店舗を支える現場社員がどんな思いで鍋を振り、どんな思いでお客様をお迎えするのか。一人ひとりの気持ちを紡ぐことで、「なぜか毎日食べたくなる岐阜タンメン」の魅力を余すことなく伝えました。

 

会社パンフレット1 会社パンフレット2

(参考:会社パンフレット制作 )

 

<会社説明スライド>では…
店舗数が増えたいまでも社長がフラっと店舗に立ち寄り社員と会話するなど、常に現場を最優先する岐阜タンメンの姿勢。そこから生まれた店舗経営の仕組みや仕事の進め方、キャリア制度や待遇・福利厚生など、「裏表のない岐阜タンメン」をあらゆる角度から包み隠さず伝えました。

 

会社説明スライド

(参考:会社説明会パワーポイントスライド 制作事例)

 

<YouTubeチャンネル>も立ち上げて…
自分たちで撮影することでよりリアルな岐阜タンメンらしい魅力を発信しています。「お休み少ないんでしょ?」「残業多そうだなぁ」「料理経験がないと難しそう」いったマイナスイメージを洗い出して、アルバイトや正社員の候補者の不安を払拭できるようなシリーズ展開を企画。具体的には現場で働く社員にスポットを当てながら、その本音や仕事風景などを赤裸々に伝えています。飲食店で働くことに興味がある方から、すでに飲食店で活躍されている方まで、いろんな方に見てもらえているようです。予想外だったのはお店のお客様まで見ていてくれていたこと。応募者の志望度が高まるだけでなく、お客様にも「岐阜タンメンが大事にしていること」が伝わったのが嬉しかったですね。

 

Youtubeチャンネル

(参考:採用ブランディング動画 制作事例)

(公式岐阜タンメンBBCチャンネルは こちら)

採用活動の一貫性を、
組織づくりや採用基準にも応用。

―このプロジェクトで評価基準なども見直されたそうですね?

求める人物像を設定した採活力®の手法を、店長への昇格基準の明確化に応用しました。副店長から店長になる上で、具体的にどんなスキルやスタンスが必要かを、ワークショップ形式で洗い出したんです。これはめちゃくちゃよかったですね。

これまでは昇格基準に曖昧なところもあって、社内では自信を持って店長に推すことに躊躇する雰囲気がありました。それが明確に言語化されたことで、「誰を店長にすべきか」「なぜ店長に昇格させるのか」をエリアマネージャー同士が納得感を持って話し合えるようになりました。さらに副店長にとっても「店長になるために、どの能力の向上が必要か」という目標が明確になり、具体的に課題設定までできるような効果もありました。これは組織づくりの面でも、すごく大きかったと思います。

―今後のクイックへの期待を教えてください。

クイックさんには「岐阜タンメンらしさ」を深く理解してもらっていて、私たちと同じトーンで会社の魅力や短所を語り合えるので、本当に信頼しています。今後もワンチームとして、採用の全体設計から求人広告、採用サイト、動画など、岐阜タンメンらしさを伝えていくクリエイティブ制作まで一緒にやってほしいと思っています。


プロジェクトレポート

プロジェクトのサマリー

クイックでは、採用戦略において比較的短期間でかつ効果的に改善に取り組める“採用活動”に注目した採用設計フレーム「採活力®」をベースに採用戦略コンサルティングをご提供しています。再現性高く成果を出すことができるフレームワークではあるものの、決して型どおりではなく、各社様の課題や社内事情に合わせて最適な道筋を一緒に考えていくことを大切にしています。

採用とインナーブランディングの相乗効果

岐阜タンメンBBC様のプロジェクトの成功要因を端的にいうと、「採用とインナーブランディングの相乗効果」です。本当の意味での採用成功とは、候補者に認知されてから応募~入社のプロセスを通じて理念への共感、カルチャーや仕事への理解が深まり、モチベーション高く入社して入社後の活躍につながることです。

岐阜タンメン様ではもともとあった「岐阜タンメンらしさ」を雰囲気で伝えることはできていましたが、それを言葉でも伝えられるようにしたことが今回、リファラル採用率を高める重要なポイントでした。プロジェクトを通じて自社らしさや求める人材像を言語化し、それを昇格基準などの制度にも組み込んだことが、採用・育成・人事制度の一貫性を生み、企業文化の醸成にもつながったのです。

店舗展開をする企業にとって、自社ブランドを支えるのは間違いなく「人」です。どんなに素敵なインテリアやメニューがあっても、それを提供する人やチームがブランドを体現する存在になっていなければ、お店の魅力は半減します。「あのお店、好きだったけど最近なんか違うよね」といった声が広がり、リピート率が低下すれば、宣伝広告のコストをかけ続けることになります。

岐阜タンメン様の場合は何度も来店されるファンが多く、うわさを聞いて初めて来店するお客様の期待を裏切ることもありません。それは味だけでなく、働く社員・アルバイト全員が「岐阜タンメンらしさ」の体現者であるからです。

▼クイックの新卒採用の考え方

新卒採用の考え方

従業員が自分たちの会社の理念に共感でき、一人ひとりが当事者意識を持てるようにし、スパイラルアップさせていく仕組みを創っていくのが人事の仕事。それを「採用」という一大プロジェクトの中で、全社を巻き込んで実現していくのが「採活力プロジェクト」の醍醐味です。

採用活動を通じて従業員が一回り大きくなるのを目の当たりにし、プロジェクトを全社展開された企業様の事例などもご紹介していますので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
社員全員がリクルーターとなり全社で採用に取り組む体制づくりをご支援

このプロジェクトの担当コンサルタント

岡本夏海画像

 

株式会社クイック コンサルタント 岡本夏海

 

青山学院大学大学院ヒューマンイノベーションコースで、認知科学・組織学習・学習環境デザインなど、「学び」と「組織」に関する最先端の理論と研究方法を学ぶ。2018年にクイック入社。企業の採用広報から選考、内定者研修など、採用活動全体の企画・実行改善コンサルティングを行う。同時に自社の新卒採用のリクルーター、面接、内定者研修など兼務。「はたらくを楽しく。」をモットーに、どんなに困難なプロジェクトも楽しくやり遂げる。

福島 淳史

 

株式会社クイック コンサルタント 福島 淳史

 

2013年クイック新卒入社。リクルーティングプランナーとして中小・中堅企業を中心としたあらゆる業種のクライアントの新卒・中途・アルバイト採用支援に従事。約350社の採用支援を経て、2018年以降は事業リーダーとして採用戦略において“採用活動”に注目した採用設計フレーム「採活力®」をまとめ、コンサルタントとしてこれまでに約150社の採用戦略設計構築を支援。「歴史に残る採用支援を」をポリシーに、事業のターニングポイントにおける採用変革を得意としている。

セミナー情報

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